【シゴトを知ろう】外国語の言語学者 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】外国語の言語学者 ~番外編~

2018.03.09

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】外国語の言語学者 ~番外編~

言葉を細かく分析して科学的に考える学問、言語学。高校生の皆さんにはなじみのない学問の一つかもしれませんが、「言葉」という観点で捉えれば私たちとは切っても切り離すことができません。

文化科学を通して言語学を学び、現在は理系の大学で講師の仕事をしながら「現代言語学の父」と評されるノーム・チョムスキーが提唱した生成文法理論という言語理論を研究している北田伸一さんに、言語学の魅力や言語学者としての活動について教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 文法や言葉の意味を研究するだけではなく、人間の本質にまで迫れるのが言語学の魅力
  • アイデアが思い浮かべば、休日や夜中でも研究に没頭する
  • 留学する言語学者が多い中、日本で研究を続けた理由とは?

チョムスキーの考え方に強く共感し、言語学者になった

――言語学を学ぶにはどのような授業があるのでしょうか?

文の仕組み(文法)を学ぶ「統語論」や言語の意味の仕組みを学ぶ「意味論」、言語の音の仕組みを学ぶ「音韻論」などの授業があります。人間だけが持っている知的能力を学び、「人間とは何か」という問いに取り組めるところに言語学の魅力があると感じます。


――チョムスキーの偉大さを高校生にも分かるように教えてください。

ノーム・チョムスキーは、「人間とは何かについて、言語を通して科学的に解明しよう」と考え取り組みを整備した人です。私はその考え方に強く共感したので、チョムスキーについて研究したいと思いました。

ただ、彼の偉大さを限られた時間とスペースで分かりやすく説明することは難しいです。それだけすごい人物であることをご理解ください。

24時間、頭の中は研究のことでいっぱい!

北田さんが論文掲載に挑戦されている海外の雑誌の一つ『Linguistic Inquiry』

北田さんが論文掲載に挑戦されている海外の雑誌の一つ『Linguistic Inquiry』

――研究を自宅に持ち帰って行うことはありますか?

大学だけではなく自宅でも研究は行います。基本的に、研究者は皆24時間研究している感覚だと思います。そういう意味ではプライベートはありません。夜中にアイデアが思い浮かんで目が覚めることもあります。日曜日だから休み、17時を過ぎたから自由時間という考え方はほとんどしないですね。そのため、研究を「自宅に持ち帰る」感覚ではないかもしれません。


――研究成果を論文にまとめるとき、論文の長さや執筆時間はどれくらいなのでしょうか?

論文の長さは掲載を希望する雑誌によって異なります。12ページ以内や50ページ以内、文字数の指定があったりとさまざまです。

執筆時間も論文の内容に応じて変わり、半年で書き終わるものもあれば1~2年かかるものもあります。ただ、どんな論文でも最低半年はかかると思います。時間をかけて執筆しても、その論文を雑誌に投稿して不採用となれば掲載されませんので、分かりやすく書けているかを重視して執筆します。


――言語学者同士の横のつながりはありますか?

言語学者同士で会って、お互いの研究テーマに関して議論し合うことはよくあります。共同で研究をしたり論文を作成したり、学会で発表したりすることもあります。

私は、日本英語学会、日本英文学会、日本言語学会と3つの学会に所属しています。学会に所属すると研究発表や論文発表の場ができますし、他の研究者との交流を通して情報交換ができるメリットがあります。

留学しなくても外国語の言語学者になれる!?

研究にいそしむ北田さん。2013年、日本英語学会が顕彰する「日本英語学会新人賞」を受賞した

研究にいそしむ北田さん。2013年、日本英語学会が顕彰する「日本英語学会新人賞」を受賞した

――言語学者になるために、日本だけではなく海外でも外国語について学んだのでしょうか?

実は、私は留学経験がありません。なぜ留学しなかったのかというと、留学することに気持ちが動かなかったことと、私の専門分野では、海外で英語を話したり英語を学んだりすることが必要不可欠ではないと思ったからです。日本だけでも十分に研究したいことが学べると考えました。


――世界から見て、日本の言語学研究のレベルはどのような位置付けなのでしょうか?

言語学の世界では、日本対アメリカなど国同士が競い合っているわけではありません。

例えば、英語は言語として優れているのに対して日本語は言語として劣っているとか、その逆だとかいうような議論など、国を単位として比較・対照することはあまり意味を成しません。各研究者が自分の知的好奇心を満たすために、基本的には個人で研究に取り組んでいるのだと思います。


北田さんは「24時間研究している感覚なのでプライベートはない」とおっしゃっていましたが、それはおそらく好きなことを仕事にしているから、仕事とプライベートを分けていないのではないかと感じました。

学者と聞くと、お固く勉強ばかりしている人をイメージするかもしれませんが、四六時中好きなことに囲まれていると考えればとてもすてきな職業ですよね。好きなことを追求したい強い気持ちを持っている人は、学者の道を選ぶといいかもしれませんね。


【profile】理学部第一部教養学科 講師 北田伸一

この記事のテーマ
語学・国際」を解説

外国語を自在に使い、コミュニケーションを図る表現力を実践的に学びます。国際情勢などの知識、情報を収集する好奇心、語学力向上の努力が常に求められます。資格取得を目指すカリキュラムもあります。将来の仕事としては、日本語と外国語を翻訳・通訳することで双方の意志疎通の手伝いをするなど、海外との橋渡しをする職業が考えられます。

「語学・国際」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「外国語の言語学者」
はこんな仕事です

言語学者は、声や文字を使って情報を伝える手段=言語を深く研究する。異なる言語の語彙(ごい)、文法、発音、表記に加え、言語が使われている社会背景や実態などを調査する。論文を記述して発表するため、自ら現地へ出向いてデータを収集する機会もあり、研究対象の言語についての専門知識が必要。必ずしも堪能な会話能力が求められるわけではないが、大学の学部で言語学の基礎を学び、大学院で専門性の深い学習を続けている研究者が多い。就職先は大学の講師などが一般的だが、言語に関するエッセイを執筆する人もいる。

「外国語の言語学者」について詳しく見る

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