【シゴトを知ろう】医薬情報担当者(MR) 編

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【シゴトを知ろう】医薬情報担当者(MR) 編

2017.08.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】医薬情報担当者(MR) 編

病院や薬局で処方される薬が患者さんの手に渡るまでには、医師や薬剤師だけではなく、彼らに薬の情報を提供する「医薬情報担当者(MR)」も関わっています。

今回は、中外製薬株式会社で医薬情報担当者(MR)として働く梅野裕達さんに、その仕事内容と、学生時代に学んだことについて詳しく教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 医療従事者に向け薬の情報を提供し間接的に患者さんの治療に貢献する仕事
  • 大学で学んだ分子生物学が役立っているが、文系出身で活躍する人も多い
  • 薬の知識だけではなく、医療従事者との信頼関係を築くことも重要

患者さん一人ひとりに合わせた薬を医師に提案

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
医薬情報担当者(MR)は、医師・看護師・薬剤師といった医療従事者に向けて、薬や疾患に関する情報提供、薬の有効性や安全性などの情報収集を行う仕事です。

私は、抗がん剤専門の医薬情報担当者(MR)として、大学病院に勤務する医療従事者に薬の効能効果、用法用量を含む基本情報を提供するとともに、個人情報に配慮した上で、薬の効果や副作用といった患者さんの経過などの情報を集めたり、他の医療機関から集約された情報を提供する活動を行っています。日々、患者さん一人ひとりの状態を医師から教えてもらい、それぞれの生活スタイルに合った治療法を提案できるよう話し合っています。

また、大学病院内の病理部(患者の細胞などから、病気の種類、進行の度合いを判断し、治療方法の選択肢を提案する部門)や薬剤部と連携し、情報を整理することで、各部門と医師をつなぐハブのような役目も担っています。

<ある一日のスケジュール>
08:00 病院を訪問
09:00 出社、デスクワーク
12:00 病院を訪問
14:00 帰社、デスクワーク
17:00医療従事者向けの講演会、説明会など
21:00 終業
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

自分が薬や治療法を提案した結果を医師に受け入れていただき、薬を採用してもらえた時はとてもうれしいです。医師の皆さんは各々の治療方針を持っているので、新しい薬や治療法を浸透させるのは決して容易ではありません。しかし、少しずつ処方していく中で患者さんの症状が改善したり、それまで使われていた薬より副作用が少なかったりすると、さらに自社の薬を使ってもらえるようになるのです。最終的には、それまで他社の薬を使っていた部分も自社の薬に変えてもらえたり、医師の治療方針に組み込んでもらえたりする場合もあります。

その後、医師から「あの薬、副作用も少ないし、よく効いたよ」「患者さんが、症状が軽くなったって喜んでいたよ!」というフィードバックをいただいた時こそ、この仕事で一番やりがいを感じる瞬間かもしれません。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

「絶対に患者さんのためになる!」と自信を持って治療法を提案しても応じてもらえないとやるせない気持ちになります。また、医薬情報担当者(MR)は営業職でもあるので、ずっと訪問を続けていた医師が他社の製品を採用した時は悔しいですね。

一方、医療や製薬の業界で働く他職種の人からは「MRは医師を待つ時間が長くて大変そう」と言われますが、私はあまり苦に感じていません。確かに、医師の手が空くまで長時間待つこともありますが、「この先生とお話をしたくて会いに来た」というはっきりとした目的を持っているから平気です。

大学院で学んだ知識が、抗がん剤の紹介に役立っている

Q4. どのようなきっかけ・経緯で医薬情報担当者(MR)の仕事に就きましたか?
 
