【シゴトを知ろう】速記者 編

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【シゴトを知ろう】速記者 編

2017.09.01

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】速記者 編

テレビの国会中継などで、発言を書きとる速記者の姿を見たことがある人は多いのではないでしょうか。速記者とは、会議などでの発言を特殊な符号である速記文字で同時記録した後、会議録を作成する仕事です。実は近年、速記者を取り巻く環境は大きく変化してきているそうです。
今回は、早稲田速記株式会社の代表取締役社長保坂正春さんと、速記士の岩崎有那さんに速記者の仕事についてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 議会の会議録を作成するのが仕事全体の7割を占める
  • 速記文字の習得は、速記に特化した専門教育を受けるのが一般的
  • 言葉を扱うが自己表現ではなく、あくまで黒子。コツコツと努力することが大切

速記文字で書くだけでなく、人の発言を文字にすること全般が仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
保坂さん:速記者というと、人の話を特殊な文字を使って書き留める、速記符号を書くという部分が目立ちやすいのですが、人の発言を文字にすること全般についての仕事です。
国会での仕事が有名ですが、我々民間の速記者は、地方自治体の議会の会議録を作るというのが、仕事全体の7割と大きな割合を占めます。他には医学関係の会合、さまざまなジャンルの講演会、座談会、著名人のインタビューなどの仕事があります。速記文字で書いて終わりではなく、その後誰にでも読めるように記録を作成する。そこまでが速記者の仕事です。

<ある一日のスケジュール>
9:00  議会会場入り・準備
10:00 議会開始 2人1組 1時間交代で速記作業
15:00 議会終了(終わる時間は日によって異なる)
16:00 帰社 文字起こし作業など 締め切りの近いものを優先に行う
19:00 終業 帰宅

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

保坂さん:仕事を通して、新しいことやニュースなどの話題にいち早く触れることができる点です。また、お客様に速記原稿を納品した際に「私がしゃべった内容よりも素晴らしい」と誉められると、やはりうれしいですね。言われたことをただ書くのではなく、いかに読みやすく分かりやすく書くかが大切です。人の話には結構無駄なところも多いですから。しかし、議会などでは言った言葉は証拠にもなりますので、記録性を重視し、文字の省略・挿入などは最小限にとどめるのがルールです。

一方、講演会やインタビューといった読み物の場合は、より読みやすさを重視しますので、言葉の入れ替えや補足もします。1時間の講演を6ページにしてほしいといった依頼は文章を書き直す技術が必要で、相当手を入れなければなりません。こうした依頼は速記者のセンスが左右する面も大きく、統一した基準を設けることはなかなか難しいものです。ですから、お客様とよく話し合って、要求に沿った良い仕事ができたときはうれしいですね。

岩崎さん:普段行けない、いろいろな場所に出向いて仕事をすることが面白いです。
自分で現場に行って記録して、文字起こしをしたものが公式な議事録になると思うと、やりがいと同時に責任も感じますね。ちょっとしたメモも速記で書いたり、速記符号が書けることは楽しいことです。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

保坂さん:文章の書き直しや要約の技術はセンスが左右される面が大きいので、やりがいがある反面、難しさも感じます。また、この仕事は締め切りに追われることも多々ありますので、納期の厳しさがあります。

岩崎さん:議会などの現場では、目立つ場所で仕事をするのが速記者です。長時間緊張感を持って取り組まなければならないのは大変です。ぐったりするほど疲れることもあります。

速記の習得は簡単ではない。継続的な努力で身につける

Q4. どのようなきっかけ・経緯で速記者の仕事に就きましたか?

保坂さん:地方から東京の大学に進学したのですが、思っていた内容と違ったため、中退しました。それで手に職をつけようと思い、以前から興味のあった速記の道に進もうと思いました。
専門学校卒業後すぐに現在の会社に入社し、35年経った今も現役で活動しています。

岩崎さん:高校生の時、医療福祉系専門学校のオープンキャンパスに行った際、校内に併設されていた速記科を偶然見つけて興味を持ったのがきっかけです。その時に速記文字を初めて見て、その場で書く体験をしてみたら面白いなあと思い、速記科に入ることにしました。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?
 
