【シゴトを知ろう】アウトドアスポーツ・インストラクター ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】アウトドアスポーツ・インストラクター ~番外編~

2017.09.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】アウトドアスポーツ・インストラクター ~番外編~

アウトドアスポーツ・インストラクターの服部正秋さんは、クロスカントリースキーの競技者としても活躍されています。企業に所属して競技を続ける道に行き詰まりを感じ、思い切って言葉の通じないフィンランドに2年間留学した経験が今の礎になったそうです。思い出しても苦しい2年間だったそうですが、一体どんな経験をされたのでしょうか。

この記事をまとめると

  • 失敗した思い出は成功した思い出よりも原動力になることがある
  • アウトドアスポーツの経験がなくても目指せる仕事
  • アウトドアフィットネスへの注目の高まりから都市部でも仕事が増えている

苦しくて恥ずかしい思いをした2年間が今の原動力に

――留学されていたフィンランドでの2年間の生活は、面白いこともたくさんあったのではないでしょうか?

楽しいこともたくさんありましたが、思い出すと苦い経験や恥ずかしい経験ばかりでした(笑)。まず言葉の壁にぶつかりました。学校の授業は英語だと聞いていたので、そんなに得意ではなかったけど何とかなるだろうと思っていたんです。ところが蓋を開けてみるとそうじゃなかった。授業で先生が何を言っているかさっぱり分からなくて、これ英語じゃないなと思ったら、フィンランド語だったんです。

しかもスポーツ生理学という難しい専門用語が飛び交う分野でしたから、最初はただ椅子に座っているだけでしたね(笑)。当時はフィンランド語が日本語に訳されているスポーツ生理学の辞書なんてありませんでしたから、フィンランド語から英語、英語から日本語の2冊の辞書を使って、何とか聞き取れた言葉を2段階で訳していました。授業で追いつけなかった部分は先生に課題を出してもらいました。

言葉というのはコミュニケーションツールとして一番大切だからこそ、言葉が分からない、伝えたいことが伝わらない、そんな状況が続くと人と会いたくなくなり、自分から人を避けるようになっていってしまったんです。自分だけ一人ぼっちだと勝手に思い込んで、自分はここで何してるんだろう、何をしにここに来たんだろうと悩みました。そのときは本当にしんどかったです。


――大変だった留学先でも頑張れたのはなぜですか?

正直なところもう帰りたいと何度も思いました。行く前はフィンランドへ行くことに対してなんだか誇らしく感じる自分もいて、これからバラ色の人生が待っているんだと思っていただけに、現実とのギャップにショックを受けました。でもカッコつけて日本を出てきただけに、逃げ帰るわけにはいきませんでした。

選手として成果を出せたという良い思い出もあるのですが、サクセスストーリーのような美しい話なんかではなく、学生たちにも恥ずかしくて言えないような失敗談ばかりです。でも逆にその経験が今の自分の原動力になっています。あんなに苦しくて悔しい思いをして、すごくつらかったけれど、2年間やり通せたということが、成功した思い出よりも今の自分を支えるエネルギーになっているなと思います。本当に行ってよかったです。


――お友達もできましたか?

最初は言葉を話せないことが苦痛で、教室の隅っこに座って、できるだけ人と接点を持たないよう過ごしていました。食堂でもできるだけ人がいない時間を選んだりと、今思えばとても情けなくて恥ずかしい思い出です……(笑)。

でもそういう中でも声をかけてくれる仲間がいて、結局は自分自身で悪い状況を作っていたことに気付きました。そこで自分自身の行いを振り返ることができたからこそ、その後はたくさんの友達ができました。一緒に学んだフィンランド人やスペイン人の友達からは今も連絡がくることがあります。


――文化的な違いの面でも学ぶことはありましたか?

フィンランド人のコーチに「日本人の選手って引退宣言をするでしょ? 引退したらその競技をパタッとやめる人が多いよね。でもそれっておかしくない? 自分が好きでやっていたことをそんな簡単にやめることができるの?」と言われたことがありました。フィンランド人には、引退という概念があまりないそうです。超一流選手でも、世界大会には出なくなっても引退宣言をする人はほとんどいないし、競技は一生続けていく人が多いようです。

確かに自分の好きなことを、いつどんな状況でもやれるというのはすごく素敵で幸せなことです。仕事とライフワークのバランスを保つためにも必要なことですし、常にその競技の場に身をおいておくことはインストラクターとしての成長にもつながります。それもあって、私は今でも仕事をしながらクロスカントリースキーの競技を続けていて、今年も国体に長野県の代表として出場しました。

ストレスフリーの通勤スタイル

――服部さんは、自宅は長野県で職場は新潟県だそうですが通勤は大変ですか?

