【シゴトを知ろう】食品衛生監視員 編

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【シゴトを知ろう】食品衛生監視員 編

2017.10.10

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】食品衛生監視員 編

皆さんはすでに、学校の授業で「日本で流通している食品の多くが輸入食品」と習ったかもしれませんね。農林水産省は2016年度のカロリーベース食料自給率(*)が38%になったと発表しました。この数字は直近10年で見ると減少傾向にあります。

では、輸入食品を安心して食べられるように監視・指導している「食品衛生監視員」の存在はご存じでしょうか。今回は横浜検疫所で働く杉山彰啓さんに食品衛生監視員の仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 輸入食品が日本の食品衛生法に適合しているかを審査する仕事
  • 中学生の頃から好きだった化学の知識を生かして食の安全を守っている
  • 正義感が強い人ほど細かな指導や監視ができる

誰にとっても身近な食品の安全を確保している

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
厚生労働省の施設等機関である検疫所における食品衛生監視員の業務は、監視を行う「輸入食品監視業務」、分析機器を用いて食品の成分を分析する「検査業務」、国内に存在しない感染症の病原体が船舶又は航空機を介して国内に蔓延することを防止する「検疫衛生業務」に分けられます。

私は食品衛生監視課に属し、横浜検疫所に届けられる輸入食品などの監視業務を行っています。輸入食品などとは販売や営業目的での食品・食品添加物・飲食器具・容器や包装・乳幼児向けおもちゃを指し、輸入する際には厚生労働大臣に届出することが決められています。私は食品衛生監視員として、届出された各食品が日本の食品衛生法に適合しているかを審査しています。例えば、外国の加工食品に使用される添加物は、日本では使用が認められていなかったり基準値が異なったりする場合もありますので、必要に応じて検査指導を行っています。

審査や検査の結果、日本の法律に適合しないと判断した違反貨物は廃棄、積み戻しなどの措置を行うよう指導し、水際の第一線で食品の安全を確保しています。その後、違反原因の究明や改善措置を確認し、今後の貨物の安全性確保につなげる助言をするのも私たちの仕事の一つです。

また毎年、厚生労働大臣は「輸入食品監視指導計画」として監視内容を定めています。私たちは、この輸入食品監視指導計画に基づくモニタリング検査のためのサンプリングも行っています。

<ある一日のスケジュール>
08:30 勤務開始
08:35 輸入届出書の審査
12:00 昼食
13:00 モニタリング検査のため倉庫へ移動。貨物の確認・サンプリング
16:00 帰庁。検体を検査施設へ送付。書類の整理・確認
17:15 業務終了
 
*カロリーベース食料自給率:1人・1日当たり国産供給熱量を1人・1日当たり供給熱量で割ったもの

 
Q2. 食品衛生監視員の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
初めて輸入される食品においては、原材料や製造方法の確認を行うため、輸入の可否について判断します。時間がかかるものもありますが、自分が審査に関わった商品が国内で販売されているのを見ると達成感がありますね。それに、新しい食品を知ることができるのも楽しみです。今まで学んだ専門知識が、私たちの生活に最も身近である食品の安全を守るために生かせるので、この仕事にやりがいを感じています。
 
 
Q3. 食品衛生監視員で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
通関業者さんは日本人の方が多いのですが、時々日本語が話せない外国の輸入業者さんが来所したり、電話をかけてきたりします。その場合は確認事項や指導内容がうまく伝わらず、苦労しますね。中には法律を全く理解せずに輸入してしまう方もいますので、厚生労働省のホームページに掲載されている英語の法律文書を見せながら説明をしています。

また、近年では輸入食品の多様化により、輸入届出が増加している状況ですので、審査は慎重かつ効率的に実施しなければなりません。そのためにも海外の食文化や日本で流行している食品の知識や食品衛生法などの情報を収集し、常にアンテナを張っている必要があります。
 
 

食品衛生監視員は就きたい仕事の要素を兼ね備えていた

Q4. どのようなきっかけ・経緯で食品衛生監視員の仕事に就きましたか?
 