大学院で医学研究科に進み、分子生物学(生命現象を分子レベルで解明する生物学の部門)を学んだことがきっかけです。同じ研究室の先輩の中には製薬会社や試薬会社に勤める人が多く、話を聞いているうちに薬に関わる仕事に興味が湧きました。

最初は研究職や臨床開発職に憧れていましたが、製薬業界全体について調べるうちに目に留まったのが医薬情報担当者(MR)の仕事です。開発職に就いて新薬を研究開発するよりも、発売が決まっている薬を医師に紹介する仕事に面白さを感じ、今の会社に就職しました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学でも大学院でも、生物学を中心に学びました。特に深く学んだ分野は、大学院で専攻していた分子生物学です。私は、「たんぱく質の機能解析(たんぱく質を分子レベルで観察し、その機能を推定する手法)」を研究していました。中でも、細胞同士で情報を交換する機能は、抗がん剤として医師に紹介している分子標的薬(がん細胞を分子レベルで捉え、効率的に作用する薬)の仕組みに関わる知識で、医師との会話に役立っています。

ただ、医薬情報担当者(MR)には文系の人もたくさんいます。薬や疾患に関する知識は入社後の研修で学べるので、高校生の頃から必ず理系の勉強が必要というわけではありませんよ。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
具体的な夢はありませんでしたが、「誰もが知っている一流企業で働いてみたい」という漠然とした気持ちと、理系選択だったので、エンジニアや研究者など専門性を生かした職業に就くイメージがありました。

そして卒業後の進路を考える頃、生物の機能について学ぶバイオテクノロジーの分野に引かれ、大学では生物学に関連する学科を選択しました。高校では生物の授業を選択しなかったので、自分にとっては大きなチャレンジでもありましたが、結果的に大学院まで継続して生物学を学び、この仕事につながっています。

たくさんのことに挑戦し、「人間力」を高めよう

Q7. どういう人が医薬情報担当者(MR)の仕事に向いていると思いますか?
 
人とコミュニケーションをとるのが好きな人、目標に向かって粘り強く行動できる人に適している仕事だと思います。

また、「人のために仕えること」ができる人も向いています。仕えるというのは、ただいいなりになるのではなく、相手の要望をくみ取ってそれを満たす姿勢のことです。例えば、同じような効果の薬が複数あった時、医師の選択の決め手となるのは担当MRとの関係性である場合が多いのです。そこで選ばれるMRになるためには、日頃から医師の求めていることを考え貢献する、その積み重ねが大切。「喜んでほしい」という気持ちを持って接することで、仕事上での信頼も得られるのだと考えています。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

好奇心を持ってさまざまなことにチャレンジし、自分の可能性を広げていってください。仕事相手である医師には、知的で人としての魅力にあふれる方が多いです。そのような方々と付き合うには、薬だけではなく自分自身のことも認めてもらう必要があります。ですので、自分磨きも怠ってはいけません。私も定期的に長期休暇をとり、妻と旅行に出かけてプライベートも充実させるようにしています。そうして得た経験や知識が医師との共通項になって会話が弾み、信頼につながっていくのです。
 
 
文系の人でも活躍の場があるという医薬情報担当者(MR)の仕事。梅野さんのように高校生の頃から理系を選択している人はもちろん、「医療に興味はあるけれど、進学は文系を考えている」という人にもチャンスがあります。この仕事に就いてみたいという人は、生物学に関連する学問には何があるのかを調べてみるといいかもしれませんね。
 
 
【profile】中外製薬株式会社 東京第二支店 東京第二がん専門一室 梅野裕達

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「医薬情報担当者(MR)」
はこんな仕事です

医薬情報担当者とは、製薬メーカーの営業担当として、病院や薬局の医師や薬剤師などに医薬品の情報を伝える仕事。「MR(Medical Representativeの略)」と呼ばれることが多い。自社の医薬品の使用法や効き目、副作用などを医療関係者に正しく伝えること、そして使用後の効果や患者の要望などを聞き出し、自社製品の品質向上や新製品開発に役立てる。医薬情報担当者の営業活動によって、自社の医薬品がいかに多く、そして安全に使ってもらえるかが左右される。

「医薬情報担当者(MR)」について詳しく見る