【シゴトを知ろう】スタイリスト ~番外編~

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【シゴトを知ろう】スタイリスト ~番外編~

2017.11.27

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】スタイリスト ~番外編~

人気アイドルグループAKB48の衣装・ヘアメイクを一手にプロデュースする株式会社オサレカンパニーで、衣装グループの中の「集め」担当として活躍しているスタイリストの板垣さん。番外編では、より具体的な仕事内容や知られざる舞台裏などについてさらにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • スタイリングに加え衣装に映像やライブに応じた特殊な加工も施す
  • 流行を常にキャッチするために、ファッションショーや街中の人をよく見ている
  • 演劇などの役者の舞台衣装は重要な演出の一部

特定のエリアを巡回しながらアイテム集めをしてコーディネートを作成する

――板垣さんの仕事内容についてお聞かせください。普段、どのようにしてアイテム探しをしているのですか?
 
月に20日ほどはアイテム収集のために市場に直行し、終日アイテム探しをしています。
作業は主に2人で行っています。アイテム探しをするエリアは渋谷・新宿・原宿・池袋あたりが多く、こうしたエリアを常に移動しながら必要なアイテムを集めていきます。多くの種類・数が必要なため、複数の店舗を周らないとアイテムを集めきることはとてもできません。

特にAKB48はメンバーがたくさんいるので、一つのアイテムにつき、いくつも同じ製品が必要です。先日もスカートを500着購入しました。

購入時は徒歩で移動し、商品のピックアップや運搬には専用車両を使用します。帰社後は、デザイナーの決めた衣装と、買い集めたアイテムをデザイン通りに組み合わせて、舞台衣装のイメージに沿ったコーディネートの完成形をマネキンに着せて作ります。
 
 
――同じ衣装の仕事でも、舞台衣装の場合はどういった点が異なるのですか?

舞台衣装はライブや歌番組など映像の仕事が多く、静止画とは違って衣装を身に着けたタレントが舞台上で歌ったり踊ったりして激しく動くため、「加工」が重要になってきます。加工とは、ヘッドセット(頭部に装着するマイク)が外れないようにしたり、「早替え(業界用語で、ライブなどで短時間に衣装替えを行うこと)」ができるように、素早く脱ぎ着ができる仕様にしたりするために衣装に施す特殊な加工のことです。


――普段、仕事上で気を付けていることはありますか?

「集め」の作業では常に動き回りますし、たくさんの靴などを抱えて運んだりもしますので、動きやすく汚れても良い服装と走りやすい靴が基本です。

また演劇の舞台などでは、舞台袖で役者の着替えをサポートするため、お客様から見えにくいよう、全身黒い服を着る必要があります。


――現場で使用されている7つ道具を教えてください。

現場では補修や加工にフレキシブルに対応する必要があるので、よく使う道具は常に身に着けて仕事をしています。

安全ピンは、服のサイズ調整・破れなどの補修で特に使う場面が多いアイテムなので、連結して首から下げて、すぐに取り出しやすいようにしています。

他には養生テープ(メンバーの名前を書いて貼り付ける・糸くずや汚れを剥がし取る)・マジックペン・シューズバンド(動き回った際に靴が脱げることのないよう足の甲部分と靴底をバンドで巻き付けて固定するための道具)・縫い針・縫い糸・ハサミ・鏡・ボンド・両面テープなどです。

また、業界用語で「吊るし」といいますが、スチール撮影などで服に特定の動きをつけて躍動感などを出す場合は、クリップと透明の糸を使って服を吊ります。


――仕事のスキルを高めるために気を付けていたり、取り入れていたりすることはありますか?

流行に敏感である必要がありますので、普段からファッションショーは見るようにしています。今はインターネットですぐに画像や情報を入手できますので、こまめにチェックするようにしています。

毎日のように市場を歩き回っており、街中の流行については間近に感じているため、最近は雑誌を見る事はあまりありません。街を行き交う人をよく見るようにしています。

タレントの個性やコンプレックスも理解してより良い衣装を提供する

――AKB48のメンバーとは、衣装スタッフとしてどのような点に気をつけて関わっていますか?

