【シゴトを知ろう】楽譜出版社で働く人 編

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【シゴトを知ろう】楽譜出版社で働く人 編

2017.09.07

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】楽譜出版社で働く人 編

楽器を演奏する人にとって欠かせない存在である楽譜。書店・楽器店などで販売されているさまざまな楽譜は、楽譜出版社の手によってつくられています。
今回は、全音楽譜出版社の楽譜事業部出版部で編集を担当されている松藤裕子さんに、楽譜の企画や編集など、楽譜出版社の仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 楽譜の出版・販売に関わるさまざまな業務がある楽譜出版社
  • 編集者は音楽大学出身者であることが多い
  • 編集者は音楽の知識だけでなく企画力や実現力などの編集者スキルも必要

楽譜の企画から出版までを担う楽譜編集者

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
組織について簡単に説明をすると、出版部と営業部の2つの部門に分かれます。出版部には編集部門・生産管理部門・著作権管理部門があり、私は編集部門の一員として、楽譜の企画から出版までの一連の業務を担当しています。

<ある一日のスケジュール>
9:00 始業 事務作業 メールチェックなど
10:00 校正作業
12:00 ランチ
13:00 作曲家宅へ出向き、打ち合わせ、原稿の受取り
    (先方の都合次第なので、時間帯は日によってばらばら)
15:00 帰社 社内打ち合わせ 
17:00 事務作業、校正作業
19:00 帰宅

夕方から夜にかけては、出版した楽譜の初演や、お付き合いのある作曲家や演奏家の演奏会に行くことも
 

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

はじめは頭の中にしかなかった企画が、実際に楽譜という形になる喜び、そしてその楽譜がお店に並んでいるのを見たときの喜び、さらにその楽譜が実際に演奏されるのを聴いたときの感動です。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

スケジュールによっては締め切りがきついことや、常に企画を考え出していかなければならない大変さがあります。

また、楽譜の校正には文章の校正とはまた違う難しさがあります。細かな疑問や矛盾点などは、こだわり出したらきりがないという部分もあります。ピアノの楽譜でしたら、ピアノを弾きながらチェックするということもありますが、演奏するとかえって思い込みで見落としてしまうこともあり、ひたすら目視で校正するという作業が必要となります。

楽譜は何十年も残っていくものなので、その責任の重さから感じる緊張はあるかもしれません。

縁の下の力持ちとして大好きな音楽に関わっていきたかった

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
音楽大学在学中に、他の楽器の伴奏者をする経験をし、とても楽しいと思いました。自分は表に立つプレイヤーよりも、裏方で支える役割が向いているのでは、と感じた出来事でした。

音楽大学卒業者の進路は、正直なところかなり道が限られています。演奏家や作曲家として成功するのは、ごくひと握りの存在。中には音楽の研究者になる人もいますが、音楽教室の先生になる人や、他の仕事で生計を立てながら演奏活動も続けていくという人が大半です。

私は教師や演奏家にはあまり向いていないと感じていました。しかし、クラシック音楽にはずっと関わっていきたいという強い思いがあったので、楽譜出版社が自分にはぴったりだと思うようになりました。

ただ楽譜出版社は企業数も求人も多くなく、私も最初は入り口すら分からず戸惑いました。そのような状況で、卒業後も伴奏や他の仕事をしながら定期的に楽譜出版社のホームページを見て、求人情報が出ていないかをチェックし続け、募集があったタイミングで応募をして採用されました。

 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
音楽大学でピアノを専攻し、在学中にはピアノの先生や伴奏者も経験しました。自分の将来や適性について考える中で、自分は表に出ず、縁の下の力持ち的な役割が楽しいということを徐々に意識するようになっていったと思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
母親がピアノの先生だったので、4歳の頃からクラシックピアノを習い、音楽高校から音楽大学へと進みました。

私が子どもの頃、ピアノが好きになったきっかけの一つに湯山昭先生作曲の『お菓子の世界』という曲集との出会いがありました。長い間弾き続けられているとても人気のあるピアノ曲で、私も大好きでくり返し練習した思い出の曲です。

編集者になって『お菓子の世界』の第2弾を作るという企画のチームの一員になり、この曲を作曲した先生と実際に一緒に仕事ができたときには、感慨深いものがありましたね。

音楽の素養に加え、編集者としてのスキルも求められる

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

編集者のほとんどが、音楽大学または音楽学校出身者だと思います。その楽譜出版社がどういったジャンルの楽譜を出版しているかにもよりますが、楽譜出版社で働くには、音楽が好きであることはもちろん、楽譜を読めること、楽器を演奏できることをはじめとした音楽の知識は、やはりあったほうがいいと思います。

私が担当している編集という仕事においては、作曲家や演奏家と共に考え、ゼロから企画を立ち上げることから、アイデアを具現化する実現力や想像力、好奇心が旺盛であることが求められます。フットワークが軽く、コミュニケーション能力が高いことも大事です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
学生時代は音楽に限らず、どんなことでも自分が好きで興味があることを思い切り追究してみることが大切だと思います。専門的な仕事でもずっとそのことだけをやっていればいいということはなく、専門以外にもさまざまな経験を積み、人間としての幅を広げることが、仕事をする上でも非常に役に立つと思います。一所懸命にやったということがその人の自信となり力となります。ですから、どんどんいろいろなことにチャレンジして人としての魅力に磨きをかけてほしいですね。
 
 

音楽の知識を生かし楽譜編集者として活躍されている松藤さん。狭き門である上、多彩な能力が必要とされる仕事ですが、作曲家や演奏家とやりとりをしながら新たな音楽を世の中に生み出していく刺激的な仕事です。音楽好きにとってはたまらない魅力のある職業といえますね。
 
 
【profile】株式会社 全音楽譜出版社 楽譜事業部 出版部 編集担当 松藤 裕子

ゼンオン http://www.zen-on.co.jp/

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「楽譜出版社で働く人」
はこんな仕事です

楽譜出版社とは、書店や楽器店などで販売される教則本・バンドスコア・ピアノ用楽譜・弦楽器用楽譜などを出版販売する会社。なお、同様の業務を行いつつ楽曲の著作権管理も兼ねる会社は、音楽出版社と呼ばれる。仕事内容は、楽譜の出版企画を行い、著作権の許諾を取り、営業・販売活動を行う。原曲そのままの出版から、楽譜用や伴奏用に編曲家にアレンジしてもらったものの出版までを担当する。就職については一般企業同様の就職活動になり、音楽大学出身が有利だが、著作権や編集などの文系的知識やセンスも求められる。

「楽譜出版社で働く人」について詳しく見る