【シゴトを知ろう】テーラー[注文紳士服製造]編

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【シゴトを知ろう】テーラー[注文紳士服製造]編

2017.10.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】テーラー[注文紳士服製造]編

男性の正装といえばスーツですが、身体に合わないスーツを着続けることはスタイリッシュに見えないだけでなく、肩こりなど不快な症状を招く可能性があります。
お客様とのカウンセリングを通して、世界でたった一つのオーダーメードスーツを作る職人が今回ご紹介するテーラーです。「オーダーメイドスーツ・お直し Armonia del Sarto」のテーラーを務める五月女泰彦さんに、お仕事に関するさまざまなお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 自分で作ったスーツを着てかっこ良くなったお客様の姿と笑顔を見るのがやりがい
  • 目の前で先輩テーラーがやったことを素直に真似できる人や想像力・イメージすることが得意な人が向いている
  • 遠回りに思えても、さまざまな道を歩むことで普通のテーラーと異なるアプローチでスーツを作ることができる

お客様とのカウンセリングから洋服の縫製まで一貫して一人で行う

Q1. お仕事の概要と一日のスケジュールを教えてください。

主にオーダーメードスーツの仕立て、洋服のお直しをしております。その他にも国内ブランドの外注縫製、洋服教室の講師を勤めています。これは他のテーラーと違う点ですね。テーラーの道に入る前にアパレル工場に勤めていた経験が生きています。オーダーメードのスーツの仕立てはご依頼をいただき、型紙に起こして、縫製するという一連の作業を一人で行っています。

<一日のスケジュール>
9:00 洋服教室の講師
16:00 依頼された洋服を縫う。型紙を起こす作業。(予約されたお客様の接客や、お直しに来店するお客様の接客を行うことも)
24:00 終業


Q2. 仕事をされる中でやりがいや楽しさを感じるのはどんな時ですか?

自分の手で縫い上げた洋服がお客様の身体にスーッと馴染んでかっこいい姿を見たときや、お客様が喜んでくださったときにやりがいを感じます。中には、既製服が身体にうまくフィットせず、洋服に斜めのしわや溜まりじわが生じて身体を押さえつけられている感じがして窮屈だ、というようなお悩みを抱えて来店されるお客様も多いんです。そんなお客様に「今まで着てきたスーツと全然違う」と満足していただけるとうれしくなりますね。

イタリアでの運命的な出会いから、テーラーの道へ

Q3. 仕事で大変さや苦労を感じるのはどんな時ですか?

技術の習得と向上です。通常、既製服については作り上げる工程が全て分業になっているんです。デザイナー・パタンナー・裁断士・裁縫士、そしてボタンや糸始末をするまとめを経て洋服が出来上がっています。

テーラーは、基本的にその全てを覚える必要があります。また、スーツのスタイルはイタリアやイギリスなど地域によって大きく異なります。それぞれのスタイルの特色や作り方の勉強や自分が得意とする仕立て方は、これからも研鑚が続きます。終わりがないことを考えると大変だなと思います。


Q4. どのようなきっかけ・経緯でテーラーの仕事に就きましたか?

高校生の頃の夢は、有名なブランドでパタンナーとして仕事をすることでした。
そのために服飾の専門学校でパタンナーコースを専攻し、主に型紙と洋裁を学びました。型紙は基本となる名称やそれぞれのデザインに沿った型紙の起こし方を学び、洋裁ではスカートの作り方から学び、卒業するまでに必ず一着はスーツを縫います。

専門学校を卒業後アパレルメーカーから展示会のサンプル縫製の依頼を受ける工場に就職しました。そこで2年程勤めた頃に先輩の職人から勧められてテーラーになる目標ができました。


Q5. テーラーになるために、どのようなことを学びましたか?

