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味覚を徹底的に解明!「おいしい、のその先へ」向かう研究って?

2017.07.27

提供元:マイナビ進学編集部

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味覚を徹底的に解明!「おいしい、のその先へ」向かう研究って?

朝ごはんにパンを食べたり、晩ごはんにカレーを食べたり、おやつにスナック菓子を食べたり……。私たちは毎日さまざまな食事をとっています。今では、コンビニやスーパーでいろいろな食品が手に入るようになり、私たちは日々の食事をバラエティ豊かに楽しめるようになりました。海外の料理なども手軽に味わえるようになり、今まで味わったことのない新鮮な味わいに触れる機会が増えています。

そんな、食べ物を「おいしい」と感じる「味覚」の不思議について、科学的に解明しようとする動きがあることを知っていますか?

この記事をまとめると

  • 「味覚」を科学的に解明しようとする動きがある
  • 日清食品の寄付により、東京大学大学院農学生命科学研究科に「味覚サイエンス」が開設された
  • 「味覚」を研究することは、新しいサービスや食品を作り出すことにつながる

味覚を科学的に解明する「味覚サイエンス」

基本となる味覚「五基本味」

基本となる味覚「五基本味」

まず味覚とは、舌上にある「味覚受容体」が食べ物などの味覚物質を感知し、神経を通って脳にその味を認識させることで、その食べ物の味わいを感じられる仕組みになっています。「甘味」「苦味」「酸味」「塩味」「うま味」の5つの味は「五基本味」と呼ばれており、私たち人間の基本となる味覚です。

しかしこの中の「酸味」と「塩味」の味覚受容体については、その仕組みがまだ完全に明らかにされておらず、現在、その真相解明に向けて研究が行われています。酸味や塩味は、私たちが普段の食事で当たり前のように感じている味覚ですが、まだ謎が多くあるなんて驚きですよね!

このように、まだ不思議がいっぱいの「味覚」という感覚について、カップヌードルでおなじみの日清食品株式会社は、東京大学大学院農学生命科学研究科に寄付を行い、2007年に「味覚サイエンス」という講座を開設して研究を行っています。これは教育機関・研究機関と民間企業による「産学連携」の取り組みです。

この味覚サイエンスは、味覚を科学的に捉え直し、研究を行っていることが特徴です。では、実際にどのような研究が行われているのでしょうか?

味覚を科学的に解明することが、食品産業界の発展につながる

私たち人間は、一生に約9万回もの食事をするといわれており、人間活動と食事は切り離せない関係にあります。この食事は、栄養を摂取するための行為ですが、食事のもつ意味はそれだけにとどまりません。9万回も繰り返し行われる行為だからこそ、できれば「おいしく」「健康的に」その食事を味わいたいものです。そしてその食べ物の「おいしさ」を決める重要な要素の一つが「味」です。

味覚サイエンスでは、「酸味」「塩味」の味覚受容体の検証を行ったり、味覚を伝える神経との連絡などを分子的に解明しようと試みています。また、科学的な評価方法を用いて、味の「こく」「厚み」などの複雑な味の仕組みについての研究が行われています。これら味覚サイエンスの取り組みは、2006年に日清食品が掲げたキャッチフレーズ『おいしい、のその先へ。』を具現化していくための、「おいしくて健康のために役立つ新しい食品づくり」の一環でもあるようです。

他にも、苦味を覆い隠すことができる物質について研究していたり、過剰にとると高血圧の原因となる「塩分」の量は減らしながら塩味を増やすことが可能な物質について研究を行っていたりします。これらが実現すれば、本来は苦いはずなのに苦く感じない食べ物や、塩辛くても塩分が控えめの食べ物を作り出すことができるのかもしれません。

このように科学的に味覚を研究をすることは、新しい食品づくりにもつながり、食品産業界の発展にもつながる重要なテーマです。

「味覚」を科学的に捉えることは、新しいサービスや食品づくりにつながる

現在、人間の味覚や味の感じ方を捉え直した、新しいサービスや食品、研究が次々と生み出されています。

例えば、野菜の宅配サービス「141select」を運営する株式会社141&companyは、顧客の食の好みやライフスタイルから診断されたカルテをもとに、好みの野菜を宅配する「ココノミ」というサービスを2017年9月から開始することを発表しています。自分の食事の好みに合わせて、食べたいものを宅配してくれたら、毎日の食事や料理が楽しくなりそうですよね。

また、調味料などでおなじみの味の素株式会社では、各国で異なる味の好みを合わせた食品開発を目指すため、ITや科学的手法で食品の「おいしさ設計」の最適化に取り組むことを2017年2月に発表しました。味覚・香り・食感が相互に作用する仕組みを科学的に解析し、調味物質や新商品の開発に役立てていくようです。

まだまだ謎が多い「味覚」ですが、科学的な解明が進めば、新しいサービスや食品がどんどん生み出されていくでしょう。「おいしい」を解き明かすことで、人の健康や生活を支える食品を生み出すことにつながる食品業界へ興味が湧いた人は、食や味覚に関する研究を行う企業や研究機関の新しい取り組みにぜひ注目してみてくださいね。


【参考文献】
東京大学|味覚サイエンス
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/tastescience/
日清食品|東京大学大学院農学生命科学研究科に新設された日清食品寄付講座「味覚サイエンス」について
https://www.nissin.com/jp/news/1150
THE BRIDGE|味覚診断からオリジナル野菜セットを定期宅配する「ココノミ」を141&companyが9月初旬リリース
http://thebridge.jp/2017/06/ivs10-release-kokonomi
日刊工業新聞|「ザ★チャーハン」はなぜコクがある?味の素、おいしさを科学的に解明
http://newswitch.jp/p/8058

この記事のテーマ
メーカー」を解説

日用品から航空機に至るまで、製品として世に出るモノは必ずどこかのメーカーによりつくられています。工業技術を用いてモノを生産する企業がメーカーです。生産技術の基礎は、機械などは物理学、薬や洗剤などは化学、食品などは生物学などさまざまです。自動車会社のように機械、電気・電子、情報などの各工学によりつくられた部品を一つの製品に集約するメーカーもあります。

「メーカー」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「食品」
はこんな業界です

米や野菜、肉などの生産物を調理・加工し、安全性やおいしさを考慮して開発・製造する業界。食品産業は生鮮食品、加工食品、外食の3大ルートに分けられ、スーパーやコンビニエンスストアなどを通じて食品を提供している。少子高齢化に伴い国内の食品市場は減少傾向にあったが、介護食市場や電子レンジを使わない節電食品の発展など、注目の高まる分野も。また、中高年をターゲットにした健康維持や美容効果のある健康食品市場は、年々プラスの成長を見せている。

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