部屋がキレイだと、子どもの能力がぐんぐんアップ!?

「子どもに集中力がない」「なかなか自立心が育たない」といったことで悩む親が少なくないようです。こうした問題の原因はさまざまありますが、日常的に部屋の中のものを整理整頓していないことが、理由の一つになるといわれています。「子どもの頃に知りたかった!」と思うような、ためになる情報を紹介します。
この記事をまとめると
- 子どもの集中力や自立心のなさを解消する方法を紹介
- 片付けの習慣を身に付つけると、子どもの能力が引き出される
- 普段の生活習慣が、子どもの成長に影響を及ぼすことがある
片付けをすることで、子どもの集中力や自立心が育つ!
子どもはみんな手がかかるもの。高校生の皆さんもかつてはそうだったはずです。絵本や習い事のレッスンになかなか集中できなかったり、大人に甘えて一人では何もできなかったり、といったことは珍しい行動ではありません。とはいえ、注意したにも関わらず、全く改善が見られないと心配になってしまう親は多くいるようです。
子どもの健やかな成長をサポートする方法はいろいろありますが、そのうちの一つが、部屋の片付けです。子どもに部屋の片付けをさせたり、不要なものを処分させたりすることを習慣づけると、集中力や自立心はもちろん、その他さまざまな能力が身に付くといわれています。
例えば、絵本を読んでいる最中や食事中におもちゃが目に入り、絵本を読むのをやめたり、食べるのを中断しておもちゃ遊びを始めてしまうというのは、子どもにありがちな光景です。しかし部屋が片付いていれば、必然的におもちゃが目に入らないので、絵本や食事に集中しやすくなるのです。
必要なものだけを残すことを心がけると、決断力が養われる
子ども部屋には、必要な物とそうでない物が混在していることが多いもの。クローゼットやおもちゃ箱の中がいっぱいになり、床にも物が散乱している場合もあるでしょう。「いつか使うかもしれないから」と考えると、なかなか物を捨てられませんが、子どもの健やかな成長のためには、その時に必要な物以外は処分した方が良いとされています。
まず、子どもに必要な物とそうでない物を選り分けさせることで、決断力が養われます。また、「必要な物だけ残し、あとは捨てる」という作業が習慣として身に付くと、やがて行動力も養われるのだとか。「今自分にとって必要な物」や「今自分がやるべきこと」が明確に分かるようになり、具体的な行動に移しやすくなるというのが、そのメカニズムです。
家庭環境や生活習慣が、子どもの性格をも左右する
このような些細な習慣が、子どもの発達に影響を及ぼすという事実に驚いた人は多いでしょう。
些細な習慣が子どもの発達に影響する例は他にもあります。例えば、親子間の会話が少なく、親が食事の内容にあまり気を使っていない家庭の子どもはイライラしやすかったり、自己肯定感が低かったりと、複数の問題を抱えがちになるという調査結果があります。
ここで紹介したような、子どもの発達と周囲の環境との関係性などを研究するのが、児童学です。子どもが好きで、健やかな成長をサポートしたいと考える人は、児童学を学んでみてはいかがでしょうか。
【参考サイト】
アズビル株式会社公式サイト
http://www.kikubari.com/kurashi_labo/lecture4/index.html
散らかった家が成長を妨げる! 子どもの力を引き出す「正しいお片づけ」とは
http://www.jprime.jp/articles/-/10276
本公衆衛生雑誌(63巻4号)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/63/4/63_15-070/_article/-char/ja/
この記事のテーマ
「教育・保育」を解説
保育所や幼稚園、小中高等学校や大学などで、子どもたちを健康に成長させ、学習能力を向上させるための教育方法を学び、研究します。教育の歴史や基本概念などの理論のほかに、教育や保育に携わる専門職(教員や保育士など)になるためには、指導技術や保育の実践的な手法などを、実習を通して学びます。このほか、生涯教育や教育に関わる地域活動など、教育と社会の結びつきや意義についても学びます。
この記事で取り上げた
「児童学」
はこんな学問です
乳幼児・児童の発達、教育、健康と周囲を取り巻く環境との関わりなどを研究し、発達支援に役立てるための学問。児童の発達について、心理学、文化論、保健、表現などの側面からさまざまにアプローチし、発達の基本的な性質を探り、よりよい支援の方法を追求する。保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、特別支援学校教諭のほか、社会教育主事(任用)、認定心理士、司書などとして活動できる知識と技能を身に付ける。