サンプル縫製工場で3年勤めた後、スーツの本場であるイタリアへ留学しました。テーラーの電話帳の住所録ページと履歴書と、自分で作ったジャケット2着を持ってイタリアへ修行に行ったんです。

イタリア語が全く分からなかったので、最初の半年は語学学校に通い、ある程度イタリア語を習得してから近くの紳士服の仕立屋さんを巡り始めました。

運良く最初に訪ねたお店が、熟練したおじいさんが一人で経営しているお店だったのです。気さくなおじいさんは色々と説明してくれて、そのうちに私もそこのお店が気に入ったので修行させてほしいと頼みました。それから2年間、私と師匠(おじいさん)2人で1日中針仕事をする日々が続きました。

小さなお店だったので、お客さんも師匠の人柄に惹かれてくるような方がほとんどでしたね。お客さんと信頼関係を築くために丁寧にコミュニケーションを取りながら進める仕事のスタイルが自分の肌に合っていたこともあって、そこでの充実した日々はあっという間に過ぎていきました。

根気よく積み重ねた技術と経験が頼りになる

Q6. 高校生の時に抱いていた夢が現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

当時夢を描いていたパタンナーにはなりませんでしたが、専門学校に入ってパタンナーコースで基本的な型紙をおこす作業や些細なことが今の自分に役立っているのだと実感します。

テーラーになっても型紙はおこします。基本やその時の初心は常にどこかにないと応用やその都度の対応ができません。高校生のときに専門学校でパタンナーコースを選んで良かったと思っています。


Q7. どんな人がテーラーに向いていると思いますか?

さまざまな技術が必要なので、それらを根気よく習得し続けられる人や自分の失敗を客観的に見つめられる人が向いていると思います。また、基本的に熟練の職人さんがやっていることを目の前で見て真似ながら技術を習得していくので、想像力やイメージを何度も思い描くことができる人が向いています。

人それぞれ持っているセンスは違うと思います。要領よく手先が器用な人は作業効率で一番優れていても、良い洋服ができるとは限りません。洋服の歴史や身体に合う洋服とは何なのかと探求し続けることも大切です。真摯にお客様の声を聞き、洋服作りに高い志を持って仕事ができる人が向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

テーラーは地道に経験、技術、知識を積み上げて自分自身を磨き上げていくお仕事です。最初から、伝統的なテーラーを志すというのも素敵だと思いますが、視野を広く持って興味のあることに挑戦してから、テーラーの道を考えることも一つの選択だと思います。

私は、初めパタンナーに憧れてこの業界に入りました。色んな出会いや悩みがあって、現在はテーラーとなりました。パタンナーになるための勉強やテーラーには無い発想で縫い上げられる流行やファッションを意識した既製服作りは今も生きています。高校生の皆さんにも、さまざまな経験や勉強を積んでから、自分に合った仕事を選んでほしいと思います。夢としている職業を目標として積極的な一歩を踏み出してください。



最初はテーラーになろうと思っていなかったと語る五月女さんから、さまざまな縁と運が五月女さんを天職へ導いたのだと感じました。

遠回りに思えたとしても、経験や勉強を積んでから進む道を決めてほしいというアドバイスは、皆さんが職業選択するときに生かされるかもしれません。


【profile】Armonia del Sarto 店長 五月女泰彦
http://armonia-del-sarto.com/

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「テーラー[注文紳士服製造]」
はこんな仕事です

顧客から注文を受けて紳士服をつくる仕事。手掛けるのはスーツ、ジャケット、パンツ、シャツなど。布材やデザイン希望などを聞き、着る人の身体のサイズを細かに採寸。次にパターン(型紙)を起こし、生地を裁断・縫製。客の身体にぴったりとなじみ、動きやすく丈夫な服を手作業でつくる。あらゆるジャケットやスーツデザイン、生地の知識だけでなく、着る人の完成イメージをつかむ能力が必要。専門学校で縫製技術を習得し、アパレルメーカーやテーラーメイドの店でアシスタントから経験を積み、腕を磨くことが大切だ。

「テーラー[注文紳士服製造]」について詳しく見る