【シゴトを知ろう】環境系技術者 編

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【シゴトを知ろう】環境系技術者 編

2017.10.13

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】環境系技術者 編

現在、日本だけではなく世界規模で環境問題が大きな課題となっています。課題解決のために立案される河川整備計画や自然保護の計画に携わり、環境の測定・調査・解析する人のことを「環境系技術者」といいます。

今回は株式会社オオスミで働く高橋正一さんに環境系技術者の仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 環境系技術者は海や工場などあらゆる環境を数値化する仕事
  • 農学部に通いつつ環境に携わる仕事に憧れ、現在の職に就いた
  • 専門的な知識と技術に基づき正確な測定結果を提示することが重要

調査場所によって困難もあるが、その分調査を遂行した喜びは大きい

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
環境系技術者は、企業や行政から依頼を受けて空気や水、騒音・振動などの調査から結果の解析まで行う仕事です。専門的な知識や計測器などを用いて、調査の結果から環境保全のための計画を立案します。他にも、働く人の環境をより良くする「作業環境測定」や、開発に伴って実施する「環境アセスメント」、建設現場における「環境モニタリング」など、環境の専門家としてさまざまな任務を遂行しています。

私の部署では水関連の調査のうち、サンプリングに関わる部分を担当しています。現場で採取したサンプルを社内へ持ち帰り、分析グループへ引き渡すまでが担当業務です。分析グループの結果から解析を行い、計画を立案します。

また、空気の調査として、工場から発生する排気ガス、ばい煙(石油などの燃料を燃やして発生するススや煙)測定をしています。排気ガス、ばい煙に含まれる有害物質は大気汚染の原因となるため、国は排出する量を規制しています。企業は、自分たちが排出規制基準を超過していないか把握する必要があるため、私たちが調査・解析をしているのです。他にも工場から生じる不快なにおいを測定する「臭気測定」や、道路で二酸化窒素などの有害物質を調べる「大気質測定」があります。

そして騒音や振動では、工場や道路だけではなく、鉄道や航空機の騒音・振動測定を行っています。騒音や振動は生活の中で最も身近に感じる環境問題であり、行政に多くの苦情が寄せられますので、私たちが法令に基づいて調査を実施しているのです。

私の一日のスケジュールは日によってさまざまです。社内で計画を立てる日もあれば、お客様とお会いして打ち合わせをする日もあります。
 
 
Q2. 環境系技術者の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
環境保全のためには、費用が必要となる場合もあります。それでも私たちが提示した分析結果により、お客様が自ら環境保全対策を実施していただけると、ありがたい気持ちと同時にこの仕事をしていてよかったと思えます。
 
 
Q3. 環境系技術者で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
大気質の調査では、重さ100kg前後の計測機器を調査地点へ設置しなくてはいけませんので、一日にいくつもの調査地点へ行くとヘトヘトになってしまいます(笑)。その他にも、遠方の調査場所へ行くには道路渋滞を見越して移動するため、早朝に会社を出発する必要があります。それでも、大変な思いをした分、仕事によって成果が得られる喜びは格別です。
 
 

数学の理解を深めていると、社会人になったとき即戦力になれる

Q4. どのようなきっかけ・経緯で環境系技術者に就きましたか?
 
子供の頃から自然の中で遊ぶことが好きで、いつか仕事をするなら自然の中で働きたいと漠然と思っていました。大学は農学部に入りましたが、農業は自分の目指す職ではなかったので、「農業以外で自然環境に関わる仕事は何か?」と考えました。そこで考え付いたのが環境調査の仕事です。

学生のうちに、もっと勉強しておけばよかったと思うのは数学です。環境調査では数学の知識が必要になります。それに、数学は調査に限らず会社全体の数字を扱う上でも重要な手段となりますので、早いうちから習得すれば社会に出てから役立つかと思います。そういう意味で、エクセルなどの表計算ソフトを使いこなせれば、就職してから即戦力として仕事を任せてもらえるかもしれませんね。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
農学部で昆虫学研究室に所属していました。研究室では行動学について学んだのですが、その一環としてミツバチの巣箱内における二酸化炭素濃度を測定したのが今の業務に近いですね。

また、大学で学んだことではありませんが、読書が好きでさまざまなジャンルの本を乱読していました。その結果、読書で身に付いた文章表現が報告書の作成に生きています。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
正直、高校生の頃は夢らしい夢を持っていませんでした。毎日アルバイトに精を出し、将来を考える余裕がなかったのです。しかし、先ほどもお話したように「自然を相手にするような仕事に就きたい」と思っていました。その思いから自分が就きたい仕事について深く考えたからこそ、環境系技術者として働いているのだと思います。
 
 

環境系技術者は、環境に影響を及ぼす側と受ける側の中立となる立場

Q7. どういう人が環境系技術者に向いていると思いますか?
 
明るくて社交的な人が向いていると思います。環境を測定・原因の解析をする仕事といっても、お客様や行政の方などと接触する機会も多いため「いろいろな人と話したい」とか「自分の考えを誰かに伝えたい」という意識を持つ人であれば仕事を楽しめると思います。それに加えて複数名で対応する仕事が多いので、仲間と協力して物事を進めていくのが好きな人なら仕事にやりがいを感じられます。

また、好奇心旺盛な人も向いています。工夫一つで仕事がずっと効率的になりますし、仕事に新しい価値観を見出せます。日頃からさまざまな物事に問題意識を持ち、関心を持つことも環境系技術者にとって大事な要素の一つです。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
環境系技術者を目指す方は、公平なものの見方を身に付けるように意識しておくといいと思います。環境問題には影響を及ぼす側と受ける側の2つの立場があります。異なる立場ではそれぞれの言い分があり、両者が納得するのは難しい状況になる場合もあります。環境系技術者は第三者として、公平な立場でさまざまな方と接触し交渉しなければいけません。その中でも私たちの仕事は、専門的な知識と技術を駆使して、正確な解析結果をお伝えすることです。そのときは「お金をいただいているお客様だから、お客様にとって都合の良い報告をしよう」と結果に主観を取り入れず、公平性を保つ必要があるのです。

最後に、技術者には遊び心も必要です。遊び心が心の余裕につながり、仕事を楽しめるようになりますよ。
 
 
環境系技術者は環境と人の架け橋となる仕事であり、高橋さんが教えてくださったように公平な立場でいる自覚が重要なのですね。調査の結果次第で行政の動きや、自然環境の未来が決まるため、適切な判断を下すための冷静さも必要になりそうです。

環境系技術者に興味を持った方は、周囲の友人だけではなくさまざまな人の話に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。多くの人と接することで、新しい考え方が身に付くかもしれませんよ。
 
 
【profile】株式会社オオスミ 調査第二グループ 高橋正一

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「環境系技術者」
はこんな仕事です

森林環境、河川環境、土壌環境、道路環境などさまざまな環境を調査・研究・計画する仕事。行政機関のほか、民間の環境コンサルタント企業などに勤務して、自然保護の計画、景観整備計画、河川整備計画、道路計画、下水道整備計画などのプロジェクトに携わり、専門家としての知識と調査・分析技術を用いて活躍する。地球規模で取り組むべき課題が数多くある現代社会においては重要な役割を担う仕事である。

「環境系技術者」について詳しく見る