【シゴトを知ろう】ミミズによる廃棄物処理に関する職業 編

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【シゴトを知ろう】ミミズによる廃棄物処理に関する職業 編

2017.10.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ミミズによる廃棄物処理に関する職業 編

私たちが生活していると必ず発生する生ごみ。家庭から出される生ごみ(食品廃棄物)の量は年間822万トンにも上り、その処理には莫大な費用がかかるため、多くの自治体が頭を痛めています。
生ごみ減量のために私たちが取り組める方法として注目されているのがコンポスト(生ごみ処理機)。数あるコンポストの中でも、電気を使わず環境に優しいといわれる「ミミズコンポスト」の普及に努める光和商事株式会社(広島)の久保幸路(こうじ)さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 海外では普及しているミミズコンポストを、日本でも多くの方に知ってもらいたい
  • 選択に迷った時は難しい方を選ぶ。挑戦したからこそ分かることがある
  • 一人ひとりが行動することで、必ず未来の環境を変えることができる

事業立ち上げから普及促進まで、喜びと苦労が続く

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
弊社はコンクリート製品や土木建築資材を取り扱う会社ですが、約8年前、ミミズコンポストを販売する環境開発事業部を社内に立ち上げ、商品として販売するための仕組み作りを始めました。
現在の私の仕事は、ミミズコンポストを知ってもらう活動が中心です。環境フェアに参加したり、小学校などで環境に関する話をする「ミミズの授業」を行ったりしています。

<一日のスケジュール>
08:30 出社
    イベント準備、会場入り、設営
10:00 イベントスタート
    来場された方にミミズコンポストの仕組みやごみ処理問題について説明
15:00 イベント終了、撤収、帰社
16:00 事務処理
19:00 退社


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
海外では普及しているミミズコンポストですが、日本ではまだまだ知られていません。生ごみ処理の方法として説明すると、驚かれる方が多いです。

より多くの方に知っていただくために、ミミズコンポストに関する情報を伝えていくことが楽しいですね。話を聞いて興味を持ち、実際に取り組んでいただけると、さらにうれしいです。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
生き物を扱う仕事ならではの大変さがあります。工場で作る製品とは違い、計画通りには進まないことが多いんです。
事業を立ち上げた当初、ミミズを1kg購入してミミズコンポストを作りましたが、死んでしまったり、繁殖するスピード以上に出荷してしまったりということがありました。ミミズが育つ環境を整えることにも試行錯誤する日々でしたね。

努力すれば報われることを、身をもって知った学生時代

3段式のミミズコンポスト「金子みみずちゃんの家」は、海外の製品をモデルに開発

3段式のミミズコンポスト「金子みみずちゃんの家」は、海外の製品をモデルに開発

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

きっかけは中国で植林活動に参加したことです。その時、森林の伐採が進んでいる中国の現状を知りました。木々が切り倒される理由は羊を飼うためで、羊毛を使った洋服を作って輸出するためでした。自分たちの当たり前の暮らしが他の国の自然環境に影響を与えていることを知って、衝撃を受けました。

そのような経験があったので、数年後に弊社の新規事業を任されることになった時、環境に関わる事業を行うことに決めました。自分の身近にある問題を調べていくうちに生ごみ処理の問題と出合い、いろいろと情報を集めた結果、ミミズコンポストにたどり着きました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

経営工学を専攻し、企業や工場の生産性をいかに向上させるかを学びました。学生時代は勉強もしましたが、アルバイトをしたり友人と遊んだりしていたことを思い出します。スポーツジムでプールの監視員のアルバイトをしたこともあります。当時は全く泳げなかったのですが、監視員をするためにライフセーバーの資格を取得し、いつの間にか泳げるようになっていました(笑)。

日頃から何かを選択するときは、難しいと思う方を選択するようにしています。苦手だからやらないのではなく挑戦してみる姿勢は、学生時代からあったのだと思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
夢ではないのですが、高校時代はサッカーに夢中でした。所属していたサッカー部には秀いでた選手はおらず、大会初戦で負けるようなチームだったんです。でも、そんなチームが県大会のベスト4にまで進めるようになったのは、部員全員で日々の練習を地道に重ねたからです。

ミミズコンポストの仕事がうまく進むようになるまでには、長い時間がかかりました。事業としては難しいのではないかと何度も思い、挑戦し続けることをためらった時もあります。そんな時、自分のやるべきことを地道に重ねることで結果が出せたサッカー部での経験が私の気持ちを支えてくれたので、高校生のときの経験が現在の仕事につながっていると感じます。

日々の小さな積み重ねが、大きな変化につながる

「仕事を始めてからさまざまなことに興味を持つようになった」と話す久保さん

「仕事を始めてからさまざまなことに興味を持つようになった」と話す久保さん

Q7. どういう人がミミズによる廃棄物処理に関する職業に向いていると思いますか?
 
虫が苦手な人にはできない仕事ですね(笑)。

コツコツと目の前の仕事ができる人や小さな変化を喜べる人が向いています。環境問題に取り組んでも、実際に環境が変わるまでには時間がかかります。日々向き合う仕事は、劇的な変化をもたらす即効性のあるものではなく、小さな変化を積み重ねていくしかないんです。その小さな変化を楽しめることがとても大切だと思います。

一人ひとりができることはわずかかもしれませんが、その行動が地域を変え、未来を変えていきます。皆さんもできることから始めてほしいです。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
興味があることには何でも挑戦してみてください。自分に向いているのか、将来役に立つのかなどと考えて迷うのではなく、一生懸命に取り組むといいと思います。そうしているうちに、自分にとって必要なことが分かるようになります。何事にも無関心なのが一番良くないです。多くのことに興味を持ち、挑戦してみてください。


新規事業としてミミズコンポストに関わり始めてから事業が軌道に乗るまでは、試行錯誤の連続だったとおっしゃる久保さん。多くの課題を乗り越えられると自分を信じる力は、学生時代の経験によって養われたようです。

皆さんも自分の可能性を信じて、難しいと思うことにも挑戦してみてくださいね。

 
【profile】光和商事株式会社 環境開発事業部 部長 久保幸路(くぼ こうじ)

光和商事株式会社「はじめようミミズコンポスト」
http://www.kowas.co.jp/mimizu/


●参照URL
http://www.env.go.jp/press/files/jp/105509.pdf

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ミミズによる廃棄物処理に関する職業」
はこんな仕事です

ミミズを養殖して生ごみなどをエサとして食べさせることで廃棄物処理を行う仕事。「ミミズコンポスト」とも呼ばれている。主に食品・紙類など有機的な廃棄物が処理の対象で、処理作業に電気などのエネルギーをあまり必要とせず、廃棄物をミミズが食べることで出るフンは有機肥料として利用できる。環境にやさしい廃棄物処理として欧米で始まり、低コストで新たな廃棄物を出さず、かつ臭いの少ないごみ処理方法として、近年日本でも導入する地方自治体などが増えている。

「ミミズによる廃棄物処理に関する職業」について詳しく見る