鹿児島県には灰注意報があるってホント?
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この記事をまとめると
- 世界中にある活火山のうち7%が日本にある
- 鹿児島県・桜島付近の天気予報では火山灰が降るかどうか報じている
- 火山の近くに住んでいる人たちの生活には、さまざまな工夫を見つけることができる
日本は世界有数の火山国!
日本は、とても火山の多い国です。火山の中でも、過去1万年以内に噴火したことのある火山や、活発な動きをしていたり、将来噴火する可能性がある火山を「活火山」といいます。世界には1,500以上の活火山があると言われていますが、その中の約7%もの火山が日本にあるのです。
日本にある火山でも、鹿児島県の桜島、熊本県の阿蘇山、群馬県の浅間山などは特に有名。中でも桜島は毎年噴火を繰り返していて、2014年は656回もの噴火が起こりました。その噴煙は5,000m以上になることもあるのだとか。頻繁に噴火する火山の近くに住んでいる人たちの暮らしは、どのようなものなのでしょうか?
天気予報で灰注意報が出ることも
鹿児島県では、天気予報で次の日の桜島上空の風向きを伝える「降灰予報」というものがあります。周辺に住んでいる人たちは、それを見て自宅周辺に火山灰が降ってくるかどうかをチェックしています。
もし火山灰が降るようなら洗濯物を外に干さないようにしたり、外で育てている植物を室内に入れたりするそうです。また、雨が降ると灰と雨が一緒になって降ってくるので、傘を忘れてしまうと泥を浴びたようになってしまいます。そういう時はなるべく外出を控え、出歩かないようにするそうです。
大きな噴火が起こり、さらに風も強くて大量の灰が降ってくる日は、「灰注意報」が出ることも。活発に活動する火山の近くに住んでいる人たちは、雨や雪だけでなく、火山灰にも気をつけなければならないのです。
活火山の近くに住む人たちの工夫
火山灰が降ってくると付近の住民たちにはさまざまな影響があります。特に、住宅は灰が降ってきてもカバーをかけることもできませんから、何か対策をしなければいけません。そこで考えられたのが「克灰住宅」です。克灰住宅は降ってきた灰が家の中に侵入するのを防いだり、雨が降ったときに灰を流れやすくするなどの工夫がされています。また、建てるときに補助金も出るのだそうです。火山と上手に付き合っていくための、取り組みの一つだといえるでしょう。
人と環境との共存を考え、社会の発展につなげていく学問を環境学といいます。桜島の例のように、火山の近くで暮らす住民たちの生活に目を向けると、さまざまな知恵を見つけることができます。環境学という学問に興味がある人は、火山の近くに住む人たちがどんな暮らしをしているのか自分でも調べてみると、面白い発見があるかもしれませんよ。
この記事のテーマ
「地球・環境・エネルギー」を解説
私たちの暮らす地球では、火山噴火、地震、台風、干ばつなど、人類にとって有害な現象が続いています。また、人間が地球資源を使いすぎたり、自然環境を破壊したりして、自らの首を絞める結果を招くこともあります。そうした現象を研究・解明し、この地球上で人類がこれからも快適に生き続けるための方法を模索します。
この記事で取り上げた
「環境学」
はこんな学問です
人と地球環境の密接な結び付きを理解し、自然科学と人文・社会科学の知識を合わせ、人が自然と共存し、持続可能な発展を目指すための学問である。個別の研究テーマは多岐に分かれており、人と自然を一連のシステムと捉えて環境問題の解決策を研究する「環境システム学」、主に都市と自然と人の調和を図る建築・インテリアを研究する「環境デザイン学」、複雑化する地球環境に対応するために地理学・環境生態学・情報科学を駆使する「地理学」などがある。
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