【シゴトを知ろう】ソーイングスタッフ 編

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【シゴトを知ろう】ソーイングスタッフ 編

2017.09.15

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ソーイングスタッフ 編

ソーイングスタッフとは、衣料品や布製品の縫製をする仕事ですが、取り扱う製品や、技術者のスキルによってその仕事内容はさまざまです。
中でも高い専門技術を求められるのが、サンプル工場のソーイングスタッフです。今回は、原宿にあるサンプル工場、株式会社アトリエセゾンの縫製チーム所属でチーフを務める宮沢さんに、仕事内容について伺いました。

この記事をまとめると

  • サンプル工場は展示会サンプルやショーで着用する1点ものの製作を行う
  • 質の高い仕事を積み上げることで信頼を得てきた
  • 丁寧・根気・組み立てる能力・センスが求められる

主に1点ものの洋服を縫製からぼたん付けまで一人で仕上げる

Q1. 仕事概要と1日のスケジュールを教えてください。
 
私の勤務するサンプル工場では、主にアパレルブランドの展示会用サンプルや、東京コレクションやパリコレクションでモデルが着用する1点ものの製品の縫製を請け負っています。

量産工場は「アイロン担当」「裏地担当」といったように各パートごとに分担して一着の服を仕上げますが、サンプル工場はパターン(*)の状態から完成までを1人で仕上げるため、縫製の仕事の中でも難易度が高いといえると思います。

ほぼ一年を通して忙しく、仕事が途切れるのは年に2〜3週間程度だと思います。特に忙しくなる時期は、パリコレクション関連がある2月から東京コレクションがある3月上旬で、この期間は、難しく手のかかる案件が多く入ってきます。その他、国内アパレルの展示会が集中する10月も繁忙期です。比較的ゆったりするのは、7月から8月です。

<一日のスケジュール>
10:00 出社 作業開始
12:00 昼食休憩
13:00 作業再開
19:00 作業終了 帰社   
※納期によっては早めに出社したり残業をすることも。

*パターン:洋服を作るとき、型に合わせて生地(布)を裁断できるよう、洋服の一部の形を切り抜いたり印刷した型紙

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
パリコレクションなどで披露された自分の縫った作品が、新聞・ファッション誌・インターネットなどのメディアで紹介されているのを見るとうれしいですね。ファッションショーで、自分が製作に携わった服をモデルさんが実際に着て歩いている姿を見たこともあります。

また、これは私だけかもしれませんが、短い納期の製品を、期日内に絶対仕上げてやる!と思って取り掛かり、無事やり遂げた時の達成感(笑)! 実は、手ごわい仕事に直面すると、ちょっと血が騒いだりします。
 

Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

量産工場に入ったばかりの頃は、1年中とめどなく中間工程のアイロンをしました。暑いし、つらかったですね。

量産工場は、同じことだけをやり続ける根気強さが必要なだけでなく、自分の作業が遅いと周囲に迷惑をかけてしまうので、周りのスピードにも気を配り協調して作業を進めていく大変さがあると思います。

サンプル工場に入ってからは、とにかく納期に追われることがきついです。めったにありませんが、納期に間に合わせるため、夜中に作業をしたこともあります。製作に取り掛かるのがぎりぎりのタイミングになってしまうのは、必要なものがそろわないからです。サンプル工場には、パターン・材料・付属品の全てそろった状態で依頼があるので、パターン作成が遅れている、生地の調達に時間がかかっているなど、それぞれの部門がスムーズに進まないと、どうしてもスケジュールが押してしまいます。それでも製品の納期は動かせません。

またデザイナーによっては、毛足が長く扱いが難しい生地を使用して細かい柄合わせの指定があったり、想像もできないような幾何学的なデザインの洋服があったりもします。そういう個性の強い作品は、やはり縫うのも苦労します。

量産工場からサンプル工場の立ち上げスタッフに

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?
 
