【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 ~番外編~

2017.11.21

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 ~番外編~

解剖組織技術者は実際に解剖に携わり研究に寄与するだけでなく、解剖に使うご遺体を管理する役割も担う大切な仕事です。

解剖組織技術者の桜井秀雄さんに、詳しい仕事の裏側や休日でもついやってしまうことについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 基本的にこの仕事に就く人は大学に所属して業務や研究を行う
  • 始める前のイメージと異なり、ご遺体を扱うことへの抵抗感はなかった
  • 学会の運営をし、成功に導いた経験が思い出に残っている

映画やドラマでは内容よりも特殊メイクが気になる!?

――解剖組織技術者として働いている人のほとんどが、櫻井さんのように大学に所属しながら働いていると聞きました。その背景について教えてください。

解剖組織技術者として大学(医学部・歯学部)以外の研究機関に属する人は少数派かと思います。というのも、解剖は正常解剖、病理解剖、法医解剖いずれも医学・歯学の大学でしか行えないと法律で規定されており、大学以外では監察医務院(原因不明の死を迎えた方々の死因を明らかにする施設)でのみ実施されるからです。

監察医務院での解剖は医師免許を持つ監察医が実施しますが、その補助として働いている解剖組織技術者はいるかもしれません。解剖組織技術者として日本解剖学会に認定されるのにも実務経験が必要ですし、基本的に大学所属が前提の仕事であるといえます。


――この仕事ならではの「休日あるある」や、ついプライベートでもやってしまう癖があれば教えてください。

当番ではない休日の外出中にも「献体の引取の連絡がくるかも……」と携帯の着信が気になってしまいますね。つい何回も画面を確認しては「あ、今日はお休みだから気にしなくてもいいんだ」と思い出すことがあります。

また、映画やドラマで解剖やモルグ(死体安置所)のシーンがあると、セットの出来映えや特殊メイクの状態をじっくりと観察してしまいます。ホラー映画なども、見ているとストーリーよりもそちらに興味が向いてしまいます。

仕事で直面するご遺体には、違和感も抵抗感も持たなかった

――この仕事を始める前のイメージと働き始めた後でギャップはありましたか?

この仕事に就く前はご遺体に接することへの抵抗がありましたが、実際に携わってみると違和感も抵抗感も全くありませんでした。おそらく誰でもそうだと思いますが、死や死体というのは観念的に恐怖を抱いてしまう事象であり、あまり積極的に関わりたいものではないと思います。

しかし、この仕事で直面したご遺体は観念ではなく現実的な物体であり、行われる行為は論理的で科学(解剖学)に導かれるものだったので、想像に反し抵抗感がなかったのかもしれません。それでも血や臭いといった五感に訴える要素は多く、その部分で生理的に違和感を抱いてしまう人には難しい仕事なのかなと思います。

学会の外国人ゲストに喜んでもらえた天ざるそばの味

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

実務から少し外れますが、2003年に所属している大学の教授主催の学会が開催され、そのマネージメントを任され成功に導いたことは忘れられません。学会は「マクロファージシンポジウム」という、白血球の一種であるマクロファージの免疫応答に関する研究や、樹状細胞(免疫細胞の一種)に関する研究テーマの発表を主とするものでした。1年前から本番に向け準備を重ね、会場や招宴の予約、予算の算定から、プログラムやポスターの作成まで学会運営に関わる多岐にわたる業務を取り仕切りました。

中でも念入りに準備をしたのがエクスカーション(さまざまな場所を視察し意見を交わすこと)の設定と下見です。外国人ゲストの方もいたので、ホテルとディナーの内容や効率よく時間内でどこを観光するか悩みました。昼食場所は家内とともに5カ所ほど周り、検討を重ねました。

そして迎えた学会当日は完全な裏方として奔走しました。受付の設営、学会の進捗状況の確認、昼食やコーヒーブレイクの準備や誘導などはもちろん、会場内で起きるあらゆるトラブルと要望の対応に追われました。非常に忙しく苦労しましたが、無事学会が終了したあとは、参加者の方々から多くのねぎらいの言葉をいただきました。また、熟慮した昼食の天ざるそばを食べた外国人ゲストの方々が、大喜びしておいしそうにしている姿は忘れられません。医学の発展に関わる人々の交流をプロデュースできた、良い経験です。


普段私たちの治療に当たってくれている病院の医師は、献体されたご遺体を使用した解剖の実習を経ています。ですので、皆さんも直接ご遺体と接することはなくても、回り回ってその恩恵を受けているといえます。はじめは櫻井さんと同じように抵抗がある方でも、また違った角度から解剖について考えてみることができるかもしれませんね。


【profile】解剖・組織技術研究会 代表幹事 櫻井秀雄
【取材協力】一般社団法人 日本解剖学会

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「解剖技術者」
はこんな仕事です

研究や教育のための解剖用遺体の引き取り・管理・保存を中心に、人や動物の標本作製なども行う仕事。この仕事に就くために資格や推薦は必要ないが、技術認定制度として「解剖組織技術者」認定資格がある。医療系の学校、研究機関、医療系企業などに勤務しているのが一般的。技術者としての専門知識や技術を身に付けることはもちろんのこと、遺体を取り扱うことが人の尊厳に関わることをよく認識し、責任感を持って業務にあたることが大切である。

「解剖技術者」について詳しく見る

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