保坂さん:昼は働きながら、速記専門学校の夜間部で2年間学びました。1日の授業は2コマありました。速記の習得には自宅学習が重要で、短い時間でもいいから毎日やるということを心掛けましたね。毎日休まず15分〜30分くらいやりました。訓練学習ですから、手に覚えさせることが大切です。おかげで1級速記士の資格は、ストレートで合格しました。

岩崎さん:全日制専門学校の速記科で2年間速記を学びました。勉強は大変でしたね。宿題も結構多かったです。継続が大事ということを心掛けて勉強し、2年で1級を取ることができました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
保坂さん:国語は学生時代から得意でした。特に決まった夢などはまだありませんでしたね。

岩崎さん:高校生の頃は、医療事務の学校に進学しようと思っていました。それで医療事務の専門学校の見学に行ったら速記に出合い、結局速記の道に進むことになりました。もともと字を書くことは好きでした。

速記者は黒子。コツコツと努力するもの

Q7. どういう人が速記者に向いていると思いますか?

保坂さん:言葉を相手にする仕事ですので、日本語や国語が好きなことが一番だと思います。読書が好きなのもいいと思います。ニュースに接する仕事なので知的好奇心が旺盛で、幅広い知識を持っている人が向いていると思います。

また速記者は地味な仕事であり、黒子に徹しなければなりませんので、コツコツと粘り強く努力することができる人。そして聞く仕事なので、正しく聞けること。耳が良いことも重要です。

岩崎さん:速記技術の習得は根気が必要なので、コツコツ努力できることだと思います。パソコンを使っての作業が多いので、タイピングが好きな人。またお客様と関わることもあるので、社交的な人の方がいいのではないかと思います。

この仕事をしていると知らない言葉にぶつかることがたくさんあります。そういうときに、興味を持ってこまめに調べていくことができる人も向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
保坂さん:日頃から幅広くいろいろなことに興味を持ってほしいと思います。この仕事は言葉を扱いますから、好奇心を持つことで語彙(ごい)も広がり、対応力も増すと思います。

岩崎さん:速記の技術は、体一つでどんな場面でも対応ができる、とても便利なものだと思います。私は全日制の専門学校に通っていましたが、通信教育などで速記を学ぶこともできます。興味のある人は調べてみるといいのではないでしょうか。
 
 

速記符号を使う場面ばかりが強調されがちな速記者ですが、人の発言を文字にすることをトータルで請け負う仕事なのですね。録音機器が身近になり、録音技術も向上している中、機械的な文字起こしに加え、文章の書き直しや要約のスキルの重要度が高まっているというお話も印象的でした。
速記者に興味のある人は、速記符号だけでなく、発言を文字にすること全体についても調べてみるといいのではないでしょうか。
 
 
【profile】
早稲田速記株式会社 代表取締役社長 速記士 
公益社団法人 日本速記協会 理事長 保坂正春

早稲田速記株式会社 速記士 岩崎有那

早稲田速記株式会社 http://www.waseda-sokki.com/

公益社団法人 日本速記協会 http://www.sokki.or.jp/

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

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この記事で取り上げた
「速記者」
はこんな仕事です

国会や裁判、講演会、株式総会などで行われた発言を、速記と呼ばれる特殊な符号を使って同時に記録するのが速記者の仕事。速記は、明治時代に帝国議会が開設された時点から採用されており、参議院式や早稲田式など、特殊な速記文字や方式が開発された。ビデオカメラやICレコーダーなどが発達しても活躍の場が減少しないのは、速記者自身が現地に出向いて自身の耳と目で確認したことを残すという正確性にある。また、会議録を残すだけでなく、読み物として文章を仕上げる反訳や校閲までを一括して行うこともある。

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