もともと量産工場で働いていましたが、ちょうどサンプル工場を立ち上げようとしていた今の会社の社長にスカウトされました。量産工場での経験は短く、まだ縫うことも任されていない状態だったので、いきなりサンプル工場に来てびっくりしました。

サンプル工場は、ソーイングスタッフの中では最も高い技術を要するので、経験の浅い人はなかなか雇ってもらえません。私のようなケースは珍しいと思います。以前から自分の服は自分で縫っていたので、一着を仕上げた経験はありましたが、仕事としては一着仕上げるまでの全工程をやったことがなかったので、最初は大変でした。

当時営業担当の社長(現在は主に裁断師)と、ソーイングスタッフの私の2人だけでスタートしました。最初は私が縫うしかない、私が縫わないと売り上げがない(笑)という状態で、必死でしたね。

そういう状況の中、徐々に取引先が増え始め、初めは1、2社だった取引先が2年後には20社以上に増えて、原宿にアトリエを移し規模を拡大して会社組織にまでなりました。


Q5. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校は普通科に通いました。子どもの頃からお人形さんやぬいぐるみの洋服を作ったりすることが好きでした。また、事務職は自分には向いていないなと思っていました。

たまたま高校に量産工場の求人があったので、高校卒業後すぐに量産工場に就職しました。入社後、会社の決まりで土曜日に職業訓練校に通うことになりました。


Q6. 職業訓練校では何を学びましたか?
 
職業訓練校での授業は、洋裁学校の基礎といった内容でした。縫い方は教えてもらえず、「職場の先輩に教えてもらって」と言われましたね。カリキュラムは2年制でしたが、もうすぐ卒業という段階で転職してしまったので、卒業はしませんでした。

知識も必要だが、どれだけ縫ってきたかやセンスが問われる

Q7. どういう人がソーイングスタッフに向いていると思いますか?
 
一番大切なのは、洋服が本当に好きなことだと思います。洋服に興味がないと続かないと思います。

作業面では、丁寧さと根気が求められます。裁断ミスなどしたら弁償しなければならないですからね。やはり、最後にはどれだけやってきたか、何千枚縫ってきたかという経験がものをいいます。洋裁について学べる学校は、服のパーツ・パターン・専門知識を得られるという面で仕事に生かすことができるので、通った方がいいと思います。

他に必要なのは、組み立てる能力とセンスですね。仕様書だけを見て、頭の中で全パーツを組み立て、服の完成形をイメージしなくてはなりません。縫う順番を間違えると全部やり直しになります。

センスの良さというのは、美的感覚が優れているだけではなく、手先の器用さや一度聞いたら忘れない飲み込みの早さ、いつでも覚えた知識を引き出して応用できるということも含まれると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
1点もののサンプルというと、特殊な技術が必要なように思われがちですが、「好きこそものの上手なれ」で、洋服を縫うのが好きで、努力することができれば仕事をするのは可能だと思います。
まずは、自分の服を1着縫ってみてはどうでしょうか。そうすれば服の構造も分かるし、自分が1着縫い上げられるだけの根気があるかも分かると思いますよ。
 
 

華やかで奇抜なファッションショーの洋服や1点もののサンプルは、宮沢さんのような高い縫製技術を持った職人の手によって作られているのですね。ソーイングスタッフに興味がある人は、まずは宮沢さんのアドバイスに従って、1着作ってみると良いかもしれません。
 
 
【profile】株式会社アトリエセゾン 縫製チームチーフ 宮沢  
コレクション用サンプル縫製工場 アトリエセゾン
http://ateliersaison.jp/

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ソーイングスタッフ」
はこんな仕事です

主に衣料品や服飾雑貨など、布製品の縫製を手がける職種。アトリエでの手縫いから工場で業務用ミシンを用いる作業まで、取り扱う製品や技術レベルによって、仕事内容は細分化される。既製服を量産する仕事もあれば、袖、身頃といったパーツごとに分業して縫製する仕事も多い。工場レベルでの縫製業務の場合は、受発注など管理業務に携わるケースもある。いっそう専門技術を求められる分野としては、アパレルブランドのサンプルづくりや、オーダーメイド商品の縫製など、一点物を縫い上げる仕事がある。

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