視覚と聴覚を刺激! アニマルセラピーとアクアセラピーでリフレッシュ

魚が優雅に泳ぐ水槽を眺めることで癒される「アニマルセラピー効果」と水の音や水の青色から得られる「アクアセラピー効果」という2つの効果。身の回りにも結構、浸透していますよね。具体的な事例と照らし合わせながら、その効用効果を学んでみましょう。
この記事をまとめると
- 魚の観賞や水の音や青色には鎮静作用、ヒーリング効果がある
- さまざまな実験と検証により、多くの効用効果が確認され始めている
- ストレス社会の現代においてアニマル&アクアセラピーで人々の生活を精神的に豊かにする?
魚の観賞や水の音や青色には鎮静作用がある
別記事、「不老不死の生命体! ベニクラゲの生態」について知るために神奈川県平塚市にある新江ノ島水族館にやってきた取材チームですが、別の興味深い話を伺うことができました。
それは観賞魚の「リラックス効果」の研究にも力を入れており、某大学と共同で研究を継続しているとのこと。
どうやら、魚が優雅に泳ぐ水槽を眺めることで癒される「アニマルセラピー効果」と水の音色や水の青色から得られる「アクアセラピー効果」という2つの効果がさまざまな実験により徐々に解明されつつあり、この2つの効果は心療内科と精神内科などの分野にもつながっているらしいのです。
そこで具体的な実験やそこから得られた効果を調べてみると、さまざまな事例があることが分かりました。
具体的な実験と効用効果
とある実験において以下の検証結果が報告されています。
多くの被験者にパソコンでタイピングを実施し、その後、観賞魚がいる空間といない空間で身体の変化を計測した結果、3つの効果が確認されています。
1)観賞魚を眺めている被験者の心拍変動を時間ごとに計測し、
「リラックスさせる効果」が確認されています。観賞魚を身近に置くことで、よりリラックスした生活を送ることができます。
2)水槽のある空間にいる被験者のストレス度合いを表す物質(唾液アミラーゼ)の計測と質問紙調査を行い「ストレスを和らげる効果」が確認されています。観賞魚を部屋に置くことで、学校や会社などで受けるストレスを緩和できます。
3)高齢者施設に本物の水槽とモニターに映した疑似水槽を交互に設置し、その間の施設利用者の行動をビデオにより観察し「好奇心が高まる効果」が確認されています。魚の鑑賞は高齢者の趣味としても最適で、生きがいにもつながっていくそうです。
出典元:ジェックス株式会社
アニマル&アクアセラピーで精神衛生環境の向上を目指す
実社会ではすでに多くのアクアセラピーやアニマルセラピーが取り入れられています。
身近な事例では病院の待合室でアクアリウムが取り入れられていますが、理由は苦痛や不安など心理的圧迫を払拭または緩和させる効果があるからなのです。
産学協同プロジェクトなどでも、魚の鑑賞や水の音色による人間のストレス軽減、すなわち精神衛生環境の向上を目的とした研究は今後ますます盛んになるといわれています。
アクアセラピーやアニマルセラピーに興味を持った人は、ぜひ生物学や水産学などを学んでみてはいかがでしょうか?
この記事のテーマ
「農学・水産学・生物」を解説
私たちは、他の生物から栄養をもらって生活しています。人口が増え、自然環境が悪化する中、食料を安定して確保し、自然から栄養をもらい続け、世界の飢餓問題に対応するには、農業、林業、水産業などの生産技術の向上が欠かせません。動植物や微生物などさまざまな生物の可能性を発見する研究も重要です。
この記事で取り上げた
「水産学」
はこんな学問です
海洋に生息する動植物などの水産資源を捕獲・生産する漁業についての学問である。最近では、干潟の埋め立てやごみの不法投棄など、海洋の環境問題についての研究も盛ん。専門分野としては、海の生態系と海洋生物の生態を調査・分析して漁業や環境保全に活用する「海洋生物科学」、水産資源の効率的で持続的な捕獲・生産方法から加工・流通までを研究する「海洋生産管理学」、水産物の食品としての利用技術を研究する「水産食品化学」などがある。
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