空港に降りた瞬間、観光気分が味わえる。人気空港の取り組みとは?
メイン
テーマ

かつては、飛行機に乗るためだけに利用していた空港。最近は、空港そのものを楽しんでほしいと、さまざまな工夫を凝らしているところもあるようです。中には、空港に行きたいから旅行に訪れる人もいるのだとか。今回は、安定した利用客数をキープしている2つの空港を取り上げます。
この記事をまとめると
- 空港で温泉や映画も楽しめる、新千歳空港
- 月に1度のお目見えだったミカン蛇口が常設された松山空港
- 魅力的な空港作りをしてアピールするには、行政との協力が重要
空港に温泉や映画館が! 新千歳空港
北海道の玄関口、新千歳空港。2011年に空港をリニューアルオープンし、空港内に本格的な温泉施設「新千歳空港温泉」や映画館ができたことで話題になりました。もともと冬の新千歳空港は、雪で飛行機が遅れることが弱点といわれており、空港での待ち時間を少しでも快適に過ごせるようにこれらの施設が作られたようです。
現在では、温泉に入りたいなど、施設を目当てに空港を訪れる人も多いのだとか。ちなみに新千歳空港温泉は、保温や保湿効果に優れており「美人の湯」ともいわれているそうです。また、空港内には北海道グルメを堪能できるレストランも数多くあり、ひょっとしたら空港だけで北海道を堪能できてしまうかもしれません。
話題のミカン蛇口が常設された松山空港
道後温泉や坊ちゃんの舞台で知られる愛媛県・松山市。玄関口の松山空港も、楽しい趣向を取り入れています。愛媛県で連想する食べ物といえばミカン。中でも愛媛の『ポンジュース』が有名ですよね。松山空港で、愛媛のポンジュースが出てくる蛇口がある……と話題になったことがありました。
このポンジュース蛇口は、毎月第3日曜日のみ開催されるイベントで、なかなかお目にかかることがありませんでした。そんな中2017年7月20日、愛媛の柑橘生絞りジュースが飲める「Orange Bar」がオープンしたことで、ミカン蛇口が常設されることに。こちらは旬の愛媛産の柑橘類を使うので、季節ごとに違う味が楽しめます。松山空港に到着したら、まずはミカン蛇口を試したいという観光客が増えるかもしれませんね。
空港利用をアピールするには、行政と協力することが必要
より多くの人に空港を利用してもらうには「ぜひ旅行に来て!」とアピールする必要があります。それには行政と連携することも重要です。
先ほどの新千歳空港を例に挙げると、2010年11月に国土交通省 東京航空局が「新千歳空港を核とした観光交流促進プログラム」を発表しています。これは国内外から北海道へ観光客を呼ぼうという取り組みで、このプログラムには地域の玄関口である空港を魅力的な作りにし、観光客を呼び込む役割とすることが書かれています。
また松山空港には、愛媛県知事らで構成されている「松山空港利用促進協議会」が設置されています。空港内にできた「Orange Bar」は、今秋開催される国体で多くの人が愛媛県を訪れることを見込み、この機会に愛媛をアピールしようと協議会が始めた取り組みなのです。愛媛産のミカンを通じて、空港でいち早く愛媛を感じてもらいたい……との思いなのかもしれません。
飛行機に乗るだけではなく、エンターテインメント性のある空港が増えると、旅の楽しみも倍増しますね。こうした取り組みは、行政と協力することで実現しています。市区町村の役所で住民票を交付したりするなど、私たちと直接やり取りをする仕事だけでなく、今回のように空港をもっと利用してもらうにはどうしたらよいかを考えて提案することも、公務員の仕事の一つです。意外に幅広い活躍の場がある職業なのかもしれません。
【出典】
国土交通省
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000310.html
東京新聞web
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017082901001771.html
新千歳空港
http://www.new-chitose-airport.jp/ja/
松山空港
http://www.matsuyama-airport.co.jp/index.html
新千歳空港を核とした観光交流プログラム
http://www.cab.mlit.go.jp/tcab/img/activity/chitose/pdf_info/H21_001.pdf
この記事のテーマ
「公務員・政治・法律」を解説
公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。