【シゴトを知ろう】塩作り職人 編

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【シゴトを知ろう】塩作り職人 編

2018.03.07

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】塩作り職人 編

私たちが普段から口にしている塩は、かつて国の許可がないと作ることも販売することもできない時期がありました。誰もが自由に直接海水から製塩できるようになったのは1997年以降のことです。

全国を旅して理想の塩作りができる海を本州の西端である山口県長門(ながと)市の向津具(むかつく)半島油谷島(ゆやじま)に見つけた井上雄然(ゆうぜん)さんに、塩作りの魅力や大変さについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 早朝から時には夜遅くまで、大自然に囲まれて塩を作る
  • 理想の場所を求めて全国を歩き、塩作りに最適な地を見つけた
  • 好きなことに本気で取り組めば、結果はおのずとついてくる

海水から塩が生まれる神秘の瞬間に立ち会える

インターンの学生に立体式塩田の説明をする井上さん

インターンの学生に立体式塩田の説明をする井上さん

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

海水をポンプでくみ上げて、太陽と風の力を利用した立体式の塩田で水分を蒸発させ、それを煮詰めて塩を作っています。塩が出来上がるまでの期間は、夏であれば1カ月くらい、冬場は2、3カ月です。

私が塩作りの場として運営している百姓庵では農業研修生や学生のインターンを積極的に受け入れているため、塩作りを教えることもあります。また、塩の大切さについて小中学校などで講演をする機会もあります。

<一日のスケジュール>
05:00 塩を炊く釜に火を入れる
06:00 海水を煮詰める
    あく取り、15分に1度まき足し、まき割りなど
10:00 天気のいい日を選んで海水くみ上げ
    立体式塩田で水分を蒸発させて塩分の濃度を濃くする
12:00 昼食
13:00 塩作り作業
18:00 夕食
19:00 塩作り作業
20:00 作業終了(夜中過ぎになることも)


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

私は海が大好きなので、海を身近に感じながら仕事ができるのは幸せなことですし、やりがいを感じます。
塩の味は季節によって変わります。四季のある日本でそれぞれの季節の恵みを感じながら塩作りをするのは大変面白いです。海水を煮詰めていくとだんだん塩の結晶ができてくるのですが、その瞬間はとても神秘的で美しく、厳かな気持ちにすらなりますね。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

夏場は大変です。大きな釜で塩を煮詰めていくと室温は50℃以上になります。また、釜を常に熱し続けるには大量のまきが必要です。家屋を解体する際に出る廃材などを解体業者から購入し、それらを小さく割ってまきにしていくのですが、かなり重労働で根気がいる作業です。

自然が相手の仕事なのでうまくいかないこともたくさんありますが、塩作りはずっとやりたいと思ってきたことなので、大変ではありますがつらくはないですね。重労働の後に塩の結晶が出来上がってくるのを見ると、大変だったことが全て吹き飛ぶくらいうれしいです。

強い思いがあったからこそ、目指す生き方にたどり着けた

塩作りの要となる本炊き作業をする場所

塩作りの要となる本炊き作業をする場所

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

工業系の高校を卒業して東京の大手スーパーで働いていましたが、毎日満員電車で通勤する都会の生活に疲れてしまい、1年間で仕事を辞めて地元の山口県に戻ってきました。

その頃から「地に足が着いた生活をしたい」「自給自足の暮らしがしたい」「生きていくために必要なものは可能な限り自分で作りたい」と思うようになり、米も野菜も、そしていつかは塩も自分で作ろうと考えていました。

山口では山の中で3年間自給自足の生活を行い、その後3年間世界を放浪して日本に帰ってきました。そして、本格的に塩作りに取り組むことを決意して日本全国の海を見て回り、自分の理想の塩作りができる場所として、山口県長門市の油谷島に行き着きました。


Q5. この仕事に就くために何を学びましたか?

工業系の高校で化学を専攻していたので、高校生の頃に学んだ知識が塩作りに役立つこともあります。立体的塩田で塩を作る技術は、九州に住んでいる塩作りの師匠から学びました。他には、塩作りを含め自給自足の生活を成立させるために何千冊もの本を読みました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃から自給自足の生活に対する憧れのようなものがありました。でも当時は、今のようにインターネットが普及していなかったため情報収集が難しく、具体的にどうすればいいのか分かりませんでした。

会社員生活や海外での放浪生活などを経て、現在塩作りを通して自然の大切さを表現し発信しているのは、自然を大切にしたいという思いをずっと抱いてきたからだと思うので、かつての夢が今につながっていると感じます。

何よりも大切なのは「好き」という気持ち

Q7. どういう人が塩作り職人に向いていると思いますか?

自然や海が好きであることが第一です。とにかく、「好き」という強い気持ちが根っこにないと難しいです。そして、何にでもチャレンジする好奇心や挑む心を持っている人が向いています。失敗してもやり遂げる強い気持ちがある人がいいですね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

塩作りに限ったことではないですが、好きだと思ったことをとことん好きになって本気で取り組めば、必ずいい結果が出てくると思います。

まずは、自分がやりたいと思うことが本当に好きなことなのかをじっくり考えてみましょう。中途半端な気持ちだと他に目移りしてしまって、結局うまくいかなくなってしまいます。

私は今でこそ、大工も料理も塩作りも農業も何でもできるようになりましたが、最初は一人では何もできませんでした。

でも、塩作りに関しても自給自足の生活に関しても、「絶対にやりたい」「好きだからやりたい」という強い気持ちがありました。だからこそ、たくさん勉強をして何千冊もの本を読んで、トライ&エラーを繰り返して今があります。思いを貫けば、道は開けますよ!


井上さんの塩作りに対する愛や生きる姿勢からは学ぶことがたくさんありました。ひたむきな思いと行動力が結果に結びつくことを井上さんは体現してくれています。

将来について迷ったときは、一度立ち止まって自分を見つめ直してみるのもいいでしょう。そして、本当にかなえたい夢や好きなことがあれば、それに向かって全力で突き進んでみてはいかがでしょうか。


【profile】百姓庵 代表取締役 井上雄然(いのうえ ゆうぜん)

百姓庵 http://hyakusho-an.com/

取材協力:百姓庵

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「塩作り職人」
はこんな仕事です

料理に欠かせない塩を作る仕事。日本で作られる塩は、16世紀の入浜式塩田から1950年ころに流下式塩田へと変わったことで労働力が10分の1近くになり、1970年代にはイオン式交換膜法という機械化で精製塩が作られるようになった。しかし、現在も海水を用いて太陽熱と風、火を使った製法による自然塩の人気は高い。自然が相手の仕事なので、一定の品質の塩を作るには経験や技術が必要。さらには重労働で、高温での作業もあるため体力が必要。技術を得るには、塩職人のもとで修業するのが一般的だ。

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