県は違うのですが隣の市なんですよ。距離にして約25kmを車で30分位かけて通勤しています。田舎なので信号が2機しかなくてストレスフリーです(笑)。最近は自転車で通うこともありますし、気合を入れる時はランニング通勤をすることも。2時間かからないくらいで、ちょうどいいトレーニングにもなります。


――体を動かすことが好きな人には理想的な通勤スタイルですね! 学校では最近スポーツツーリズムのプロジェクトに力を入れているそうですが、詳しく教えていただけますか?

学校のある妙高市でノルディックウォーキングの大会と山岳マラソンレースを開催しました。学生が実行委委員会を立ち上げて企画したのですが、自治体や地域の方々などと協力して一体となって進めることができました。

例えば、参加賞を地域でとれた美味しいお米にするというアイデアも生まれました。ウォーキングコース上にある田んぼでできたお米なので良い宣伝にもなりますし、たくさんのお客さんに来ていただくことで、地域経済の活性化につながればいいなと考えています。まだ規模は小さいですが、学生と一緒に何もないところから始めることに大変ながらもやりがいを感じています。

未経験でも分野が絞れていなくてもインストラクターは目指せる

――アウトドアスポーツ・インストラクターの分野には他にどんなものがあるのでしょうか。高校生の時点でそのスポーツが未経験でも目指せますか?

ノルディックスキー・マウンテンバイク・クライミング・カヤック・ランニング・ヨガなどさまざまですね。でも高校でそのようなアウトドアスポーツの部活があるところは珍しいと思いますし、うちの学校に入ってくる学生も野球やサッカー・バレー・陸上など一般的な部活動をやっていた学生が多いです。入学する時点で明確にやりたいことが決まっている子もいれば、分野は決まっていないけれど体を動かすことが大好きで、それを仕事にしたいという思いを持って入ってくる学生もいます。幅を広げたくて在学中にいろんなスポーツの資格を取る学生もいますよ。


――2020年の東京五輪の影響はアウトドアスポーツの分野にもありますか?

東京五輪の正式種目としても採用された「スポーツクライミング」は、強い日本人選手がいる競技です。男子も女子もメダルが取れそうな有望な選手がたくさんいます。その影響もあってうちの学校でもクライミングインストラクター学科の志望者が増えていますね。

五輪に向けてスポーツ・フィットネスがますます注目を集めていますが、これからはスポーツジムだけでなく、公園や河川敷などの屋外を舞台にしたフィットネスがより広がっていくと思います。体と心は一体ですから、太陽の光を浴びて心地よい風を感じながら体を動かすことは、理屈抜きに気持ちのいいものです。

このアウトドアフィットネスの考えは、日常生活で自然を感じることの難しい都市部に暮らす人々にこそ受け入れられています。そうした流れもあって、アウトドアスポーツ・インストラクターの活躍の場は意外と都市部にも多いんですよ。


山や川などの近くだけでなく、都会にも活躍の場があるというのは意外なようで納得できるお話でしたね。自然を感じながら体を動かすことを楽しめるアウトドアスポーツには、現代の人が求めている要素がたくさんあるようです。需要の高まりも期待できる注目のお仕事ですね。


【profile】アウトドアスポーツ・インストラクター 服部正秋

この記事のテーマ
健康・スポーツ」を解説

スポーツ選手のトレーニングやコンディション管理に関わる仕事と、インストラクターなどの運動指導者として心身の健康管理やスポーツの有用性を広く一般に伝える仕事に大別できます。特に一般向けは、高齢化の進展や生活習慣病の蔓延が社会問題化する中、食生活や睡眠も含めて指導できる者への需要が高まっています。授業は目指す職業により異なります。

「健康・スポーツ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「アウトドアスポーツ・インストラクター」
はこんな仕事です

カヤック、クライミング、クロスカントリースキー、ノルディックウォーキング、マウンテンバイク、バスフィッシングなど、さまざまなアウトドアスポーツの指導にあたる。健康維持のための日常的なレクリエーションから、アクティブな競技種目まで、屋外でのさまざまなスポーツに対応。自然体験活動推進協議会による指導者の資格のほか、個々の種目におけるインストラクターの資格はあるが、統一的なものはほとんどない。アウトドアのツアーやイベントに関連する会社や、自然体験施設などでの活躍が主となる。

「アウトドアスポーツ・インストラクター」について詳しく見る