【シゴトを知ろう】環境分析技術者 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】環境分析技術者 ~番外編~

2017.09.29

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】環境分析技術者 ~番外編~

「【シゴトを知ろう】環境分析技術者 編」では、株式会社オオスミの石川潤さんに、この仕事はさまざまな環境問題に関わるために幅広い知識が必要だと教えていただきました。今回の番外編では、私たちが普段目にしないような機器、そして思い出深いエピソードなどについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 実際に働いてから専門機器に触れたり、資格を取得したりする人もいる
  • 班長として職場内の困り事は些細なことでも聞くようにしている
  • 環境分析はお客様と共同で環境改善をしていると思うと気持ちが入る

一般の学校では扱えないような高価な機器を使用する

――一般的には目にしないような機器を取り扱うようですが、分析機器にはどのようなものがあるのでしょうか?
 
環境分析で定番な機器は「ガスクロマトグラフ」です。これはサンプルに含まれる成分を分離できる機器で、気化しやすい有機化合物を測定する際に使用します。家庭にあるコピー機ほどのサイズの機器で、試料導入部とカラムという分離を行う部分、検出器が一つになったものです。サンプルは試料導入部で気化した後にカラムに移動し、成分が分離され、各成分が検出器で測定されます。ちなみに価格は数百万円〜1千万円しますので、普通の高校ではなかなか所有できないのではないでしょうか。それに、使用する時は高圧ガスを利用して各部の温度を100〜350℃の高温に保つ必要があり、安全管理が欠かせません。

その他にも分析には多くの機器を使用していますが、働いてから初めて触れる人も多く、私もその一人でした。
 
 
――化学薬品を扱うこともあり、資格を持っていると活躍の場が広がると聞きました。どんな資格が生きるのでしょうか?

確かにこの仕事をしていると、関わる資格が多くあると感じますし、さまざまな場面で役に立ちます。役立つ資格の一つは「有機溶剤作業責任者」です。有機溶剤とはアルコール類などの蒸発しやすい有機化合物で、体内に摂取すると脳や肝臓、腎臓へ障害を起こす可能性があります。私の仕事では有機溶剤を多く扱いますので、人体を守るためにも、大気汚染防止のためにも有機溶剤作業主任者は必要な知識といえます。

また「水質関係公害防止管理者」の国家資格は排水処理の方法や法令、分析に関する資格です。この資格に関する知識があると排水処理の分析で成分値がある程度予測ができますし、分析結果の値を評価するのもスムーズになります。

他にも、環境中の濃度を計量する「環境計量士」や工場の有害物質を測定する「作業環境測定士」なども環境分析技術に直結する資格です。これらは大学で取得する人もいれば、社会人になって働きながら必要な資格を取得する人もいます。
 
 

班員と一緒に業務にあたり、困り事がないか気を配る

――石川さんは分析技術班の班長でもありますが、リーダーシップを取る上で心掛けていることはありますか?

私はまだリーダーシップを上手く取れていなくて、班員に助けてもらう場面の方が多いですね。心掛けている点としては、分析は一人でできる作業が多いので、時々あえて一緒に作業をし、作業中の問題点や困り事はないかと聞くようにしています。困り事といっても、高い棚に手が届かないとか廃液タンクが重くて持ち上がらないとか小さなものですが(笑)。ささいな問題にも耳を傾けるようにしています。
 
 

実験室で分析するだけではなく、お客様と直接やり取りすることも

――お仕事の中で一番の思い出や達成感を感じたエピソードがあれば教えてください。

環境分析は同じ場所や施設を、時には数年という長い期間継続して実施する場合があります。当社では長期間の調査案件に対して主な担当を一人定めてお客様とやりとりを行います。私は入社3年目、ある施設を年間通して排水や修景水(公園などで自然の景観を崩さないように設置される設備)の成分値が基準値、指針値(健康へのリスクを低減させるための指針になる値)に適合しているか調査しました。初めて任された年間調査で難しさもありましたが、1年間の調査結果を報告書として提出し、お客様からお礼をいわれたときには、大きな達成感を得られました。

また、調査中に「排水に大腸菌群が多く含まれていることがあるのだが、原因は何だろう」と相談され、原因の解明のためにお客様と一緒に現地調査を進めました。環境分析技術者は実験室でサンプルと向き合う時間が多いのですが、お客様と顔を合わせて環境改善の会話ができたため、その後の分析にも気持ちが入りました。その後、ある経路から流れる水に問題があったと解決したのですが、お客様と共に解決ができてうれしく思いましたね。

サンプルが多いと測定データばかりに気が向いてしまいますが、一つひとつの分析業務はお客様と環境改善を行っていると忘れないように、仕事に取り組んでいます。
 
 
実験室で多くの機器を扱い、分析を行う環境分析技術者ですが、一人ではなくお客様や同僚たちと共同で環境改善を行っているのですね。一人で集中して業務をしたい人にも、協力して業務を成し遂げたい人にも適した職業かもしれません。

資格取得を目指すときはその資格が誰のために役立つかを想像すれば、勉強にも身が入るかもしれませんね。


【profile】株式会社オオスミ 分析技術グループ 石川潤

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「環境分析技術者」
はこんな仕事です

環境保全のプロとして、さまざまな自然環境の調査や分析を行う仕事。公的な環境研究所や調査会社、環境コンサルティング会社、化学メーカーなどに勤務する。大気汚染や水質汚濁、騒音などについて研究し、化学的な専門知識・技術を用いて改善策や防止策を立案する。たとえば、工場排水や家庭用排水などの水質汚濁が生態系に与える影響や、ダイオキシン、アスベストによる地質汚染などについて調べ、資料やマニュアルを作成することが重要な業務となる。

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