キログラムの定義が130年ぶりに変わる!? 重さの基準はどうやって決めるの?

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キログラムの定義が130年ぶりに変わる!? 重さの基準はどうやって決めるの?

2017.12.21

提供:マイナビ進学編集部

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キログラムの定義が130年ぶりに変わる!? 重さの基準はどうやって決めるの?

普段当たり前のように使っている重さの単位「キログラム」。実は1キロの重さを基準として「キログラム原器」と呼ばれる分銅(円柱型をした金属)が使われてきました。このたび130年ぶりにキログラムの定義が見直されることに。一体どういうことなのでしょうか。

この記事をまとめると

  • 重さの基準となる「国際キログラム原器」って何?
  • 定義の見直しには、「プランク関数」という量子に関わる物理定数が用いられている
  • 「物理学」を通して、量子について深く学ぶことができる

キログラムの国際的基準「国際キログラム原器」ってどんなもの?

この国際キログラム原器とは、1キログラムの国際基準として作られた白金・イリジウム製の円柱状の分銅のこと。何かの重さを国際的に共有するには、世界共通の基準がなくてはいけません。そこで1889年から現在に至るまで、国際キログラム原器の質量を世界共通の1キログラムとしてきました。この国際キログラム原器は、単位の物差しとして残っていた唯一の人工物でもありました。
しかし、国際キログラム原器はあくまで分銅です。近年になり、時間の経過とともに表面の汚染などで質量がわずかに変化するおそれがあると判明しました。そこで、より緻密に1キログラムの基準を生み出すために、物理学のある定数が活用されることになったのです。

キログラムの新たな基準になる「プランク定数」って?

キログラムの定義の見直しには、「プランク定数」という物理定数が用いられています。プランク定数は1900年にドイツの物理学者マックス・プランクによって導かれた「量子」に関わる定数で、電子や原子の量から質量を測ることができるのが特徴です。

産業技術総合研究所は、レーザーの光を使って高精度で長さを測ることができる装置・レーザー干渉計と物質の表面を分析するシステムを用いて、シリコン結晶の原子数や原子間距離を測り、プランク定数を世界最高レベルの精度で測定することに成功しました。これによって、1キログラムの質量をより正確に導けるようになったのです。

質量を正確に導けるということは、より精密に1キログラムの基準を作れるということ。従来の国際キログラム原器は、表面の汚れなどにより重さの誤差が生じやすい状況が生まれていますが、国際基準ならば誤差は避けたいものです。そこで、プランク定数を用いて質量を定義したほうが正確に1キログラムを定義できるとされ、今、キログラムの見直しが現実味を増しているのです。

国際基準がある単位は、キログラムだけじゃない!

キログラムのように国際基準がある単位は、国際単位系(SI)と呼ばれています。キログラム(質量)の他にも、メートル(長さ)・秒(時間)・アンペア(電流)などは国際的な定義が定められています。

メートルの定義には、以前は「国際メートル原器」の長さが基準となっていましたが、現在は「1秒の299,792,458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さ」と定義付けられています。この光を用いた計測により、国際メートル原器よりも約1,000倍高い精度で長さの基準を設定することが可能になりました。長さや重さを正確に定義するために、光が使われているというのは意外ですよね。

キログラムの定義見直しをきっかけに、量子をはじめとした物理の世界に興味を持った人は、ぜひ物理学の研究分野について調べてみてはいかがでしょうか。量子とは、とても小さな物質やエネルギーの単位のこと。私たちの身の回りにある物質は、とても小さい量子が集まり、形作られています。
近年、量子を用いた量子コンピューターの研究が進んでいます。従来のコンピューターをはるかに超える超高速の情報処理が可能になることから、今後の発展が大いに期待される分野です。物理学の視点で世の中を見てみると、世界の常識を覆すアイデアや発明がひらめくかもしれませんよ。

【参考文献】
朝日新聞
http://www.asahi.com/shimbun/nie/kiji/kiji/20111028.html
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171025/dde/041/040/028000c
時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017102800430&g=soc
計量標準総合センター
https://www.nmij.jp/library/units/si/
https://www.nmij.jp/library/units/mass/

産業技術総合研究所
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51496
文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/ryoushi/detail/1316005.htm

この記事のテーマ
数学・物理・化学」を解説

私たちの生活基盤である自然界で生じるさまざまな事象や物質、それらが織りなす理論が研究対象です。宇宙や生物がどのようにして誕生し、どのような構造になっているのかという、究極的な知的探究心は人類ならでは。森羅万象の構造や性質、法則と変化を探求する物理や化学、その習得に必要な数学というように、これらの学問は互いに深く関連しています。未知の領域への研究を進めながら、さまざまな原理解明をしていく分野です。

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この記事で取り上げた
「物理学」
はこんな学問です

自然界の物質や現象を理論で裏付ける学問。理論を習得するだけでなく、たくさんの実験や演習が必要になる。「理論物理学」は数学や量子力学を用いてこれを解明する分野で、ほかに素粒子の性質などを研究する「素粒子物理学」、宇宙の構造などを調べる「宇宙物理学」など、世の中のあらゆる物質、現象が研究の対象になる。専門性の高い分野で、情報通信業界や製造業界などに進むケースが多いが、大学や研究機関で、研究職の道を選ぶ人もいる。

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