【シゴトを知ろう】福祉施設で働く人 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】福祉施設で働く人 ~番外編~

2017.10.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】福祉施設で働く人 ~番外編~

育児中の保護者に対し、交流を図る場所を提供し育児に関するアドバイスを行う、子育て支援センター。全国の市区町村が力を入れていることもありセンターの数は増えているものの、その存在を知らない人も依然多いようです。ここでは最近の子育て事情や仕事を通じて感じたことなどを、千葉県流山市にある地域子育て支援センター (以下子育て支援センター) 「かるがも」で働く柏倉久美子さんに聞いてみました。

この記事をまとめると

  • 核家族が増え、子育ての仕方が分からず不安を抱える親が増えている
  • 自ら子育てをすることで、より深く保護者の悩みに共感できるようになる
  • 子育て支援センターのイベントやPR活動も、職員の手作りで行われている

子育て支援センターは、仲間づくりのベースとなる場所

――保護者から寄せられる育児の悩み・相談にはどのような内容が多いのでしょうか? またそれについて何か思うことはありますか?

主な相談内容は、食事量に関するもの(食べないまたは食べ過ぎ)、夜中寝付かない、離乳するタイミングを教えてほしい、言葉をしゃべらない、おもちゃの取り合いなどけんかをしたときの対応などで、その子の年齢、性格によって起きることはさまざまです。

今はインターネット上に情報があふれている世の中です。子育て支援センターに来なくともあらゆる情報を入手できる時代になりました。しかし出回っている情報には正しいもの、そうでないものの両方があるため、たくさんの情報の中から正しいものを選択することは難しいと思います。

時代が変わっても、子どもの本質は変わっていないとは思いますが、家庭そのものの環境が大きく変わってきています。核家族が増えた上、流山市は他の土地からの転入者が多い特徴があります。そのような環境で、子育て仲間とのつながりを築く手助けをすることも私たち子育て支援センター職員の役割だと考えています。

母親になり、育児に悩む母親の気持ちを痛感した

――柏倉さんご自身も母親として3人のお子さまを育ててきました。出産、母になったことによって仕事に何か影響したことはありますか?

保育士として働いていたこともあり、結婚する前までは子どもの視点に立って物事を考えるようにしていました。そのため、子育てがうまくいっていないという保護者の意見を聞くと、「なんでもっとこういう風にしないんだろう?」と、どこかお母さんに対して否定的な目でいたと思います。

出産して子育てを通じ、これまでは一保育士として他人の子どもを見ているという視点だったものが、子どもを愛おしいと思う気持ちが芽生えたのと同時に、母親が日々感じている苦労というものが分かるようになりました。子育てがうまくいっていないケースを耳にしても、「やりたくてもできなかったんだ」という母親のジレンマを察せるようになりました。母親の大変さが身に染みたことで、センターに来る保護者の方への共感も深まり、声掛けのアプローチも変わってきたような気がします。


――自宅では母親、職場では子育て支援センターの職員として、子どものことを休みなしに考えなくてはいけない環境にありますね。それぞれの環境が他方に影響する場面はありますか?

お休みの日でも、出かけた先で子どもの泣き声を聞くとつい気になってしまいます。「お母さんは近くにいるのかな?」と思って辺りを見回し、お母さんが出てくるとよかった、迷子じゃなかった!と安心しますね(笑)。

また、子育て支援センターの周知活動のほとんどは私たち職員の手でまかなっているのですが、イベントを実施するとき、どういう呼びかけをしたら興味を引いてもらえるのだろうと常に考えています。書店に並ぶ手描きのPOP(店員が制作する本の推薦コメント)を参考にしたり、素敵な手作りおもちゃを見て「これなら自分たちでも作れるかも」と思ったり、休みの日に関係なく常にアンテナを張って情報を集めているような気がします。あとは育児に関する新聞のスクラップ記事をセンターに持ってきて、職員間で情報共有するようにもしています。

支援センターを離れてからも続く親子と職員との関係

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

転勤で流山市に引っ越されてきて、かるがもによく通っていたとても繊細なお母さんで、ご自分が生まれ育った地元を離れたことが大変辛かったようでした。1年間通った後、諸事情で再び地元に帰ることが決まりました。ようやく慣れてきた矢先の出来事だったので、職員としてお母さんの支えになりきれなかったように思い、とてもショックでした。

ある日その方から手紙が届いて、「慣れない生活は辛かったけど、『かるがも』が唯一の癒やしの場所でした」という言葉をいただきました。直接面と向かってはなかなかいえない言葉かもしれませんが、改めてお便りをもらったことで私たちがしてきたことは間違いではなかったのだと思えました。親子も住み慣れた場所で再び元気で暮らしていることを知って、とてもうれしい気持ちになりました。

子育て支援センターの職員は、子どもが幼稚園や保育園に入園するようになると、その後を知る機会があまりありません。でもこうやって離れてから連絡をくれることが、私たち子育て支援センター職員の励みにもなるんです。


核家族や集合住宅に住む人が増えると同時に、親戚や近隣の人との結びつきがどこか薄れてきているのが今の世の中です。そのような中、保護者同士が触れ合い、親子で安心して集える子育て支援センターの存在は今後ますます重要なものになってきます。子育て支援センターの職員になるには、まずは「保育士」の資格取得が求められますが、安心して子育てができる社会の実現のために、保育士と並行して進路の一つに考えてみるのもよさそうですね。

【profile】社会福祉法人わかくさ会 かやの木保育園内
地域子育て支援センター「かるがも」 柏倉久美子
http://www.kayanoki-hoiku.com/karugamo

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「福祉の公的施設で働く人」
はこんな仕事です

税金や保険料で運営される公共施設のうち、障がい者や子ども、高齢者、生活貧窮者などを対象とした福祉施設で、利用者の生活をサポートする仕事。国の機関で働く場合は国家公務員、自治体の機関で働く場合は地方公務員となるため、公務員採用試験に合格する必要がある。具体的な業務内容は働く施設で異なり、たとえば、児童虐待やDV被害の相談援助、不登校の子どもの進学支援、知的障がい者の自立支援などがある。いずれの施設も営利目的ではないため、国民あるいは住民のために働いているという実感を得られやすい。

「福祉の公的施設で働く人」について詳しく見る