中学生の頃から理科の実験が好きで、大学では天然物有機化学(生物が産生する物質を扱う有機化学の一分野)を専攻しました。研究室に配属されてからは、植物から薬に使用できる物質を見つけ出すことをテーマに研究に打ち込みました。

就職に対しては、大学で学んだ知識を生かして、人のために役立つ仕事に就きたいと考えていました。その中で、研究室の先輩が食品衛生監視員の試験を受けたと聞き、自分でも食品衛生監視員を調べてみたのです。その中で、検疫所にはモニタリング検査で収去(検査のために食品を採取すること)した検体を検査する大規模な検査施設があると知りました。それなら、自分が学んだ分析技術を使って人の役に立てる仕事ができると思い、今の仕事を志すようになりました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
主に化学分野の中で、動植物の生命現象や環境について学びました。食品についても学び、栄養が人体に与える影響など、食品衛生監視員として重要な食の安全に関する知識を得ました。

また、大学1年生の頃から微生物学や物理学、化学関連の基礎実験を何度も経験したため、在学中から多くの分析機器や試験器具の使用方法を学べました。現在私は監視業務に従事していますが、今後検査業務に携わる機会があれば直結する知識だと思います。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、食品衛生監視員につながっていると感じることはありますか?
 
歯科医だった父の姿を見て、自分も誰かの役に立つ仕事に就きたいと考えていました。また、高校生の頃は生物や化学の授業が好きで、その勉強につながる仕事ができたらとも思っていました。今では大学で得た知識を生かして、たくさんの人の食の安全が守られていますので、この仕事に出合えてよかったと思います。
 
 

食品衛生監視員は食品衛生以外の知識も役立つ

Q7. どういう人が食品衛生監視員に向いていると思いますか?
 
食品はもちろん、分析することに興味がある人は向いています。また、正義感が強い人なら細かな指導や監視につながりますし、積極的に仕事に取り組めるのではないでしょうか。

また、食品衛生監視員は国家公務員ですので転勤があります。そのため、新しい環境にも柔軟に対応できる人が向いていると思います。転勤に対して忙しそう、落ち着かないといったイメージを抱く方もいるかもしれませんが、地域ごとの名産品を食べたり、人と触れ合ったりする経験を楽しめるといいかもしれません。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
食品衛生監視員は、食品衛生学のみに留まらない幅広い知識を必要とします。特に語学は外国の輸入業者さんと接する際に生かせる上に、自分の世界も広がる学問だと思いますので、今から力を入れて勉強してみてください。その他にも化学や生物へ理解があると仕事につながりますので、いろいろなことに興味を持って学んでほしいです。
 
 
輸入食品は生産者や販売者だけではなく、検疫所の監視部門や検査部門などの多くの人が携わって、皆さんの食卓に並ぶのですね。

食品衛生監視員は「食品の安全を守りたい」「国内外の人と関わりたい」という人には向いている仕事といえるでしょう。
 
 
【profile】横浜検疫所 食品監視課 杉山 彰啓
【取材協力】厚生労働省
【参照】農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/170809.html

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「食品衛生監視員」
はこんな仕事です

全国の主要港の検疫所において、輸入食品の安全監視および指導、検査、検疫衛生などの業務を行う仕事。厚生労働省が認定する資格で、国・地方自治体など行政機関の職員である。食品衛生法の規定に基づき、食品に起因する食中毒や衛生上の危害などを防止し安全を確保する、人の健康を守るための重要な仕事だ。受験資格があるのは、養成施設や大学の薬学、畜産学、水産学、農芸化学科の卒業生。専門知識を身に付けることはもちろん、さまざまな輸入業者と接することが多いので、コミュニケーション能力も求められる。

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