【シゴトを知ろう】森林官 編

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【シゴトを知ろう】森林官 編

2017.09.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】森林官 編

日本の国土面積の約7割は森林であり、土砂災害を防いだり温暖化を防止したりと重要な役割を担っています。その森林のうち3割は、国有林野として森林官によって管理されているのです。今回は東北森林管理局の三八上北森林管理署七戸森林事務所で働く伴芙美香さんに森林官の仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 管轄する区域にある国有林を最前線で管理する仕事
  • 数十年後の森林をイメージして間伐の計画を立てる
  • 自分では職場を選べない職業でも、希望し続けることが大切

森林官は管轄地域に関連した仕事のすべてに携わる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
森林官の仕事は、管轄区域にある国有林野を最前線で管理することです。管理のためには受け持った区域を誰よりも理解している必要があるので、現地に足を運んで調査をするなど屋外での業務が多いです。

主な業務の一つは、「林野巡視」です。管轄区域の林野をパトロールし、不法投棄や森林盗掘(権利や許可もなく土地を掘り起こし、内部の物品などを盗むこと)がされていないか目を光らせています。私たちには、これらの不正を取り締まる権限があるのです。

パトロールに加え、木の直径や高さ、品質区分を調査する「収穫調査」も行います。調査結果から現在の山の状況を把握し、間伐(林木の密度を調整するために伐採すること)や収穫の計画を立てているのです。しかし、実際に木を植えたり切ったりするといった「造林・生産事業」は、専門の業者に依頼をしています。森林官はその現場監督を担当します。慣れるまでは、ベテランの作業員の方々に細かく指示を出すのに緊張しました(笑)。

また、私の勤務先である青森県の七戸町では、山開きや植樹祭といったイベントが年に数回開催されます。そういった地域のイベントに出席し、一般の方々と交流するのも仕事の一つです。森林事務所ごとに特徴はありますが、このように管轄区域に関連した全ての仕事に関わります。


<ある一日のスケジュール>
08:30 出勤。作業員とミーティング
09:00 現場で調査開始
12:00 昼休み
13:00 調査を再開
16:00 事務所で調査結果をとりまとめ、翌日の準備
17:30 帰宅
 
 
Q2. 仕事のやりがいは何ですか?
 
七戸森林事務所にいる森林官は、私一人だけ。仕事のスケジュールやペース配分など、私が考えて行動した結果がそのまま山の状態に反映されるため責任感を感じる反面、やりがいも感じています。特に、間伐をすると残された木の生長が良くなり、長い時間をかけて風雪災害に強い森林になります。たとえ転勤でその地域を離れたとしても、自身が計画して間伐した結果が何年、何十年と未来の森林に残り続けることがこの仕事の魅力だと思います。
 
 
Q3. 仕事で大変なことはありますか?
 
在籍する森林官が一人しかいない事務所が多いです。私の場合も同様で、さまざまな分野の仕事を一人でこなすのは少し大変ですね。昼間は山で調査をし、事務所に戻って調査結果をまとめる。調査の準備と並行して、地元の方々の要望を聞く。このように別々の業務を同時に対応する必要がありますが、頭を切り替えて取り組んでいます。
 
 

大学時代に参加したイベントをきっかけに森林官を知った

Q4. どのようなきっかけ・経緯で森林官に就きましたか?
 
私は大学では農学部で森林科学を専攻していました。当時は林業関係のサークルに所属しており、年に一度、森林管理局が開催する森林や林業への理解を深める「森林の市」というイベントに参加していました。そのイベントを通して森林官の存在を知り、森林を育てるという仕事に魅力を感じたのです。

森林官は国家公務員で、林野庁の職員です。国家公務員試験に合格して入庁しても、森林官として働けるかどうかは自分では選べません。同じ林野庁の職員でも、庁舎などで働く人も当然いますので、希望したからといって森林官になれるとは限らないのです。それでも私は、就職してからずっと森林官を希望し続け、3年前にようやく森林官として任用されるに至りました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学では森林科学を専攻し、森林の活用方法や調査、測定の方法といった今の業務につながる幅広い知識を身に付けました。

また、在学中は森林環境教育(森林内での体験活動を通じて、暮らしや環境と森林との関係を学ぶこと)も学び、地元の小学校で自然教室の講師を務めていました。入庁してからは大学での学びも講師としての経験も生かせましたが、業務に取り組んでいる中で初めて知ることもたくさんあります。大学で得た知識だけではなく、常に学ぼうとする姿勢が大切だと感じています。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
小学生の頃から山の中で遊ぶことが好きで、高校生の頃には森林に関わる仕事に就きたいと漠然とした夢を抱いていました。当時はまだ林業という視点から山に関わるとは想像していませんでしたが、その夢があったからこそ森林官という仕事に出合い、林野庁に就職できたのだと思います。
 
 

未来の森林に影響を与える、責任とやりがいの大きい仕事

Q7. どういう人が森林官に向いていると思いますか?
 
森林官の仕事には事務作業もありますが、先ほどお話したように、室内にいる時間よりも山に入っている時間のほうが長いので、やはり自然が好きな人が向いています。また、日本の森林や林業のために頑張りたいと思っている人にとって、最前線で森林を守ったり作ったりしている実感が得られるこの仕事は天職かもしれませんね。あとは、少しの気合いと体力があれば大丈夫です。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
森林官は何十年も先の森林の状況を見据えて事業を行う、スケールの大きな職業です。日本の森林の未来を背負っている責任は大きいですが、その分やりがいも強く感じられます。森林に関する仕事の最前線にいたい、未来の森林を自身で育てたいという方にはぜひ森林官を目指してほしいと思います。
 
 
伴さんは在学中から森林に関する仕事を志していただけではなく、森林で働く経験はいずれ署内や局内の仕事にも生かせると考えて、入庁後に森林官を希望し続けていたとのこと。伴さんのように、仕事が持つ役割や希望する理由を具体的に説明できると、採用数が限られた職業に就く際のアピールにつながるかもしれませんね。
 
 
【profile】林野庁東北森林管理局三八上北森林管理署七戸森林事務所 伴芙美香

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「森林官」
はこんな仕事です

各地域の国有林を管理してこれを守る仕事。林野庁に所属する森林事務所に勤務する。具体的には、過剰な伐採を防ぐために森林の生育状況を調べて、「間伐」と呼ばれる木々の間引きを計画・実行するのが主な仕事となる。調査した内容は「森林調査簿原簿」に記録し、管理に役立てられる。そのほかにも樹木を食べる動物への対策、山火事や不法投棄の実態調査など、森林を守り育てていくためのさまざまな業務がある。森林を守ることは、材木資源の確保はもちろん、土砂災害の防止にもつながるとても重要な仕事といえる。

「森林官」について詳しく見る