日本人は無宗教!?案外、そうでもありません。

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日本人は無宗教!?案外、そうでもありません。

2017.10.30

提供元:立正大学 仏教学部

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日本人は無宗教!?案外、そうでもありません。

海外の立派な教会やお祈りをする外国人を見ると「海外の人は信仰心が厚いな~」と感じる一方で、私たちは宗教を意識することなく日常生活を送っています。
では、ほんとうに日本人は無宗教なのでしょうか。当たり前のように行っている初詣やお墓参り。初めての着物は七五三だったという人も多いでしょう。仏教にまつわる年中行事のデータを集めてみると、日本人ほど信心深い国民はいないのだとか。
今回は立正大学 仏教学部 仏教学科 の庄司史生先生に、実は身近な仏教についてお話を伺ってきました。

この記事をまとめると

  • 宮沢賢治の作品を通して、仏教と出会う。
  • 文化、歴史、美術・芸術、哲学、心理学……。仏教に通ずる切り口はいろいろ。
  • 立正大学仏教学部仏教学科思想・歴史コースで、過去を見つめ、未来を学ぶ。

きっかけは、宮沢賢治の文学作品。「仏教」との出会いから大学進学、そこで「仏教学」にふれ、研究者の道へ。

立正大学図書館が所蔵するサンスクリット語写本

立正大学図書館が所蔵するサンスクリット語写本

今は仏教学の研究者になり、大学では教える側の立場ですが、高校生の頃は仏教に興味はなく、将来のこともあまり考えていませんでした。

高3の終わりにエレキギターで受験可能な芸術系の大学を受験してみましたが失敗。高校卒業後は将来のことを考えながらも新しいことをはじめる気力もなく、自宅でなんとなく過ごしていました。あまりに暇だったため、公園で本を読んだりしていました。そこで特に惹かれたのが宮沢賢治の作品。彼は童話作家として有名ですが、きれいごとばかりではない世界も描いていて、何とも言えず心動かされるものがありました。

図書館で調べてみると、彼の作品には仏教的なものの見方が反映されていることがわかりました。そろそろ動き出さなくてはと焦りはじめていたこともあり、大学進学ブックを開いてみたところ、仏教について学ぶことができる大学に、立正大学があることを知りました。

一浪までは面接のみの一般推薦試験があることもわかり、そのまま受験、入学。結果的に一年浪人ということになりました。大学の4年間は仏教に関するものだけでなく、興味のあった哲学や経済学、社会学など、中には卒業単位にはならないものもありましたが、とにかく、面白そうな講義をいくつも受講しました。

卒論を、「宮沢賢治の作品の中に見られる仏教思想」といったかたちでまとめているうちに、「仏教」から「仏教学」の面白さに気がつき、大学院へ進学。大学4年次にようやく、「仏教」を学ぶことと「仏教学」を学ぶことの違いに気づかされました。

大学院生の時には大学図書館でアルバイトをしていましたが、そこで日本人としてはじめてチベットやネパールに入った河口慧海という人が日本へと持ち帰った貴重な資料が眠っていることをつきとめました。現在に至るまで資料調査を進めています。最近、宮沢賢治が河口慧海が書いた本を読んでいたことを知り、少し嬉しくなりました。

文化、歴史、美術・芸術、哲学、心理学……。仏教に通ずる切り口はいろいろ。

ネパールでの実地研修の様子

ネパールでの実地研修の様子

「仏教」の歴史は長く、約2500年前のインドで誕生しましたが、「仏教学」は18世紀後半のヨーロッパで生まれた新しい学問。イギリスを中心としてはじめられたインド研究がはじまりです。

彼らは研究を進める中で「サンスクリット」という言語や、仏教の存在を知り、それらはシルクロードを通って中国で漢語に翻訳され、日本まで広く影響を与えたことを知ることになります。比較言語学もこのサンスクリット語とギリシャ語・ラテン語の比較から生まれたもの。それまで日本ではお経といえば漢文に翻訳された経典が読まれていましたが、江戸時代末期にはヨーロッパの学者はサンスクリット語という原語でお経の解読を進めていたことになります。

このように仏教は、インドを中心とした地域の思想、文化、歴史と深くかかわり、宗教という枠におさまらないもの。
立正大学に入学してくる学生も「お寺が好き」「仏像アートが好き」「日本の、中国の歴史が好き」「心理学に興味がある」「文学が好き」という人が多く、はじめから仏教そのものが好きな学生は、実は稀です。
しかし、実際は、日本人は仏教にどっぷりと浸かって生きています。

お正月を祝い、お盆にはお墓参りに行き、大晦日はゆっくりと除夜の鐘を聞いて新年を迎えます。人生の節目で行う儀式、例えばお宮参りや七五三、お葬式にも仏教が深く関係しています。

普段何気なく使っている言葉も仏教由来のものがたくさん。
なかでも「ご縁」は仏教思想の根本を示している言葉でしょう。
縁によってすべてが成りたち、相手との関係性があってはじめて、今ここに自分が存在するという考え方。もともと日本人が持つ精神性が仏教の教えと合致してここまで浸透していったのではないかと思います。

この他にも、「ありがとう」とはもともと「有り難い」(今、ここに私たちがいること自体が極めて稀なこと)という仏教の考え方に由来する言葉です。
いつしか感謝の心を表す言葉として使われるようになりました。

過去を見つめ、未来を考える学び—立正大学 仏教学部仏教学科 思想・歴史コース

立正大学 仏教学部には宗学科と仏教学科の2学科があり、仏教の思想・信仰だけでなく、仏教をルーツとした歴史や文化、美術、哲学を広く学ぶことができます。

庄司先生が教える「思想・歴史コース」では、インドから中国、朝鮮半島を経て日本に伝わってきた仏教、またチベットやネパール、東南アジアへと伝わった仏教を多角的に理解するとともに、アジアやヨーロッパ諸国の思想や文化と比較しながら、仏教的なものの見方を客観的に理解していきます。

「特に1年生の授業では仏教だけを教えるということはありません。仏教のことを知るためには、まず「宗教とは何か」を考える必要があります。その他、人間の共通の悩みである生まれ、そして死ぬこと、つまり死生観について、仏教だけでなく、キリスト教や、イスラム教で、生や死をどうとらえているかといったことを学びます」

最後に、庄司先生から進路選択まっただなかの高校生のみなさんにアドバイスをいただきました。

「進路選びは先へ先へと考えてしまいがちですが、自分自身がどう生き、どう生かされてきたのかを見つめ直すことが大切です。学ぶことができることの有り難さを知り、自分の歴史を知ることが将来を考えるヒントになるでしょう。未来に生かされる教訓として長い歴史のなかの仏教の役割を学ぶように」

【広告企画】提供 : 立正大学 仏教学部

この記事のテーマ
文学・歴史・地理」を解説

文学は、長い歴史のなかで変遷してきた人間の生活や社会、人々の考え方や感情の変化などを、文章表現をもとに考える学問です。文献を読み解いて比較検討し、過去から現在、さらには未来に至る人間のあり方や社会について研究します。地理学や歴史学は、今日の私たちの生活や文化、経済活動などについて、基盤となった地形や気候、史実やさまざまな事象、最新の研究結果や歴史的な遺構をもとに、その成り立ちから考える分野です。

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