【シゴトを知ろう】雑貨コーディネーター ~番外編~
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雑貨店の前を通ると、春はお花見・夏は花火・秋はハロウィーン・冬はクリスマスやお正月……と、店頭に置いてある商品が変わっていることに気付きますよね。季節によって強化する商品を考えているのが、雑貨コーディネーターの仕事です。
「【シゴトを知ろう】雑貨コーディネーター編」に引き続き、3COINSで働く岡田幸子さんにそのお仕事の裏側や、他の雑貨店と差をつけるために行っている秘訣について教えていただきました。
この記事をまとめると
- 特に強化している企画は、店舗の入り口付近などの一番良い場所に展開する
- 市場と比べて価格メリットがあるのかどうかも意識して商品を企画している
- お客さまの反応は直接店舗に行って調べたり、SNSで検索したりして確認する
3COINSでしか手に入らないものを作ることを常に考えている
――日頃お客さんに商品を手に取ってもらうために工夫していることがあれば教えてください。
商品部が企画したものを販促部と共有して、どう売っていくか方針を決めていきます。パッケージだけでは商品の特徴や使用イメージが伝わりにくいものは、POP(商店などに用いられる販売促進のための広告媒体)を作成したり袋から出したサンプルを店頭に置いたりするようにしています。POPはそれぞれの商品に合わせてカラーやデザイン、サイズを決め、商品が映えるように工夫しています。
また、特にお客さまにアピールしていきたい企画は、店舗の一番良い場所に置きます。売りたい商品や目立たせたい商品は店舗の入り口付近や目に留まりやすい棚に配置すると、手に取ってもらいやすくなるのです。
――他の雑貨店と差をつけるために行っていることがあれば教えてください。
商品のデザインをオリジナルにしたり、他社とコラボレーションをしたりするなど「3COINSでしか手に入らない」ということを常に考えて企画を行っています。最近大きな反響を得たのは、2017年6月に発売した「うちわケース」「銀テープケース」などアイドルのコンサートに行く人をターゲットにした商品です。
それぞれ「コンサートグッズを持ち運ぶときに便利」「持ち帰ったアイテムをきれいに飾ることができる」という商品ですが、発売直後から大反響で即日完売の店舗もあったほどです。実際にプライベートでアイドルのコンサートに行く社員の「あったらいいな、でもどこにも売っていない」という思いを形にした商品だったので、まさに3COINSでしか手に入らないものだったと思います。
また、3COINSは300円の雑貨を中心に取り扱っているので、他の市場と比べて価格メリットがあるのかどうかも意識して企画しています。手軽に欲しいもの、ワクワクするものが手に入るようにするのは大切なポイントです。
SNSを利用してお客さんのリアルな反応をチェック
――お客さまの反応は、どのようなところから得ていますか? 売り上げ以外に参考にしているものがあれば教えてください。
実際に店舗に足を運んで確認することが多いです。お客さまはもちろんですが、店舗スタッフの反応も参考にしています。それに加えて、今はTwitterやInstagramといったSNSも普及しているので、タグ検索機能などを使用して商品を購入してくださったお客さまのリアルな投稿画像やコメントも確認します。
また、3COINSだけでなく他社の店舗も回って、お客さまがどんなものを手にとっているのか、今どんな商品に注目が集まっているのかなども確認して3COINSに生かせることがあるかリサーチしています。
売り上げと利益の目標を達成させた、一番の思い出
――最後に、お仕事の中で一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。
私が商品部の業務に携わるようになって、初めて売り上げ、利益ともに会社の目標を達成できたときが一番うれしく、思い出に残っています。商品部の仕事は販促部や店運営チームなどの他部署とも深く結びついているので、日々情報共有や協力をしながら、コミュニケーションをとって企画を進めるように心掛けていました。
例年以上に商品計画に対する進捗確認、修正もこまめに行い、フォーマットや社内会議の仕方の見直しをして効率的に作業できる環境づくりもしていきました。これらの行いと、他社とのコラボ企画を強化して取り組んだこと、ハロウィーンやクリスマスなど季節商品の人気アイテムの在庫を切らさなかったことが大きな要因となり、目標を達成できたのだと思います。
もともと商品計画や商品企画の経験があったわけではないので、仕事を進めていく中で「これで大丈夫なのだろうか?」という不安や心配は常にありました。しかし数字になって結果が出たことで、自信を持って物事を判断できるようになりました。今の仕事にとどまらず、ブランドや自分自身のステップアップにつながるチャンスがあれば、どんどん新しい企画にチャレンジしていきたいです。
岡田さんは実際に店舗を訪れることに加え、SNSでのお客さまの反応も調べていると教えてくださいました。商品企画をしていく上で「どんな商品が求められているのか」を把握することはとても大切です。こういった調査をするには、マーケティングの知識が役立ちます。この仕事に興味を持った方は雑貨店に行くことはもちろん、マーケティングについて学べる学校を調べてみてもいいかもしれませんね。
【profile】株式会社パル 第四事業部 3COINS商品部 岡田幸子
3COINS 公式ホームページ http://www.3coins.jp/
3COINS 公式Twitter https://twitter.com/3coins_news
この記事のテーマ
「建築・土木・インテリア」を解説
建築や土木に関する技術を中心に学ぶ分野と、インテリアコーディネイトなどデザインを中心に学ぶ分野の2つに大きく分かれます。資格取得のために学ぶことは、建築やインテリアの設計やプランニングに必要な専門知識、CADの使い方などが中心です。どちらの分野も依頼主の要望を具体化できる幅広い知識とコミュニケーション能力も求められます。
この記事で取り上げた
「雑貨コーディネーター」
はこんな仕事です
キッチン小物やバス小物、インテリア小物など、日常の中にあふれている雑貨は、雑貨コーディネーターによって企画や輸入、仕入れ、買い付けが行われている。ほかにも店舗でのディスプレーや買い付けなど、数ある雑貨の中から売れそうな商品を探し出すセンス、流行への敏感さが求められる。市場でどのような商品が注目されているかなど、マーケティング能力も重要で、自身の手で商品企画してヒット商品を生み出すチャンスもある。必須の資格はないが、関連資格として「販売士」などがある。
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