【シゴトを知ろう】作業環境測定士 編

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【シゴトを知ろう】作業環境測定士 編

2017.10.20

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】作業環境測定士 編

工場には多くの物質が発生します。物の製造によって大気中に発生する粉じんや有害な化学物質は、働く人々の身体に取り込まれ身体的なストレスとなり、時には病気の原因にもなります。

そういった労働環境の問題点を測定し、環境の改善をする人を作業環境測定士といいます。株式会社大同分析リサーチの山下素弘さんに、仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 作業環境測定士は工場内の有害物質の数値を測定し、働く人の健康を守っている
  • 就職氷河期の中で、資格を取得して働くビジネススタイルを考えた
  • 働く人の苦労や抱えている問題を見抜く力がある人に向いている

作業環境の測定と改善から、労働者の健康を守っている

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
作業環境測定とは、工場内での作業によって発生する有害物質を検査し診断する仕事です。工場で生産される商品は、材料を切ったり削ったり、色を付けるために塗装をしてつくられています。切る・削る作業では「粉じん」が舞い、塗装では塗料に含まれる有害なガスが拡散されます。これらの有害物質によって働く方の身体に異常が発生してしまう可能性があるため、事業者は環境の状態を把握する必要があるんです。『作業環境測定法』という法律もあり、測定の実施が義務づけられています。また有害物質だけではなく、工場内の暑さや暗さの改善に努めることも私の仕事です。

業務の流れとしては、社用車で機材を測定現場まで運び、サンプリング(工場内の空気の採取など)を行います。会社に戻った後は、採取したサンプルから有害物質を分析し、その結果を用いて報告書を作成します。内容にもよりますが半年に1回など定期的に測定する必要がありますので、ほぼ毎日いろんな工場へ作業しに行っています。

<ある一日のスケジュール>
08:30 出社
09:00 工場へ移動、着き次第測定開始
12:00 昼食
13:00 測定再開
15:00 測定終了、会社に戻って分析や報告書を作成
19:00 退社
 
 
Q2. 作業環境測定士の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
測定結果を基に考えた改善を提案し、改善の効果が出たときはやりがいを感じますね。環境が悪いという結果が出ると、顧客の担当者と改善方法を考えます。そして改善後に再度測定を行うと、その効果が数値として表れます。そういったときにお客様から直接「ありがとう」と言われるとやってよかったと感じますね。

また、さまざまな工場へ行くので、ものづくりの行程を目にすることができます。日常では目にしない機械や装置、または職人技と呼べる作業を見られるのも、この仕事ならではの楽しみではないでしょうか。
 
 
Q3. 作業環境測定士で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
悪天候の日は大変です。車から工場へ機材を運ぶのですが、機材によっては1台で重さが5〜10kgありますので、運ぶのに苦労します。悪天候だとさらに運搬は難しくなりますので、少しでも効率的になるように工夫を重ねています。

また工場によっては暑かったり寒かったりと気温差が激しいので、体力勝負な部分もあります。ですので、日々の体調管理には十分気を付けるようにしています。
 
 

資格がなければできない業務に魅力を感じた

Q4. どのようなきっかけ・経緯で作業環境測定士に就きましたか?
 
私が大学生のころは就職氷河期といわれ、「正社員で働けるだけでもありがたい」状況でした。大学3年生になったタイミングでどうしたらいいかと考える中でたどり着いた結論が、資格を取って、それを生かした仕事をするビジネススタイルだったんです。職は失っても、資格は一度取得すれば失いませんから。その中で作業環境測定士の資格を知り、この資格がなければできない仕事があると思って環境・分析化学の研究室に所属しました。

しかし作業環境測定士の資格は、実務経験がなければ受験はできません。それでも私は縁あって、環境系の会社へ就職を果たし実務経験を積めました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学では応用化学科を専攻し、化学に関して全般的に学びました。基礎化学や有機化学などいろんな科目がありますが、今の仕事に最も直結しているのは分析化学(試料中の化学成分の種類や量を解析、またその方法を研究する化学の分野)です。

また、学校のカリキュラムに「化学実験」という講義があり、ガラス器具の取り扱いを一通り勉強しました。所属していた研究室でも、環境・分析化学の分野でよく使用される分析装置の扱い方を身に付けましたね。現在も分析業務で器具や装置を使うので、大学で得た知識が生かされていると思います。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校生のころは、中学生に数学を教える先生になりたいと思っていました。今の仕事は世間から見ると馴染みのない仕事なので、お客様に対して測定の必要性を分かりやすく説明することが重要です。さらに私の会社では、作業環境測定士の試験に合格した人が受ける登録講習を行っています。私も講習で作業環境測定の実務について教えています。人前に立って、相手に分かりやすく説明するという点では、当時の夢に近い部分もあるかもしれません。
 
 

夢を持って大学を選ぶことも重要

Q7. どういう人が作業環境測定士に向いていると思いますか?
 
この仕事は「働く人たちの健康を守る」という理念が前提になります。日々、働いている人の中には肺がんの原因にもなる粉じんが舞う中で業務に当たる人や、塗料の臭いが作業服に染み付いて職場外でも体に悪影響を受けている人がいます。私が担当した工場には有害物質が大気中に含まれるため、仕事中は防じんマスクや防毒マスクといった保護具の着用が必須の場所もありました。毎日保護具を着て仕事をすることは、働く人たちにとって負担になります。それが改善することで大気中の有害物質の量が減り、保護具を着けなくてもいい数値になったんです。

このように大変な思いをどう取り除くかが私たちの仕事です。ですので、環境を悪くしている原因は何か、観察力と洞察力を持って見抜く目を持つ人に向いているのではないでしょうか。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
最近だと「ここの大学に行けば将来的に安泰だろう」という理由で大学を選ぶ人もいるようですが、私は夢を持つことも大切だと思っています。高校を卒業して大学や専門学校に進む人もいるかと思いますが、それらは将来的に社会へ出て活躍するためのステップです。学生のうちにどんな仕事をしたいか目標があれば、進学先で経験する就職活動もしやすいと思いますよ。

また、作業環境測定士は医師や看護師と同じ国家資格です。自分で資格を取って世の中に貢献したいと思っている人で、生物や化学の知識がある人にはオススメです。
 
 
国家資格である作業環境測定士は、資格取得しても山下さんが講師をしているような登録講習の受講が必須です。資格を有して働くまでの道のりは長いように思えますが、一度取得できれば失わない資格は働く上で大きな強みになりそうですね。皆さんも、大学を選ぶ際には在学中に取得できる資格についても注目してみてくださいね。
 
 
【profile】株式会社大同分析リサーチ 環境測定事業部 山下素弘
【取材協力】公益社団法人 日本作業環境測定協会

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「作業環境測定士」
はこんな仕事です

労働環境に有害な因子がどの程度存在しているかを測定する仕事。労働者の健康を守ることが目的で、じん肺の原因とされる粉じん、有害な化学物質、電磁波、放射線、騒音などの量を有害な因子として測定する。測定結果の濃度によって、現状維持を推奨する第1管理区分、是正に努力を要する第2管理区分、早急な改善を要する第3区分を決定して評価を行う。評価の結果、作業環境に改善すべき点があった場合はアドバイスや提案を行ってこれを改善する。就業には、国家試験に合格後さらに講習を受けて登録する必要がある。

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