のび太の「甘え」をドラえもんは、どう受け止めて来たのか?

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のび太の「甘え」をドラえもんは、どう受け止めて来たのか?

2015.10.28

提供元:マイナビ進学編集部

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のび太の「甘え」をドラえもんは、どう受け止めて来たのか?

漫画、テレビアニメ、映画、各種キャラクターグッズなどで、おなじみの『ドラえもん』。作品には、人間の心理に関わる深いテーマが隠れているって知っていましたか?

この記事をまとめると

  • 『ドラえもんは』幅広い世代に、半世紀にわたって愛される存在
  • 「分かっているのにできない」のび太、心の中では激しい葛藤が!
  • 「白いのび太」と「黒いのび太」を分析心理学に当てはめると?

『ドラえもんは』幅広い世代に、半世紀にわたって愛される存在

『ドラえもん』の連載のスタートは1969年。半世紀にわたって愛され、「アラフィフ世代」のファンも少なくありません。どこか他人任せで、優柔不断、それでいて「頑張るぞ!」という意欲を見せたりもする男児の姿に「のび太みたい」と言ったり、明るいブルーを指して「ドラえもんカラー」などと表現したりするのは、作品やその登場人物のキャラクターに関する情報が広く社会に浸透している証拠です。

『ドラえもん』作品に登場するキャラクターは、親子、さらには孫も含めた3世代で親しまれており、「ひみつ道具」などのキーワードは、世代を超えて理解される共通語となっています。のび太とドラえもんの関係性や心の変化などについて考えてみましょう。

のび太の「甘え」を注意し諫めながらも、「ひみつ道具」を出すドラえもん

ドラえもんは、22世紀の未来からやってきたネコ型ロボットで、のび太は勉強もスポーツもだめ。何をやらせても失敗ばかりの小学生です。のび太は、ママに叱られたり、ジャイアンやスネ夫にからかわれたり、宿題と悪戦苦闘したりする日々を過ごしています。多くのストーリーは、のび太がドラえもんにSOSを発するところからスタートします。

ドラえもんものび太の「甘え」を注意しながらも、渋々ポケットからひみつ道具を取り出します。しかし、問題はドラえもんの助けや、ひみつ道具だけでは解決できず、のび太はかえって窮地に追い込まれたり、怠慢がトラブルを招いたりするのがストーリーのカギとなります。ドラえもんは、「世の中、そんなに甘くない!」という叱咤激励を送り続ける存在なのです。

例えば、テストを翌日に控えたのび太とドラえもんのやり取りはこうです。
のび太「今度こそ0点を取るわけにはいかない。徹夜で勉強しなくちゃ」
ドラえもん「いつもと同じことを言っている」
のび太「そう! そこが問題なんだ! いつも今度こそやろう! と決心して……、結局何もしないで朝を迎えるんだ」
ドラえもん「分かっているんだね」
のび太「だが、今度こそ、そうはいかない! せめて20点はとらなきゃ人間やめるしかない」
読者は、「そこまで分かっているのなら、何でやらないの!」と突っ込みたくなります。しかし、机に向かうとやっぱりのび太は怠けてしまう……。

ドラえもんがそこで出すのは、ひみつ道具「心突き出し撞木(こころつきだししゅもく)」です。これでのび太の頭をたたくと、怠け心を持った「黒いのび太」と、頑張る心のある「白いのび太」が現れ、戦い始めます。「黒いのび太」は常に優勢であり、怠け心がすぐに噴出します。そこでドラえもんは、「白いのび太」を根気よく支え、育てることが自分の役割だと自覚します。

ユング心理学に通じる「白いのび太」と「黒いのび太」の関係性とは?

ところで、「白いのび太」と「黒いのび太」の関係性は、心理学でも一般的な考え方のようです。深層心理について研究し、分析心理学を創始したユング心理学では、「夢の解釈」によって、それを知ることができると考えます。
人にはいろいろな特徴があり、それらが発達して、いろいろなタイプの人が現われ、さまざまなパーソナリティーを形成します。成長とは逆に、残された未発達な可能性は、無意識の中に追いやられ、もう一つの人格を形づくります。ユング心理学ではそれを「シャドウ」と呼びます。普段は意識に上らない「影」のような存在ですが、疲れている時などに現われて、いたずらをします。

例えば、普段は頭がよく、明るく、親切な人が、自己中心的で、わがままで、幼稚なシャドウを見せることも。また、いつもは真面目な人が、何かの拍子に無軌道な行動に走ることもあります。これらは、「白いのび太」と「黒いのび太」の関係に似ています。前向きなのび太に重圧がかかると、「黒い」人格が姿を現すのです。

無意識の中の「もう一人の自分」を知ることは、心の健康を保つために重要です。ユング心理学では、夢の中に、同性の登場人物が現われたら、「シャドウ」ではないかと考え、その人物について考察してみることを勧めています。
漫画やアニメは子どもたちが見る夢の世界。ユングの夢判断にならって、『ドラえもん』の世界に、心理学のテーマを重ねてみるのも興味深いテーマになりそうですね。

この記事のテーマ
人間・心理」を解説

人を研究対象として、人間の心理や身体、人間が作る社会集団、生活の特徴やあり方を研究します。人間科学は、人間という存在や関係性そのものを研究し、学習範囲は栄養学から文化人類学、スポーツ科学まで広範囲にわたります。心理学は人間の心や行動の特徴を分析・解明します。ストレス社会と呼ばれ、心の病に苦しむ人が増加している現代では、なかでも臨床心理学の重要性が注目されています。人間の存在意義の基礎となる学問です。

「人間・心理」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「心理学」
はこんな学問です

人間の心理や行動がどのような原理で動いているのかを研究する学問である。それにはさまざまなアプローチがある。たとえば、認知心理学では対象を知覚してから言語化するまでの作用を情報処理のプロセスとして理解する。発達心理学は人間が誕生してから死ぬまでの心の変化が何によるのかを探究する。臨床心理学は心のバランスを崩してしまった人の状態の改善をめざす。志望校に自分の本当に学びたい心理学があるかどうかを必ず確認することことが大切だ。

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