メンバーは10代後半の子が大半です。顔色など体調面にも日頃から気を配っていますし、一人ひとりの個性・似合うもの・メンバー自身の好みなども考慮して、衣装をアレンジするようにしています。また、身体的なコンプレックスを衣装でカバーしてあげるのも大切なことです。

こうしたメンバーそれぞれについてのきめ細やかな情報も、普段の会話やコミュニケーションの中からできるだけ読み取るようにしています。


――10代の少女たちとコミュニケーションを取ることの難しさなどはありますか?

私自身、コミュニケーションを取ることが得意な方ではないのですが(笑)、10代の女の子は、やはり思春期で難しい年頃だと思います。元気で積極的なタイプの子はこちらも声を掛けやすいのですが、中にはナイーブな子もいますので、接し方には気を付けています。
それでも、現場スタッフは男性の割合が高い中、衣装は数少ない若い女性スタッフとなるので、彼女たちにとっては話しやすい存在なのではないかと思います。


――アイドルになりたいと思うような子は、どんどん前へ出て行くタイプばかりだと思っていましたので意外です。

繊細で控えめな子はむしろ多いと思いますね。中には楽屋とステージで見せる表情が全く違うといった子もいるので、「プロだな」と思って尊敬しています。


――板垣さんご自身は、自分自身がファッションの表現者としてパフォーマンスするということに興味はないのですか?

全く思わないですね。とてもできませんし、ファッションの裏方の仕事をしたいという気持ちは子どもの頃から一貫して変わりません。ステージ裏や撮影現場の雰囲気が好きなんです。

衣装によって人物の印象は大きく変わる。演劇における舞台衣装は演出の一部

――これまでで特に印象深かった仕事についてお聞かせください。

ある演劇の舞台衣装をスタイリングした時のことが印象に残っています。

演劇における衣装の役割は、アイドルの衣装とは全く違います。

アイドルの衣装では「かわいい」ことが前提である場合が多いのに対し、演劇の場合は、例えば「ダサくて変な組み合わせこそが役柄に合っている」こともあります。衣装は登場人物のキャラクター表現の一部であり、役柄をより強く印象づけるためのものです。そのため、観客に向けて説得力がある、役柄との違和感がない衣装にすることが大切です。演劇の仕事を通じて、衣装によって登場人物の印象がこうも大きく変わるものなのだということにも改めて驚きました。

演出家からは「この役柄はピンクのスーツで」「この役柄は(タレントの)◯◯のイメージで」といったざっくりしたオーダーがあり、演出家の指示と登場人物の役柄・舞台設定などを踏まえてコーディネート案を考えます。

その作品は、時代設定が私の生まれる前でしたので、想像したり調べたりしながらの作業は大変でしたが、やりがいがありました。プロジェクト自体も長いスパンで、最初のビジュアル撮影から本番まで約半年間も関わりましたので、思い入れも強かったです。

まだまだ知らない事が多く、未熟だと思うので、これからもいろいろな仕事を経験していきたいと思っています。



舞台衣装、特に板垣さんの担当する「集め」は、とても体力を使う仕事なのですね。また、お話を伺っていて、より良い衣装を提供するために、さまざまなことに気を配り、丁寧な仕事を積み重ねられているのだということも強く感じました。この仕事に興味のある人は、テレビ・雑誌・舞台・映画といったいろいろな角度から、衣装に着目したり調べてみてはいかがでしょうか。
 
 
【profile】株式会社オサレカンパニー 制作部 衣装グループ 
デザイン制作ルーム スタイリスト 板垣茉里子
株式会社オサレカンパニーhttps://www.osarecompany.com/

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「スタイリスト」
はこんな仕事です

モデルやタレントが身に着ける衣装を選び、手配、着付けなどを行う。活躍の場は雑誌や広告のスチール撮影、テレビ番組やCMの制作など。テーマや訴求対象に沿ったアイテムを数多く集め、現場でアートディレクターやカメラマン、ヘアメイクと相談しながら演出スタイルをつくり上げる。実務としては事前の打ち合わせ、ブランドのプレス(広報担当者)からのアイテムのリース(借り受け)・返却、商品情報の管理などがある。独立して働く人も多いが、事務所に所属して特定のタレント専属のスタイリストになる人もいる。

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