1200年以上前、日本はグローバル化していた?!~世界中から祝福された東大寺の大仏~

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1200年以上前、日本はグローバル化していた?!~世界中から祝福された東大寺の大仏~

2017.10.30

提供元:立正大学 仏教学部

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1200年以上前、日本はグローバル化していた?!~世界中から祝福された東大寺の大仏~

高校の“日本史”で習う「東大寺の大仏」。
大仏が完成した当時、世界中から祝福を受けたって知っていましたか?当時、大仏の完成は日本だけに限らず、世界的な事象だったのです。大仏だけではありません。仏教の歴史は、中国やインドをはじめ、世界と深く関わっています。
実は当時、グローバルな側面をもっていた大仏と仏教の歴史を紐解いてみましょう。

この記事をまとめると

  • 東大寺の大仏の完成式である大仏開眼供養は、インドや中国、ペルシャの人々も参列する国際的なイベントだった。
  • 仏教はインドで生まれ、中国、朝鮮へと伝わり、日本に伝来、つまり“輸入”されたもの。
  • 立正大学仏教学部の授業では、仏教の歴史について多角的に学ぶことで、高校までの日本史や世界史にはない発見や驚きがある。

東大寺の大仏の完成式は1万人が見守る国際的な一大イベントだった!?

修学旅行のコースでもおなじみ「東大寺の大仏」。見たことがある人も多いのではないでしょうか。
見上げるほど大きなこの大仏は、銅499t、鉛8.5t、水銀2.5t、金440㎏、人手260万人(延べ)という、気が遠くなるほどの材料と人手を使って造立されました。
かかった費用は、現在の金額で4600億円!一大国家プロジェクトだったことがうかがえますね。

日本人なら誰もが知っている東大寺の大仏ですが、意外と知らないことも多いのです。

まず、正式名を「盧遮那仏(るしゃなぶつ)」と言います。これは、サンスクリット語の「ヴァイローチャナ」を音訳したもので、「太陽の光」という意味。
仏教経典の一つである「華厳経(けごんきょう)」では、盧遮那仏は蓮華蔵世界という果てしない世界(宇宙)の中心となる存在で、生命あるすべてのものを救済すると示されています。

大仏は、人々を“太陽の光”のように温かく照らし、救いの光を示す存在なのです。
そして、大仏が大きいのは、世の中のすべてを漏らすことなく照らし、救済するためとされています。

聖武天皇が大仏造立を決めたのも、それが理由。
当時、相次ぐ災害や流行り病の広がりによって多くの人が亡くなり、日本国内は争いが絶えず、不安定な状況でした。そのため、災いや争いごとから日本を救うために、仏教の力を借りようとしたわけです。

完成式である大仏開眼供養が行われたのは、聖武天皇の詔(みことのり)から9年が経った752年。
奇しくも、日本に仏教が伝来して200年目にあたる記念の年でした。

大きな筆で目を書き入れる開眼師はインド人僧侶の菩提僊那(ぼだいせんな)、法会で施主の祈願をする呪願師は中国人僧侶の道璿(どうせん)が務め、ペルシャ人の李密翳(りみつえい)が参列したと伝えられています。
さらに、開眼供養では、日本をはじめ、朝鮮、中国の様々な舞楽が演じられたそうです。まさに国際的なイベント!世界が「東大寺の大仏」の完成を祝ったのです。

日本にとって、仏教は “輸入”されたグローバルな文化

では、どうして東大寺の大仏が世界中からお祝いされたのでしょう。

そもそも仏教って、どこで発祥したか知っていますか?
多くの外国人観光客が日本の寺院を訪れる様子を見ていると、まるで仏教は日本で生まれ育ったもののように思ってしまいそうですが、実は仏教誕生の地は、インド。
この地で生まれた釈迦が悟りを開いたことに始まります。やがて釈迦やその弟子が教えを説いて回ったことで、仏教はインド中に広まり、さらにインドを飛び出し、南北のルートを通って東へ東へと伝播していきました。

現在の仏教は、その伝わったルートによって、スリランカを経て東南アジア世界へ広まった南ルートの「上座部仏教」、東アジア系、チベット系へと伝わっていった北ルートの「大乗仏教」、さらに源流である「原始仏教」の大きく3つに分けられます。
そうして伝わっていく間に、各国の文化や風土によって変化し、同じ仏教でもそれぞれ教えが少しずつ異なっているのです。

日本に伝来されたのは、中国で広まった大乗仏教。6世紀、すでに中国から仏教が伝わっていた朝鮮の百済王が、日本に仏像や経典を贈ったのが最初と言われています。

いまではすっかり日本でも文化として定着し、人々の生活と密接に関わりのある仏教ですが、元来、日本にとっては“輸入”された文化であり、グローバルなものだったというわけです。

歴史の面白さや仏教の奥深さを多角的な授業で体感

大仏造立・開眼をはじめ、1200年以上も前の日本において、仏教に関係することはグローバルな事柄でした。
それは、グローバル化が叫ばれ、海外のモノやコトを積極的に吸収しようとする現代と何ら変わりのないことではないでしょうか。そして、日本の歴史・文化を学ぶ中で、仏教を題材にした内容、また仏教そのものを学ぶことは特別なことではないのです。

立正大学仏教学部は、日本の思想的基盤とも言える仏教の歴史について、多角的に学ぶことができます。
仏教伝来からの歴史的展開について学ぶ「日本仏教史」、発祥の地インドにおける仏教の成立からその後の衰亡、近代における復興まで学ぶ「インド仏教史」といった仏教史はもちろん、神話などを手がかりに日本の精神文化史を考察するための視点を探る「日本文化史」、アジアという土壌で展開されてきた文化の諸相をたどる「アジア文化史」など、授業内容はさまざま。仏像などの仏教美術を軸に、先史時代から近世まで日本美術の変遷を学ぶ「日本美術史」といった授業も用意されています。

日本とアジア、さらに世界へと仏教が広がっていったように、学びの視点を広げ、かつ深める授業の数々には、高校までの日本史や世界史の授業だけではなかなか得られない発見や驚きが詰まっています。
歴史の面白さや仏教の奥深さを、学びを通じて体感できるはずです!

【広告企画】提供 : 立正大学 仏教学部

この記事のテーマ
文学・歴史・地理」を解説

文学は、長い歴史のなかで変遷してきた人間の生活や社会、人々の考え方や感情の変化などを、文章表現をもとに考える学問です。文献を読み解いて比較検討し、過去から現在、さらには未来に至る人間のあり方や社会について研究します。地理学や歴史学は、今日の私たちの生活や文化、経済活動などについて、基盤となった地形や気候、史実やさまざまな事象、最新の研究結果や歴史的な遺構をもとに、その成り立ちから考える分野です。

「文学・歴史・地理」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「歴史学」
はこんな学問です

歴史学とは、対象とする大陸・国・地域などにおいて、過去に起こった物事を取り上げ、当時それがどのような意味を持っていたのかを、残された物や建造物、文章などから研究する学問である。ただ、資料を正確に読み取るだけではなく、事実かどうかを疑い、踏み込んで検証する批判的視点も重要である。歴史学の基本的なラインナップには、日本史、東洋史、西洋史、考古学がある。また、政治制度・経済活動・芸術文化・信仰宗教などに特化した考察も行う。

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