【シゴトを知ろう】OAオペレーター 編
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今やビジネスマンだけではなく、学生にとっても必需品といえるパソコン。高校生の皆さんの中にも、パソコンを使ってレポートなどを作成した人はいるかもしれません。今回紹介するOAオペレーターは、パソコンを始めとするOA(オフィス・オートメーション)機器を使用して入力作業を行う仕事です。この仕事について、データ入力などを請け負う株式会社エルグッドヒューマーで働く小島みずほさんにお話を伺いました。
この記事をまとめると
- 企業や個人の依頼で、ツールを使ってデータ入力や集計・分析を行う仕事
- 誰かのサポートをしたいと思い、この仕事を選んだ
- 一人で作業するだけでなく、チームで協力して作業を進めることもある
作業をする中でスキルや知識が身に付き、成長できる仕事
Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
私はデータ入力業務に特化した会社、エルグッドヒューマーのアウトソーシング事業部で働いています。この事業部ではさまざまなキャンペーンの事務局業務を行っていますが、私はその中で名刺やアンケートのデータ入力・集計業務などを中心に担当しています。具体的には、名刺が増えて管理が難しくなった会社や、紙のアンケートをパソコンでデータ化したい会社から依頼を受け、データ入力、希望があれば集計や分析の対応をしています。また、社員として就業スタッフの面談や案件のスケジュール管理も行います。
他にも、社内で資料の作成や事務作業などが発生した場合は、その対応を行うことがあります。
<ある1日のタイムスケジュール>
9:00 出社
9:05 メールチェック
10:30 スタッフ面談
12:00 昼食
13:00 入力・集計作業
16:00 事務作業
18:00 入力の進捗確認
18:15 翌日の準備
18:30 退社
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
業務の規模に関わらず、自分自身で計画した通りに仕事が進み納品を終えることができたときは、ホッとすると同時に大きな達成感があります。
また、データ入力の仕事は単調だと思われがちですが、一つひとつ業務をこなすごとに効率の良い方法を考え付いたり、ExcelやAccessといったパソコンのソフトを使用したデータ運用のスキル・知識が増えていったりと、発見や成長があることもやりがいにつながっています。
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
同時にいくつもの案件を進行させていきますが、それぞれの案件に守らなくてはならない納期が定められています。そのためスケジュールや進行の管理には苦労しますね。また、自分のスケジュールだけでなく、共に働くスタッフの管理や調整も必要です。入力作業をお願いしているスタッフの中には、お子さんがいる方や時短勤務を希望する方もいるため、案件のボリュームや繁忙期・閑散期などに合わせたシフト作成が必要になります。
また、同じ作業を続けて行うことも多いため、うまく息抜きをして集中力を持続させるように努めています。
専門学校で培った「数字への慣れ」がこの仕事に役立っている
Q4. どのようなきっかけ・経緯でOAオペレーターの仕事に就きましたか?
もともと自分がリーダーになって先導するよりも、誰かのサポートになるような仕事がしたいと思っていました。また、黙々と作業を続けることも苦ではなかったため、この仕事を選びました。
学生の頃、この仕事に就くための特別な勉強をしていたわけではありませんが、パソコンの操作に抵抗感がなかったのは大きかったかもしれません。細かいスキルに関しては、今の会社で働きながら学び、身に付けています。
Q5. 専門学校では何を学びましたか?
ファッション系の専門学校に通っていたので、洋服のデザイン・パターン・縫製などを学びました。今は全く違う仕事に就いていますが、細かい作業で集中力が必要となるところは似ていますね。あとは、どちらも数字を扱うことが多いため、数字に慣れることができたという面では役に立っているかもしれません。
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
正直に言うと、高校生の頃は特別憧れていた職業や夢はありませんでした。将来どんな仕事をするのか、自分でも全く想像できていなかったと思います。そこからファッションの道に進みましたが、結果的にはそれとも違う今の仕事をしています。はじめは分からないことだらけでしたが、日々勉強してスムーズに業務ができるようになってきました。もともと惹かれていた「人をサポートする」仕事にもいろいろなものがありますが、今となっては「このOAオペレーターの仕事が自分に合っているな」と感じる瞬間も多くなりましたね。
人と良い関係性を築ける能力は、この仕事にも生きてくる
Q7. どういう人がOAオペレーターの仕事に向いていると思いますか?
OAオペレーターは黙々と一人で作業をしているというイメージが強いかもしれませんが、意外と人に接する機会も多いです。例えば、お客さまと作業内容の打ち合わせをすることもありますし、社内でも案件によってはチーム体制で仕事をすることがあります。
「正確に仕事ができる」というのはもちろん必要な能力ですが、人と良い関係性を築くことができれば、より円滑に、効率よく作業ができるようになると思います。
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
この仕事に憧れている高校生はさほど多くないと思いますが、考え方や努力によっては、成長できるチャンスがたくさんある仕事だと思っています。この記事を読んで「世の中にはこういう仕事もあるんだ」ということを知ってもらい、もしやりたいことや目指す場所が定まらないという場合は将来の選択肢の一つにしてもらえればうれしいです。
そして、改めてこの仕事を目指そうと思う方にはやはり、パソコンの勉強を勧めたいですね。まずは高校でいろいろな経験を積んで、自分に合う仕事を見つけていってください。
デジタル化が急速に進む現代では、昔の紙資料のデータ化が求められる場面も多いです。小島さんのように他の会社からその作業を請け負う人もいれば、自社内にいるスタッフが担当するという場合もあります。いずれにしても、業務を円滑に行うには必要不可欠な役目であるといえます。皆さんも、街中でアンケートなどを見かけたときには、「このデータは誰が取りまとめているのかな?」と考えを巡らせてみると、新しい発見があるかもしれませんね。
【profile】株式会社エルグッドヒューマー アウトソージング事業部 小島みずほ
http://lghum.co.jp/
この記事のテーマ
「コンピュータ・Web・ゲーム」を解説
デジタル情報をつなぐシステム構築をはじめ、webやゲーム、アニメーション、映画など、メディアやコンテンツを創り出します。コンピュータの設計・開発などを学ぶ情報処理系と、アニメ・ゲームなどの制作を学ぶコンテンツ系があります。また、ビジネスの現場で広く使われているアプリケーションを使いこなすスキルを身につける授業もあります。
この記事で取り上げた
「OAオペレーター」
はこんな仕事です
主にパソコンなどのOA機器を操作し、データ入力や文書作成をするのが仕事。一般企業の事務職として業務を行い、企業によってはビジネスレターの作成やデータ管理、電話対応などを任されることもある。最近はある程度のパソコン操作ができる人が増えてきたことから、OAオペレーターに高いスキルが求められ、作業の速さや正確性が重視されている。また、ワードやエクセルはもちろん、パワーポイントやアクセスを使って仕事をすることもある。
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