海の中でもレーザーを使って通信できる!? 海底探査に役立つ水中光無線って何?

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海の中でもレーザーを使って通信できる!? 海底探査に役立つ水中光無線って何?

2017.12.28

提供:マイナビ進学編集部

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海の中でもレーザーを使って通信できる!? 海底探査に役立つ水中光無線って何?

島国日本を取り囲む海。海の中では、漁業はもちろん海洋研究などさまざまなことが日々行われています。しかし、現在水中で無線通信をしようとすると通信速度が遅い上に大容量データの送受信ができないなど、不便なことが多いのです。地上での無線通信のように快適な環境が海の中でも実現できたら……。そんな希望を叶えるため、レーザーを用いた新しい水中無線LANが開発されたようです。どのようなものなのか、詳しくご紹介します。

この記事をまとめると

  • 水中で素早く情報を伝達する「水中光無線」の開発が進められている
  • 今後、水中光無線は海底探査や海中での観測作業などに応用される見込み
  • 「通信工学」は、社会の基盤となる多様な通信技術を深く研究していく学問

水中で素早く情報を送ることができる「水中光無線」とは?

私達が街中やカフェ・家の中などで無線通信を行えるのは、伝達したい情報を電波に乗せる「変調」という操作のおかげです。一方水中では電磁波が減衰しやすいため、代わりに音波(音響)を使った通信方法が使われていました。しかし水中では音の伝達速度は電波と比べて遅く、送受信できるデータの量も限りがあるという問題があったので、これらの課題をクリアするために開発が進められたのが、光を用いた通信技術なのです。

水中での通信技術を改善させるため、2017年7月、海洋・深海などの研究開発を行う海洋研究開発機構や、精密機器の開発を行う株式会社島津製作所が中心となり「水中光無線」を使用した実験が行われました。水中光無線とは、水の中でも素早く無線通信が行えるように地上で用いられている光通信の技術を活用し、高い出力の半導体レーザーによって通信を行うものです。

この実験は実際の海(静岡県・駿河湾)で行われ、レーザーを用いた無線LANを使って100メートル以上離れた場所でも水中で通信できることが実証できました。従来の通信技術と比べると約1,000倍の通信速度にあたり、これにより大容量の動画などの送受信が可能になります。また、この実験は自然の海で行われたため、潮の流れや海水の濁りといったさまざまな環境の中でも水中光無線が適応できる可能性が分かりました。

水中光無線は、海底探査や海中での観測作業に応用できる

それでは、水中光無線は今後どのような場面で生かされていくのでしょうか。

水中光無線が実用化されれば、水中のWi-Fiスポットともいえる、水中光Wi-Fiも実現できる可能性があるといわれています。これをスマホと接続すれば、水中でもネットワークを利用したやりとりができそうです。例えば、潜水艦などに乗っているときにSNSを更新したり、海の中の様子をリアルタイムで動画送信できるようになるかもしれません。

また海のレジャーでも活用できそうです。例えばダイビングがその例です。今年8月に、LEDライトの光を使って水中で音声を送る通信機器が発売されました。この装置は水中での声をLEDの点滅に変換することにより、相手と会話ができるというものです。すでに沖縄の一部のダイビングショップでは、ダイビングを指導する場面でこの装置が使用されています。

他にも水中光無線は、ロボットなどの技術と組み合わせることで、海底探査や海中での観測作業などに応用したり、港の改築や海中トンネルを作るといった水中での土木作業に活用したりできるといわれています。水中光無線によって海底や海中にいるロボットに素早く指示を出すことができれば、よりスムーズな探査や観測、土木作業が実現できるのです。また、潜水艦の作戦行動や警戒監視などに応用できる可能があり、国防にも役立てられる見込みです。

水中光無線は今後私たちの身の回りだけでなく、海洋の研究や安全保護など、さまざまな場面で活用されることになるでしょう。

より便利な情報伝達技術について研究する「通信工学」

こうした無線通信などの技術に関連する学問が、「通信工学」です。通信工学の学問分野では、通信のために使うソフトウェアやハードウェアそのものの技術について研究したり、無線や有線による通信技術について研究したり、さまざまな通信手段・技術について学ぶことができます。

通信工学について学べる学校では、数学や物理、化学といった理系科目の他に、プログラミングや電機回路に関する基礎知識を学ぶことができるため、通信の分野に興味が湧いた人にはぴったりの学問です。

理系科目が好きだという人はもちろんですが、「パソコンやスマホの通信の仕組みを知りたい」「日々の生活をさらに便利にしたい」と考える人は、興味を深めることができます。通信工学の研究がさらに進めば、水中光無線のように今まで実現できなかった通信技術を生み出せることもできるでしょう。

目には見えませんが、私たちの身の回りはさまざまなネットワークによって情報が行き来しています。通信工学が発展すれば、今後さらにいつでもどこでも素早く、たくさんの情報が共有できるようになるかもしれません。通信技術に興味が湧いた人は、通信工学を通して未来の生活を快適にする方法を考えてみてはいかがでしょうか。


【参考文献】
ITmediaビジネス
http://bizmakoto.jp/bizmobile/articles/0506/13/news011.html
時事通信社
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017102900293&g=soc
産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/news/171028/prm1710280014-n1.html
海洋研究開発機構
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20171002/
沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/132647
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO18181080X20C17A6L60000/

この記事のテーマ
情報学・通信」を解説

情報通信産業には、通信業、放送業、情報サービス業、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業の5分野があります。近年は各分野の垣根が取り払われつつありますが、なかでも注目されているのが、インターネットに代表されるコンピュータを介した情報通信工学でしょう。高度に情報化が進んだ現代において、安全保障や経済政策はもちろんのこと、日常生活に至るあらゆるシーンで必要とされる、活躍の場の広い学問です。

「情報学・通信」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「通信工学」
はこんな学問です

通信技術は、コンピュータ内の技術とネットワーク技術に分けられる。たとえば、コンピュータ内では、通信に関連するソフトウェアとハードウェアの技術が挙げられる。ネットワーク上で用いる技術では、情報の圧縮技術や暗号化技術、光通信をはじめとする光ファイバー技術、インターネットを用いたネットワーク技術、LANによる有線・無線の通信技術などがある。その他、次世代の通信技術開発や宇宙通信技術などの研究も行う。

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