【シゴトを知ろう】薬事監視員 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】薬事監視員 ~番外編~

2017.08.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】薬事監視員 ~番外編~

ドラッグストアに行くと、「シミ・ソバカスに」「うるおいのある肌に」などのフレーズが印字されたパッケージを目にしますよね。実は、医薬品や化粧品に使われる表現は、店頭に並ぶ前も後も薬事監視員によって厳しくチェックされているのです。

「【シゴトを知ろう】薬事監視員 ~番外編~」では、薬事監視員になるまでの裏話や現役高校生へのアドバイスを、東京都福祉保健局で働く日高由佳子さんに教えてもらいました。

この記事をまとめると

  • 東京都でこの仕事に就くには薬剤師国家試験と公務員試験、両方の受験が必要
  • 化粧品や医薬品の成分表示や、誇大広告、商品の状態に注意
  • 薬事監視員の指導が企業のピンチを救うこともある

プライベートでも、つい化粧品の裏面をチェックしちゃう!?

――この仕事では薬剤師の資格が必要な場合が多く、都道府県知事から任命されない限り業務に当たることはできないと聞きました。この仕事の採用の仕組みについて教えてください。

法律上は、薬剤師国家試験に合格していなくても「1年以上薬事に関する行政事務に従事した者であって、薬事監視について十分の知識経験を有する者」は薬事監視員になれますが、都道府県によって採用条件は異なります。

私が勤める東京都の場合は、薬剤師の職種として病院に勤務する「薬剤A」と薬事行政に従事する「薬剤B」(薬事監視員を含む)の2つの採用区分があります。つまり、薬剤Bの試験に合格すれば薬事監視員として東京都に採用されますが、薬剤師の資格を持っていることを前提とする採用枠のため、薬剤師国家試験に合格できなければ採用基準を満たせず、採用を取り消されてしまうのです。そのため、東京都の採用試験に合格したからといって油断はできず、その後も気を引き締めて薬剤師国家試験に向けた勉強をしなければいけません。


――この仕事ならではの「休日あるある」があれば教えてください。

ドラックストアや化粧品売り場に行って商品を手に取るとき、まず裏返して成分などの表示事項をチェックしてしまいます。医薬品や医療機器だけでなく、薬用石けんなどの医薬部外品や、ファンデーションや口紅といった化粧品にも、法律で定められた事項を表示するよう求められています。

ちなみに、皆さんの生活にも身近なシャンプーやリンス、洗顔料などは、薬事の世界では「化粧品」や「医薬部外品(薬用化粧品)」に分類されます。化粧品は、特定の成分にアレルギーを持つ人などが、製品の選択の際にそれらを避けることができるようにするため、配合されている成分すべてを表示することが義務付けられています。購入時の参考にしてみてください。

インターネットでの化粧品の購入には注意が必要

――インターネットを使って医薬品や化粧品を購入する際に、気を付けるべき点があれば教えてください。

インターネット上では、国内品だけでなく海外製の商品も多く販売されています。海外で作られた化粧品を安く購入できるWebサイトもありますが、中には日本では配合を禁止している成分が含まれている場合もあるので注意が必要です。

また、「ニキビ跡が消える」「ダイエットに効果がある」といった広告も見られますが、化粧品ではそのような効果は認められていません。さらに最近では、一部のサイトで開封済みの化粧品を出品している人もいます。化粧水やクリームなどは一度開封すると雑菌が入り汚染されてしまうことがあるので、確認せずに購入するのは大変危険です。

自分のアドバイスが、企業の危機を救う力になった

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

2014年11月に薬事法が改正された際、私の指導が企業の方々の支えになったことです。この改正では、法律の名称が「薬事法」から「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に変更され、特に医療機器に関する制度が大きく変わりました。改正法に対応できるかどうかが事業の存続に関わるため、医療機器を製造、販売する企業の方々は大変苦労されていたのです。

当時、私は医療機器の企業に対する実地調査を担当する部署にいました。苦戦している企業に対し、新法に対応できる体制を整備してもらおうと、自分なりに一生懸命指導やアドバイスを行ったのです。その結果、多くの企業がスムーズに新法に対応することができ、たくさんのお礼の言葉をいただきました。自分の働きが企業、社会に必要とされているのだと実感し、今後も薬事監視員として頑張っていこうと思えた経験です。


薬剤師と公務員、両方の側面を持つ薬事監視員の仕事。私たちがその仕事現場を目にする機会はほとんどありませんが、日本中の人々の健康に欠かせない、重要な役割を担っているのだと日高さんのお話で分かりましたね。この仕事に興味を持った方は、自分が普段使っている化粧品や医薬品の表示事項に注目してみると面白いかもしれませんよ。


【profile】東京都福祉保健局 健康安全部 薬務課 薬事監視員 日高由佳子
【取材協力】東京都福祉保健局 総務部 職員課

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「薬事監視員」
はこんな仕事です

薬事監視員とは、医薬品、化粧品、医療機器を取り扱う会社を対象に、商品の安全性などを監視するために立ち入り検査を行い、品質や表示内容をチェックする専門職を指す。所属は、厚生労働省管轄の保健所で、身分は国家公務員となる。万一、粗悪な医薬品を発見した場合は、製造会社に対して薬事法に規定された指導や業務改善命令を行う権限を有する。昨今では、通信販売やインターネット広告なども監視し、消費者の安全を守る責任ある仕事をこなしており、社会的な使命感を持って働くことのできる仕事だ。

「薬事監視員」について詳しく見る