【シゴトを知ろう】歯科医療研究者 編

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【シゴトを知ろう】歯科医療研究者 編

2017.09.27

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】歯科医療研究者 編

「歯科医療」と聞くと虫歯の治療が頭に浮かぶ人が多いかもしれませんが、もちろんそれだけではありません。かみ合わせや口腔内の衛生、近年では再生医療につながるような分野の研究も行われています。

今回は、新潟県の大学に所属し歯科医療研究者として活躍している土門久哲(どもんひさのり)さんに、そのお仕事内容や学生時代学んだことについて教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 大学に所属して研究する場合は講師として講義や実習を行うこともある
  • 自分の書いた論文が学術雑誌に掲載されたときにやりがいを感じる
  • 大学院進学は臨床医、研究者どちらを目指すとしても役立つ

口の中にいる細菌の研究をし、感染症の予防や治療につなげていく

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
歯科医療研究者は、口腔に関わるさまざまな研究を行う仕事です。私はその中でも大学に所属する歯科医療研究者ですので、研究者であると同時に大学教員でもあります。

主な業務は2つあり、1つ目は歯科医師の卵である歯学部学生さんに対して講義、および実習を行うことです。ときには、歯科医師免許取得済みの大学院生さんに対して講義をすることもあります。2つ目は、歯科に関する研究を行うことです。一言で歯学部といっても内部ではさまざまな部署に細分化されています。私は「微生物感染症学分野」という基礎系の部署に所属し、主に口の中にいる細菌に関する研究を行っています。これは、微生物の病原因子を分子レベルで分析し、感染症の発症予防や治療につなげていく研究です。また、臨床系の部署に所属した場合は、上記の2つに加えて、大学病院で実際に患者さんの治療に当たる歯科臨床業務が加わる場合があります。

<ある一日のスケジュール>
08:15 出勤、実習準備
08:30 細菌学実習(歯学部学生対象)
12:00 昼食
13:00 研究および大学院生指導
17:00 会議
18:30 論文執筆
21:00 退勤 
 

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

研究者は研究成果を論文にしてアウトプットすることが求められます。自分の書いた論文が学術雑誌に掲載されたときには、研究者として大きなやりがいを感じます。海外の学術雑誌に論文を投稿すると、同じ専門分野で研究を行っている他の研究者に論文が送られ、研究成果の妥当性を厳しく評価されます。自分の書いた論文がこのステップを経て学術雑誌に受理され、世界に向けて発信されるのはとてもうれしいです。

また大学教員としての仕事では、自分の指導した学生さんがさまざまな臨床科目を修め、成長していく姿を見たときにこの仕事をやっていて良かったと感じます。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
研究は一筋縄ではいきません。数日かけて行った研究が失敗に終わったり、得られた結果が事前に立てた仮説と異なったりすることもしばしばあります。悔しい気持ちを抱いたり、落胆したりする日もありますが、そういった失敗の中から新たな発見をする機会も多く、研究に対する興味は尽きません。

研究の面白さにのめり込み、臨床医から研究者の道へ

Q4. どのようなきっかけ・経緯で歯科医療研究者の仕事に就きましたか?
 
大学を卒業し歯科医師免許を取得した時点では、自分は研究者ではなく臨床医になるものだと考えていました。そこで、専門の臨床知識を身に付けるため、大学院生として歯周病専門の分野に入局したのです。しかし、歯周病の臨床を学びながら研究を行っているうち、徐々に臨床以上に研究自体の面白さにのめり込んでいきました。そして大学院を修了し博士号を取得した後、2年間アメリカへ研究留学をしました。帰国してからしばらくは大学病院で歯科臨床業務を行っていたものの、どうしても研究がしたくなり、今の准教授のポジションに就いて歯科医療研究者になりました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

他の学部は受講する講義を取捨選択する余地がある場合が多いのですが、歯学部にはそれがありません。歯科薬理学(口腔分野の薬理作用を研究する学問)や口腔病理学(口腔分野の病気の原因や診断について研究する学問)など、歯科医師になるために必ず取らなければならない講義でほとんどが埋まっていました。

また6年次には臨床実習があり、患者さんの診療に直接関わることができました。研究者になってからも当時の臨床経験を生かせるよう、日々研究に力を注いでいます。

 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
小学生のころは昆虫博士、中学生のころは研究者と夢がコロコロと変わりやすい子どもでしたが、高校生になると医療系の仕事に就きたいと思うようになりました。その夢は一旦歯科医師になったことで叶えることができましたが、気が付けば歯科医療研究者という、どちらかというと小・中学生のころの夢に近い道を歩んでいました(笑)。ですので、高校生のとき抱いていた夢はもちろん、もっと小さいときの夢も今の仕事につながっているといえます。

研究者は意外とコミュニケーション能力が求められる仕事

Q7. どういう人が歯科医療研究者の仕事に向いていると思いますか?

前提として、科学が好きな人には向いていると思います。例えば小学生のころに夏休みの自由研究を楽しめた人には合うはずです。また研究者をしていると、思った以上にコミュニケーション能力が求められる仕事であると感じます。例えば、自分の研究成果を学会で発表するとき、他の研究者と共同研究を行うとき、学生さん達に研究指導を行うときにコミュニケーション能力が必要になってきます。ですので、人と関わることが好きな人や、得意な人もそれを生かせると思います。
 

Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

最初から歯科医療研究者を目指して歯学部に入る人は少ないのではないかと思います。ただ、歯科臨床医を目指している学生さんであっても、将来大学院への進学を視野に入れることをお勧めします。たとえその後臨床医になるとしても、大学院での研究経験は必ず生きてくると確信を持っていえますし、その選択をすることで、私のように研究者になる道も開かれます。

ノーベル賞を受賞するような、明日すぐ世界の役に立つ研究成果を出すのは簡単なことではありません。しかし、口腔疾患の新たな予防法や治療法の確立に寄与したいという人は、ぜひ歯科医療研究者の仕事も視野に入れてみてください。
 
 
土門さんの携わっている研究は肺炎などの病の予防法や治療法の解明につながるそうです。このように歯科医療を通じて、口腔内だけでなく体のさまざまな領域について研究できるのも歯科医療研究者の特徴です。この仕事に興味を持った方はぜひ、歯学について学べる学校について調べてみてくださいね。
 
 
【profile】歯科医療研究者 微生物感染症学分野 土門久哲

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「歯科医療研究者」
はこんな仕事です

むし歯治療などにとどまらず、口腔に関わる疾患全般について研究する仕事。口腔衛生、矯正、咬み合わせなど口の働きを維持・改善するための治療方法や、子どもの成育における理想的な口腔ケアなど、幅広い領域を対象としている。最近ではバイオテクノロジーを活用した再生医療の領域についても研究が行われており、今後も先端医療としての発展は続くだろう。大学で歯学を学んだ後、大学などの歯学研究所や口腔関連製品を開発するメーカーなどに勤務して研究を行うのが一般的。

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