【シゴトを知ろう】義肢装具士 編

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【シゴトを知ろう】義肢装具士 編

2017.09.22

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】義肢装具士 編

事故や病気によって手足を失った人に義肢を作る義肢装具士。技術はもちろん、一人ひとりに合った義肢を製作するために、患者さんと対話を重ねていく必要がある仕事です。

今回は義肢装具士の仕事や学生時代の経験について、東京都にある義肢装具サポートセンターで働く城山稜さんに詳しく教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 義肢装具士の主な仕事には、「採型」「製作」「適合」の3つがある
  • 義肢装具士の資格取得の勉強ができる大学で専門的な知識を学んだ
  • ものを作るのが得意な人、失敗にくじけない人が向いている

作った義肢が患者さんに合うとやりがいになる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

私たち義肢装具士の仕事には、「採型」「製作」「適合」の3つの作業があります。採型とは、患者さんの患部の型を石膏や紙にトレースしたり、メジャーで寸法を測ったりして正確に記録することです。製作では、採型で取った型や寸法を基にして義肢や装具の形を作り上げます。適合は最後の大事な業務で、患者さんの患部に製作した義肢装具を合わせ、問題がないか確認、調整することを指します。基本的に、担当する患者さんの義肢や装具は、ほぼ全ての工程を自分で作り上げるのです。

私が働いている義肢装具サポートセンターでは、義肢装具の製作と患者さんの対応、病院への出張業務をしています。病院への出張は週2日ほどあります。病院では医師から指示を受け、専用の部屋で製作のための型取りや適合を行い、装具の会計なども自分たちで行っています。

病院出張の有無、患者さんの来院状況、自分の製作状況によって一日の流れは異なるので一概にはいえませんが、センターで受付をする日は、窓口が開く9時までに対応ができるよう準備をしていますね。そして義肢の納期が迫っていなければ、19時頃に退勤します。

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

自分の作った装具や義肢を患者さんに実際に使ってもらい、良い評価をいただくことです。適合中にも随時感想をいただきながら調整していくので、患者さんからの評価は納品後だけではなく、仕事の一環として常に気に掛ける必要があります。試行錯誤の末、患者さんにとって使い心地の良いものを製作できたときには達成感もひとしおです。

また自分の製作技術が上がったのを実感したときは、純粋にうれしいです。自分の知識や経験をもとに、こうすれば患者さんに合うかな? と工夫した点が、実際に患者さんが使用したときに良い働きをしたと分かると、感じたことをきちんと製作に反映できる技術が身に付いたんだなと思えます。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
作った製品が患者さんに適合しないときが一番つらいです。自分の未熟さ、才能のなさを突き付けられていること、そして納品までにかかった患者さんの時間を無駄にしてしまったことが何よりも悔やまれます。 
 
こうして壁にぶつかった際には、周りの先輩方にアドバイスをいただいたり、患者さんに「もう一度作らせてください!」とお願いしたりして、何度も調整を重ねて乗り越えてきました。辛くても、折れずに再チャレンジする気持ちがこの仕事には大切です。

大学で学んだことは、全て仕事に直結している

Q4. どのようなきっかけ・経緯で義肢装具士の仕事に就きましたか?
 
昔から何かを手作りすることが好きだったのと、人を救い、社会に必要とされる仕事をしたいという思いから医療職に対しての憧れがあり、将来どちらの道に進もうかと悩んでいました。浪人したときに改めて両方の希望を生かせる仕事がないか探し、義肢装具士の仕事を見つけたのです。そして、義肢装具士の国家試験を受験できる医療系の大学に進学しました。

大学入学後は、義肢装具士になるための専門的なカリキュラムがあったので悩むことなく勉強を進められました。そして、臨床実習がきっかけで今の職場である義肢装具サポートセンターと出合い、この場所で働きたいと思い就職しました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学では、義肢装具士の資格取得に必要な義肢学、装具学はもちろん、解剖学・工学・材料工学(物理学・化学などの知識を融合し新しい材料を研究する学問)など多岐にわたる分野を学びました。その学びの全てが今の仕事に直結しています。中でも特に面白かったのは解剖学の授業です。人体の構造について学ぶのは、自分の身体もこうなっているんだという実感と共に理解しやすく、とても興味深かったのを覚えています。

また、サークル活動も活発に行っていました。軽音楽とイラストのサークルに所属し、のびのびと自由に楽しんでいました。塾講師のアルバイトもしていましたが、人に何かを教える経験は今の仕事にも生きていますね。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

中学、高校と中高一貫の進学校に通っていましたが、優秀な友人たちと比べて勉強についていくのが精一杯な自分にあまり自信が持てませんでした。将来の夢もぼんやりとしていました。

それでも当時からものづくりは大好きで、絵や音楽、アクセサリーなど分野を問わず、手作りできるなら作ってみようというスタンスで多種多様なものを製作していました。同時に漠然と医療職への憧れも抱いていたので、当時の趣味や憧れが今の仕事の原点になっています。

どんな経験も生かせるので、まずはいろいろ挑戦してみよう

Q7. どういう人が義肢装具士の仕事に向いていると思いますか?
 
自分で考えてものを作るのが得意な人、失敗にくじけない人が向いていると思います。義肢や装具を製作する際には何度も患者さんの意見を聞いて、細かい調整をしていく必要があります。最後までしっかりとやり遂げ、患者さんの生活に力添えすることに責任と熱意を持てる人であれば、この仕事を続けていけると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
将来役に立たない実践、経験や勉強は無いと思います。絶対にどんなことも無駄にはなりません。もちろんこれなら役に立つと自信を持っていえるものがあるなら、それを生かせる機会が義肢装具士の仕事にもたくさんあると思います。

私自身、読書や絵・音楽・漫画など、人の作ったものに心を動かされたこと、その積み重ねが今の仕事へのモチベーションになっていると感じています。義肢装具士はものを作る技術職であると同時に、患者さん一人ひとりの人生と向き合う仕事でもあります。学生時代に得たさまざまな経験や感情が、その手助けになるはずです。


患者さんの生活、そして身体の一部となる義肢は、義肢装具士の方々の試行錯誤の末に製作されているのですね。城山さんのように、何かを作るのが好きで人や社会の役に立てる仕事に就きたいと思っている方は、義肢装具士になるためのカリキュラムがある学校について調べてみるといいかもしれません。
 
 
【profile】公益財団法人鉄道弘済会 義肢装具サポートセンター 義肢装具士 城山稜

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「義肢装具士」
はこんな仕事です

義手・義足・その他四肢の機能障がいのために使用する補助器具を製作する仕事。医師の処方で義肢・装具が必要とされた患者に合わせて製作するために、寸法を測り(型を取る方法もある)、組み立てて、試験的に使用する過程を経て仕上げていく。納品後も状況に応じて調整することもある。同じものを繰り返し組み立てるのではなく、患者に適したものを都度製作するため、高度な技術と専門知識を学んで国家資格を取得する必要がある。一般的には義肢装具製作会社に所属して医療機関などの依頼を受けて業務を行う。

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