【シゴトを知ろう】ランドスケープアーキテクト ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】ランドスケープアーキテクト ~番外編~

2017.08.17

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ランドスケープアーキテクト ~番外編~

建物の外構や公園などの設計だけでなく、まちづくりのプロジェクトにも携わることがあるランドスケープアーキテクト。本場のアメリカで学び働いた経験を生かし、グローバルに活躍されている都田乙(みやこだ きのと)さんに、ランドスケープアーキテクトになるため必要なことについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 時代は“グレーインフラ”から“グリーンインフラ”へ
  • 地形・気候・生態系・デザイン・都市計画……幅広い興味が生きる仕事
  • あらゆる景観を見たり課題を多くこなすことで創造力を鍛えることが大事

グレーインフラからグリーンインフラへ

――環境保護への関心が高まっている中、そういったことを考慮して空間を設計するランドスケープアーキテクトへの注目は高まっているのでしょうか。

日本では高速道路やダムなどに代表される、いわゆる“グレーインフラ”という機能重視の都市計画がこれまで推し進められてきました。一方最近は“グリーンインフラ”といって、緑地や環境は電気・水道・ガスと同じように人間にとって大切なインフラの一つであるというアメリカで発祥した概念が広まっています。国土交通省もこのスローガンを掲げるようになり、最近よく聞かれるようになりましたが、具体的な計画はまだこれからですね。機能だけで終わってしまうところを、自然を生かしていかに豊かな環境を生み出すかという提案が今後は大切になってくると思います。
そんな中でランドスケープアーキテクトの重要性は高まってきています。日本ではまだ教育や人材面で追いついていませんが、今後需要が高まるにつれ優秀な人材も増え、社会的認知度も向上していくのではないでしょうか。いずれ日本も人口が減り、土地があまることが予想されていますから、活躍の場も広がっていくのではないかと思います。

[実績]グリーンヒルズ津山

[実績]グリーンヒルズ津山

――ランドスケープアーキテクトになるには、どんなことを学ぶといいのでしょうか。

土地や気候・水・植生・地形・敷地開発・植栽・デザイン・動線(人の動き)・地域計画・都市計画・都市の成長管理など多岐に渡ります。日本では農学部などでそれらを学べるところがあります。海外ならランドスケープアーキテクトの本場であるアメリカの大学で質の高い教育が受けられます。

オフィスの仲間と

オフィスの仲間と

――やはりランドスケープアーキテクトの分野が最も進んでいるのはアメリカなのでしょうか。

日本では敷地が狭いという宿命的な事情もあり、建築家がマスターアーキテクトとなって全体設計を主導することが多いです。一方、広大な敷地のあるアメリカでは考え方が逆で、例えば大学のキャンパスなどはランドスケープアーキテクトが主導して設計することが多いです。大学の先生も実務経験が豊富で現役のランドスケープアーキテクトとして活躍している人がほとんどで、プロフェッショナルを育てる教育が行われています。特にデザイン教育は重視されており、先生が授業でいろいろな場所に連れて行ってくれることも大きいです。


――これぞランドスケープアーキテクトの仕事、という例はありますか?

ニューヨークのセントラルパークが有名ですね。高層ビルがそびえ立つ街の中心にある広々とした公園は、ニューヨークの人々のオアシスになっています。開園した当時はまだ高層ビルは建っていませんでしたから、その先見性も素晴らしいですね。フレデリック・ロー・オルムステッドという“ランドスケープアーキテクト”を初めて名乗った、ランドスケープの父と言われている人が設計しました。“グリーンインフラ”の考えの基を作った人です。

空間と空間をつなげ、世界をつなぐ仕事

[実績]グランパーク田町

[実績]グランパーク田町

――ランドスケープアーキテクトは、人々の暮らしや生き方にも影響を与えるという点でも大変やりがいの多いお仕事のようですね。

土地の特性や気候などいろいろな要素を組み合わせて、そこにふさわしい環境をつくる仕事なので、創造力が最も大切です。景観を設計するというのは、そこに生息する生物と人間が、どれだけ維持可能な関係を作るかということ。小宇宙をつくるようなものですね。私たちは保護管理の観点も踏まえ100~200年先を見据えて設計します。
生態系と共存しつつ、どうしたら人間が居心地よく過ごせるかという視点も大切です。そのスペースで人間がどのような行動をしているか、どのくらい他者と距離を置いているかなど人間心理について掘り下げることにもつながり、面白いですよ。人や自然に興味がないとできない仕事です。建築物は自然との対比に美しさがあったりしますが、ランドスケープは自然と調和・一体化するもので、そこも大きな違いです。もし自然が好きならランドスケープアーキテクトの仕事はおすすめです。スペースとスペースをつなぐ仕事なので、大きく考えれば“地球をつなげていく仕事”ともいえます。おのずといろいろなことへの興味が広がっていく仕事だと思います。

ASLA Award授賞式にて

ASLA Award授賞式にて

――ランドスケープアーキテクトとして活躍するために必要な資格はありますか? どのようなキャリアアップを目指すと良いのでしょうか。

アメリカと違って日本はライセンス制ではありませんが、技術士やRLA(登録ランドスケープアーキテクト)という資格を持っておくと有利です。

ランドスケープアーキテクトとしてのキャリアは、まずは上司や先輩などが企画したものに対し、図面を書いたりデザインを描いたりというところから始まります。図面を書けるようになるということは、人に説明ができるということです。さらにプレゼンテーションスキルも身につけていかないといけません。言われたことだけをやるのではなく、目的などが腑に落ちているかどうかも大事です。空間を設計するというのは難しいことですから、学生時代にたくさん課題をこなして創造力を鍛えたり、素晴らしいランドスケープを実際に見に行くことも大切です。
引き出しが増えていけば企画を手がけられるようになります。力をつけたらコンペに挑戦したり、賞に応募したりして、実績を積み重ねていきます。今は国際コンペの機会も多いので、海外にも仕事の幅を広げていけるといいと思いますよ。



ランドスケープアーキテクトは自分次第で世界にも活躍の場を広げられます。むしろデザインや設計上の制約が少ないという点でも「世界によりチャンスがある」と都田さんは言います。自然と人の調和に関心があり、国際的にも活躍したいと考える人には注目のお仕事ですね。


【profile】株式会社景観設計・東京 都田乙(みやこだ きのと)
http://www.k3.dion.ne.jp/~keikan-t/

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ランドスケープアーキテクト」
はこんな仕事です

ランドスケープとは、景色や風景を意味する。ランドスケープアーキテクトとは、暮らしの中の安全、健康、福祉、環境などを考慮しつつ、美しい都市と地域を、デザイン的手法を用いて構築する建築の専門家を指す。環境の保全を目標に、緑・水・土などの自然要素と共生できるデザインや、快適さを指向するレクリエーション空間のデザイン、伝統を受け継ぐデザインなど、エコロジーや人間性尊重が重視されるなか、官民両分野で活躍の場は広い。実務経験者を対象に試験による登録制度もある。

「ランドスケープアーキテクト」について詳しく見る