【シゴトを知ろう】医療監視員 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】医療監視員 ~番外編~

2017.10.19

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】医療監視員 ~番外編~

「【シゴトを知ろう】医療監視員 編」では、病院開設時の審査や立入検査を行う医療監視員の仕事について、埼玉県にある本庄保健所で働く柏瀬真大さんにお話を伺いました。

医療監視員として医師や看護師とはまた違った角度から医療の現場を見つめる柏瀬さん。この番外編では、より詳しいお仕事の裏側や、被災地での印象に残った経験について教えていただきました。

この記事をまとめると

  • この仕事に就くにはまず公務員試験に合格し、各自治体に就職する必要がある
  • 地域の実情を理解し、それぞれに合った指導内容を検討している
  • 一番印象に残っているのは、被災地で現地派遣職員として活動した経験

地域の実情に合わせて、指導内容を検討していく

――このお仕事は自分から志望するのではなく、人事異動で配属が決まるものだと聞きました。医療監視員になるまでの一般的な流れを教えてください。

まず公務員試験に合格し、各自治体に就職する必要があります。その後人事異動により保健所などに配属された職員のうち、病院や診療所への立入検査に携わる職員が医療法第26条に基づき医療監視員として任命されます。

医療監視員に任命されやすい傾向や経歴があるかは分かりませんが、医療機関の開設など非常に重要な業務に関わることになりますので、責任感を持って業務に当たれる人、相手の声に耳を傾け真摯に対応できる人が向いていると思います。


――立入検査の際に、医療機関がより前向きに改善に取り組めるような指導をするために心掛けていることがあれば教えてください。

指導の際は、医療法に基づきながら状況や地域の実情に合わせて柔軟な対応をするように心掛けています。埼玉県内に限っても、東京に近い県南と比較すると北側は医療機関の数も住民の数も少なく、同じような対応をするのは難しいのです。そのため、それぞれにあった指導をするにはまず地域性を理解することが重要だと思います。

また、「ここを直してください」と結論だけ言うのではなく、「こういう理由で問題が生じるので、ここを直してください」と理由も添えて相手方に伝えるよう心掛けています。その方が、納得して改善に取り組んでもらえると思います。

デジタルとアナログ、両方の医療システムに対応する力が必要

――医療のIT化が進むことによって、医療監視員の仕事内容に変化はありましたか?

電子カルテの導入やインターネットを用いて診療を行う遠隔診療の普及など、医療の現場はIT化が進んでいる最中だと思います。県内にも電子カルテを導入している病院が増え、保健所にも電子カルテについての問い合わせがきたこともあります。ただし、カルテについては医師である保健所長が担当しているため、私自身の仕事内容にはさほど変化はありませんでした。

一方で、医療機関の中にはパソコンの使用に慣れていないところも多いです。Webを活用した報告をお願いする際は、電話でシステムの使い方を教えることもあります。IT化の進行速度についても地域性があるかと思いますが、これからの医療監視員は、デジタルとアナログの方法、両方に対応できるようにする必要があるのかなと感じますね。

被災地で学んだ、行政のあり方と公衆衛生の必要性

――最後に、お仕事の中で一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

熊本地震が起きたときに、現地派遣職員として被災地に行ったことが一番心に残っています。連絡調整員として保健師の方3名と、避難所である小学校で活動しました。避難所の運営や管理は、現地の行政職員が中心となって行っていました。通常、行政職員は裏方としてライフラインの整備などに回ることが多いのですが、震災のときは先頭に立って指揮を執っており、その姿がとても印象的でした。行政には裏方として動く役割だけでなく、住民を率いていく役割も同時に求められているのだと強く感じました。

また、普通に生活していると特別意識することのない、公衆衛生(地域社会の人々の健康の保持・増進、疾病予防のため行われる衛生活動)の必要性にも気付きました。災害が起きると衛生的な環境は当たり前ではなくなります。避難所では公衆衛生の整備が急務であり、その作業のために私たちのチームが派遣されました。避難者の健康状態の把握やトイレ、手洗い場の整備、感染症予防のための食品の管理、エコノミークラス症候群予防のための運動指揮など、住民の健康維持のためにさまざまな活動をしました。普段私たちの健康管理は個々人に任されていますが、それは下水処理や清掃などの公衆衛生を支える人たちの働きがあるからこそ。公衆衛生が整備されていなければ、日々の生活を営むだけでもこんなにも大変なのだと実感しました。

短い期間の派遣でしたが、被災時の行政のあり方や公衆衛生の必要性について、身をもって学ぶことができた貴重な体験です。


医療機関に携わっていない限り、医療監視員の仕事ぶりを見る機会は少ないと思います。しかし柏瀬さんのお話を聞いて、医療監視員の方々のおかげで私たちが安全で衛生的な医療を受けることができているのだと分かりましたね。この仕事に興味を持った方は、まずは公務員試験を受けるにはどういった勉強が必要なのか調べてみると良いかもしれません。

 
【profile】埼玉県本庄保健所 職員 柏瀬真大

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「医療監視員」
はこんな仕事です

医療機関が法律を守って運営されているかどうかを検査し、改善指導などを行う仕事。病院や診療所などに立ち入って、そこで働く医療従事者の資格、劇薬・毒薬などの管理、院内感染の防止策などが適切かどうかを検査するなど、広範囲にわたって調査を行う。調査結果に問題がある場合は、改善について指導も行う。主に都道府県の保健所などに勤務する国家公務員で、大学卒業資格と公立医療機関での2~3年の勤務経験が必要となる。患者が安心して診療や治療を受けられる社会づくりに貢献する重要な仕事である。

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