【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

2017.09.22

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

ソーシャルワーカーは、生活へのさまざまな不安や問題を抱えた人をサポートする仕事の総称。その中でも、精神的な障がいを持つ人への支援活動に特化しているのが精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)です。

今回は、東京都にある慈雲堂病院で精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)として働く田平政彦さんに、その仕事内容や、学生時代の経験について教えていただきました。

この記事をまとめると

  • この仕事は直接の医療行為ではなく、患者さんの生活や退院を支援する
  • 支援において、患者さんや他の機関とのつながりが非常に重要
  • 相手や自分に真摯に向き合える人がこの仕事に向いている

支援は人とのつながりや対話から始まる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

私は東京都にある慈雲堂病院という精神科病院に勤務しています。当院は10の入院病棟に加えて、精神科デイケア、グループホームといった施設を併設し、チーム医療を行っています。私が所属しているのは14人の精神保健福祉士が在籍する地域連携室・医療相談室で、私は「地域移行機能強化病棟」を担当しています。地域移行機能強化病棟は1年以上の長期入院者を含めた患者さんたちを退院に導き、地域で生活を送れるよう支援する病棟です。支援は行政や福祉施設などの他機関とも連携して行います。

一日の流れは日によってさまざまです。始業時間は9:00で、出勤して各部署への申し送りをするまでは毎日大体同じですが、その後の動きは決まっていません。患者さんとの面談や外出支援、カンファレンス(話し合い)を行う日もあれば、支援プログラムの企画提案をする日もあります。その他、電話対応や事務作業などの一般的な業務が間に入り、終業時間は17:00です。

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

患者さんやご家族から感謝の言葉をいただいたときや、病状、生活状況の影響で退院が難しかった方が退院されたときは特にやりがいを感じます。

私たちの仕事は患者さんに対し直接医療行為をするわけではなく、日々の対話から支援が始まるという特徴があります。対話の内容には、金銭面の不安などの具体的な相談から他愛のない世間話まで幅広くありますが、どれも患者さんの社会参加につながる大切なやり取りです。患者さんと関わる中で治療に貢献できるのも、この仕事の魅力の一つだと思います。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
対話から支援が始まるとお話したように、この仕事では人とのつながりが非常に重要です。患者さんやそのご家族はもちろん、他職種、他機関との協力においても常にそれぞれの立場や役割を理解して動かなくてはいけません。しかし、お互い人間なのでいつも上手くいくわけではなく、なかなか良い関係を築けないときは苦労を感じますね。

そういう状況に陥ったときには、まず自身の考えや発言を自己分析するようにしています。客観的に振り返り、自分の言動一つひとつがどのように作用したのかを理解してから次の行動に移ることで、都度、相手の立場に寄り添った支援に軌道修正していくのです。自分の良くない部分と向き合う作業はエネルギーを要しますが、この仕事に必要なことだと思っています。

別の職業を目指す中でこの仕事に出合った

Q4. どのようなきっかけ・経緯で精神保健福祉士の仕事に就きましたか?

実は当初目指していたのは救急救命士という職業で、その養成学校で参加した実習で精神保健福祉士の仕事と出合いました。

その実習では、救急処置が無事終わっても、退院後のお金や生活の不安に直面する患者さんの姿を目の当たりにしました。そして、そういった問題のサポートは救急救命士や医師ではなく、ソーシャルワーカーと呼ばれる人たちの仕事であると知ったのです。実際にソーシャルワーカーの方々に患者さんへの対応について相談する機会もあり、次第に救命よりも患者さんの生活を支える側に立ちたいと考えるようになりました。その後、改めて福祉の専門学校に入学し直し、国家試験を受けて精神保健福祉士の資格を取得しました。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?

精神医学や精神保健学、社会保障論などの専門科目です。また病院や地域の施設で実習を行い、患者さんや利用者さんと直に接して学びを深めました。実習では患者さんとのコミュニケーションから人を支援する難しさを痛感したり、患者さんとの関わりが怖くなったりしたこともありました。しかし、こうした経験を自分なりに乗り越えて、真摯に相手や自分と向き合うことの大切さに気付けました。この学びが今、精神保健福祉士として働く上での土台になっています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
私は人付き合いの盛んな田舎町で育ったこともあり、漠然と将来は人のために働ける仕事に就きたいと思っていました。高校3年生のときに看護師をしていた母に勧められて救急救命士の資格が取れる学校に進学しましたが、そこで精神保健福祉士の仕事に出合えたので、当時の選択が今の仕事につながっているといえます。

また、高校時代のクラスメートたちとの交流も仕事に生きています。特に体育祭での応援団の練習が思い出深いです。みんなで一から考えて頑張った結果、本番で賞を取ったのです。しかし、ほぼ全員が喜んでいた一方で、最後まで練習に乗り気ではなかった子もいて、無理をさせてしまったのではないかと思う気持ちもありました。一致団結することの素晴らしさと同時に、少数の声を聞くことの難しさを感じましたね。こうして人との間で葛藤した経験は今の仕事に生きています。

今経験していることは、必ず将来に生きる貴重なもの

Q7. どういう人が精神保健福祉士の仕事に向いていると思いますか?

人が好きな人、相手や自分に真摯に向き合える人ですね。どんな仕事でも他人と関わる機会があると思いますが、特にそれが仕事の肝になるのが精神保健福祉士なのです。

また、私は自分の生真面目なところがこの仕事に合っているのかもしれないと思っています。もちろん硬くなりすぎるのも良くないのですが、支援について細部にまで考えを巡らせることができるのは良い点だと感じていますね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

将来を見据えた行動ももちろん素晴らしいですが、まずは高校生である今しかできない経験を大切にしてください。大学や専門学校は、学力も目指す分野も似た仲間が集まる場です。就職して社会に出るとより一層その専門性は高まるので、さまざまな出自や価値観を持つ人々と同じ時間を過ごせるのは、高校生までのようにも思います。

皆さんが今経験していること、それ自体がとても価値のあるものです。勉強も遊びも一生懸命取り組むと、将来の自分につながる何かが見えてくるはずです。
 
 
患者さんの退院や社会復帰のために尽力していく精神保健福祉士の仕事は、今後の精神科医療においてより必要性が高まっていくことでしょう。田平さんのお話を聞いてこの仕事に興味を持った方はぜひ、精神保健福祉士資格の指定科目が受講できる学校を調べてみてくださいね。

 
【profile】医療法人社団じうんどう 慈雲堂病院 医療相談室 田平政彦
【取材協力】東京精神保健福祉士協会

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」
はこんな仕事です

精神的障がいのある人やその家族に対し、その人に適した日常生活が送れるよう助言や指導をする仕事。ソーシャルワーカーの一種で、精神障がいのある人に特化した専門職だ。医療施設で医師や看護師と連携を取りながら、就職や関連施設への入所など、退院後の生活を支援。地域の関連施設や機関とのネットワークを強めることも仕事の一つ。また、社会復帰施設の指導員として、就労訓練やレクリエーション活動などをサポートする人もいる。

「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」について詳しく見る