【シゴトを知ろう】醤油職人 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】醤油職人 ~番外編~

2017.11.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】醤油職人 ~番外編~

石川県金沢市大野町で造られる「大野醤油」の歴史は約400年。その大野醤油を造り続けておよそ190年になる蔵本の直源醤油は、現在の社長である直江潤一郎さんで8代目となります。
醤油造りの環境の変化や新しい取り組みについてお話を伺ったので、番外編として紹介します。

この記事をまとめると

  • 時代背景に合わせて地域で協業。大野醤油の伝統を守りつつ、蔵元それぞれの技も残す
  • 海外に進出し、職人が造った「日本の醤油」の普及に取り組む
  • 液体ではなく粉末!? 固定観念を捨てたことで見えてきた、醤油の新しい可能性

一貫生産から協業へ。「大野醤油」のブランドを守るために地域で連携

――直源醤油の工場で、醤油造りの全ての工程を行っているのでしょうか?

50年くらい前までは、醤油造りにおける全ての工程をそれぞれの醤油醸造業者が行っていました。しかし、後継者不足や職人数の減少などを背景に、醤油作りの工程の一部を協業することが提案され、1969年に大野地区の醤油醸造業者と石川県内の数社の醤油醸造業者が大野醤油醸造協業組合を設立しました。

翌年には協業のための工場が完成し、仕込みからもろみの圧搾(醤油づくりの前半工程)までを大野醤油醸造協業組合の工場で行い、それ以降の工程は各醤油醸造業者がそれぞれ行っています。


――昔と今と、醤油職人の仕事で変わったことはありますか?

私が祖父から聞いた話ですと、100年くらい前は朝4時ごろから醤油造りを始め、お昼までには仕事を終える段取りだったそうです。

しかし、スペイン風邪(*)が日本に上陸して1918年の冬に大流行したため、夜明け前の寒い時間に仕事をすることを避けようと始業時間が朝4時から5時に変わり、その後もだんだんと遅くなって、現在は8時が出社時間で作業の開始は8時半です。働く時間自体は7時間半で、100年前も今もほとんど変わっていません。

*スペイン風邪:1918年から1920年にかけて世界中で流行したインフルエンザのこと。全世界で患者数はおよそ6億人、死者数は2,000~4,000万人とされている。日本では1918年11月と1920年1月に大流行し、当時の人口5,500万人に対して約半数の2,300万人が感染し、約38万人が死亡したといわれている。

一般のお客さまから業務用まで、さまざまな種類の醤油を提供

粉末の醤油「もろみの雫・シーズニングソイソルト」。こぼしても漏れる心配がなく、持ち運びもしやすい

粉末の醤油「もろみの雫・シーズニングソイソルト」。こぼしても漏れる心配がなく、持ち運びもしやすい

――何種類くらいの醤油を造っているのですか?

一般のお客さまに販売している醤油は約30種類で、その他に業務用の醤油も造っています。

業務用の醤油は、お店の要望に合わせてブレンドしたものです。例えば、金沢にはたくさんの料亭がありますが、料亭によって味を変えていますし、ラーメンのチェーン店では、ラーメンスープの味に合わせて独自にブレンドした醤油を提供しています。


――醤油は海外でも人気の調味料ですが、海外向けに何か取り組みをされていますか?

数年前からアメリカでのPRを始めました。アメリカでは醤油を"soy sauce"といい、キッコーマンやヤマサ醤油などの大手メーカーが現地生産をするほど、アメリカの食文化に根付いた調味料です。

最近では安い中国製の醤油も普及してきていますが、味や品質は日本の醤油とは似て非なるものです。こだわりを持って日々、醤油を製造している醤油職人の立場からすると、海外の方々に正しい日本の醤油を普及させていきたいと考えています。当社では粉末の醤油など少し変わったタイプの醤油を売り込んでいて、ご好評をいただいています。

味だけじゃない! 伝統を生かした店づくりなどで、見せ方にも一工夫

明治初期に建てられたかつての醤油工場を含む「直江家」は、金沢市指定文化財に指定されている

明治初期に建てられたかつての醤油工場を含む「直江家」は、金沢市指定文化財に指定されている

――粉末の醤油とはどんなものなのでしょうか?

フリーズドライ製法で作っている醤油です。パウダー状になっているので軽く、持ち運びしやすいというメリットがあります。海外旅行やキャンプ、ピクニックなどで使うと便利ですよ。

また、パウダー状で目立たず食材に醤油の色がつかないため、見栄えを重視する料理に適していますね。見た目は粒の大きな塩のようですが、醤油の香りや味が濃縮されています。


――金沢は海外からの観光客が多い町ですが、直源醤油に外国人のお客さまはいらっしゃいますか?

近年増えています。工場はもちろん、併設しているギフトショップも築100年を超える伝統的な建物がベースとなった作りなので、海外のお客さまは喜ばれています。

醤油工場の見学も随時行っており、箱詰めなどの体験も楽しんでいただいています。海外の方からすると醤油造りの工程全てが新鮮で、とても感動してくださいますね。


醤油は日本の食文化には欠かせません。2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも後押しして、海外における醤油への注目度は今後ますます高まっていきそうですね。

和食の素晴らしさを醤油という調味料を通じて海外に伝えたい人、日本の伝統産業に関わる仕事がしたい人にとって、醤油職人の仕事はやりがいがある仕事だといえそうです。


【profile】直源醤油株式会社 代表取締役社長 直江潤一郎

直源醤油株式会社 http://www.naogen.co.jp/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「醤油職人」
はこんな仕事です

醤油メーカーで大豆、小麦、塩を主な原料とする醤油をつくる仕事。醤油は微生物による発酵・熟成によってつくられ、半年から2~3年もの時間をかけてつくられるものも。日本で最初の醤油が誕生したのは、1580年(天正年間)ころ。和歌山県湯浅町が発祥の地とされる。現在、醤油メーカーは大手から昔ながらの蔵元まで、日本全国に数多くあり、そのつくり方や種類、こだわりもいろいろ。大学の醸造科などで学び、就職をする人が多いが、一人前の醤油職人になるには長い経験が必要とされるだろう。

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