【シゴトを知ろう】サーカス団員 編

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【シゴトを知ろう】サーカス団員 編

2017.08.15

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】サーカス団員 編

ハラハラする曲芸を次々に繰り広げ、見る人を迫力とスリルの渦に巻き込むサーカスの舞台。創立115周年を迎えた木下サーカスで活躍する笹田羊平さんに、サーカス芸人を目指したきっかけや、身体能力に自信がなかったにも関わらず競争率の高い入団試験をパスできた理由などのお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 危険な技も仲間や自分の感覚を信じることで安心して臨める
  • 分からないことは聞き、言われた通りにやってみる「素直さ」が大事
  • サーカスの仕事に夢を持っている人なら誰にでも向いている

1人でいくつもの芸を担当し、雑務もこなす

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

木下サーカスで芸人をしています。芸人は一人でいくつもの芸を行うのですが、僕が出演しているのはオートバイショーといって、金網でできた球状の狭いスペースの中を何台ものオートバイで駆け巡るショーや、坂綱(さかづな)といって足の親指と人差し指の間で綱を挟んで登っていく綱渡りの芸などです。最近は空中ブランコの演技にもデビューしました。僕らは年間通して全国各地を移動して公演を行っています。1日2~3回の公演を行いますが、回によって演目が異なるので何度もリピートしてくださるお客様もいらっしゃいます。
僕たち芸人は演技だけでなく雑務も担当します。テントの設置や道具の出し入れ、お客様のご案内、売店での販売、終演後の清掃も全て自分たちで行います。逆に雑務だけを行うスタッフはいません。今日は象と記念撮影ができるイベントでお客様に写真を渡す係を担当しましたが、お客様はまさか僕が出演者だとは思っていないのではないでしょうか(笑)。芸人とお客様の距離が近いのも木下サーカスの良さだと思います。

<一日のスケジュール例(金曜日の場合)>
9:30〜11:00 朝練
11:00 出社
12:10 朝礼、入場案内・売店での販売など
12:55 準備・着替え
13:00 開演(1回目)、ショー出演・道具の出し入れ等など
お客様イベントを担当
15:40 開演(2回目)、ショー出演・道具の出し入れなど
18:00 終演、片付け・清掃
18:30 業務終了

Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

僕は18歳で入団し、21歳のときにオートバイショーで初めて舞台を踏みました。出来が悪かったのでデビューまで3年かかったんです。普通はそんなにかかりません(笑)。つらかったですね。でも初舞台を踏んでお客様から声援をいただけたときは、とても気持ちがいいものでした。今でもお客様の声援が一番の喜びです。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

僕らはいろんな仕事をしているので、一つのことだけできれば良いというわけではありません。また、一つひとつの仕事にお客様の印象や、時には人の命がかかっているのでどれも中途半端にはできません。毎日毎回、完璧に近い状態で仕事をしなければいけないというのは大変なことだなと感じます。
ちなみにサーカス芸人の仕事をしていると「危ないんじゃない?」と心配されることが多いのですが、僕はこれまで命の危険を感じたことまではありません。自分が芸をしているときは周りのみんなが全力でフォローしてくれるので、安心して臨めます。例えばオートバイショーでは頭上を駆け巡るオートバイの下に立って万一の事故に備える役をやることもあります。たまに肩をかすったりすることもあるのですが(笑)、何かあったときはエンジンなどの音でわかるので、見た目ほど危なくはないんです。相手のことを信頼すると同時に、そうした自分の感覚を信頼することも大切です。とはいえ怖いですけどね(笑)。

きっかけは5歳と中学2年生のとき

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

5歳のときに家族と木下サーカスを見に来て、「大きくなったらサーカスに入れる」と思いました。「入りたい」というより「入れるな」と思ったんですね(笑)。でも大きくなるにつれ現実が分かり、身体能力にも自信がなかったので、その思いはしばらく消えていました。ところが中学2年生のときに父が亡くなり、「中学を出たら働こう。どうせだったら自分のやりたいことを」と思って職業について調べたときに、“サーカス団員”という職業があることを知り、思いが再燃しました。早速木下サーカスのWebサイトを見たら、当時は中学を卒業して入った団員さんも紹介されていたので「これだ!」と思ったんですね。人と同じことをするのがあまり好きでなく、変わったことをしたいという思いもありました。ダメもとで木下サーカスに電話したところ、高校を卒業するよう勧められたので進学し、卒業後に改めて試験を受けて合格し、入団しました。


Q5. この仕事に就いてからどのようなことを学びましたか?

僕は中学生の頃からオートバイショーに憧れていたので、入団してからオートバイショーを志望して練習を始めました。先ほどの通りデビューまで3年もかかりましたが、その間は時間や努力を惜しみませんでした。「できるためにはどうすればいいか」と考える習慣も身につきました。
一番成長につながったと思う要因は「素直さ」ですね。先輩芸人からアドバイスをいただいたら、その通りにやってみました。下手にやると一緒に芸をする仲間に怪我をさせてしまうことにもつながりますからね。分からないことがあればすぐに聞く、ということも徹底しました。そのままにしておくとずっと知らないままで終わってしまいますので、恥ずかしくても聞くことが大事だと思います。1回で覚えられなくても2回3回と聞けば覚えますからね。


Q6. 高校生のときに抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

木下サーカスに電話したときに器械体操を勧められたので、器械体操部のある高校に進学しました。経済的な事情もあって親は公立高校への進学を望んでいたのですが、器械体操部のある高校は少なく、僕の志望校は私立でした。親には「サーカスをやりたいから」とはなかなかいえませんでした。でも第一志望の私立に先に受かり、公立はどこを受けようかという三者面談のときに、「実は……」と打ち明け、お金のかかる私立で申し訳ないけど学費は働いて返すからと伝えたら、母は「いいよいいよ」と言って応援してくれました。
母には「一度自分で決めたことは最後までやりなさい」とも言われました。だから高校の器械体操部もサーカスに入ってからの練習も、どれだけつらくても「絶対に最後まで続ける」という思いで頑張りました。サーカスの練習は本当につらくて途中で辞めてしまう人も多いのですが、諦めずに続けられたのは母のその言葉があったからだと思います。

高所恐怖症でも空中ブランコはできる!?

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

何事も楽しんでできる人ですね。木下サーカスに入社するスタッフにはインターハイ等で活躍した経歴のある人や、器械体操・新体操をやっていた子も多いですが、何もやっていなかった子もいます。僕もほぼ初心者でした。それと、一般的にサーカスは背が低くて体の軽い人か、背が高くてがっちりしている人が芸の幅が広くて良いと言われますが、僕は中肉中背(笑)。それでも採用してもらえたのは、サーカスの仕事に夢を持っているということが伝わったからだと思います。
高所恐怖症の人でも大丈夫ですよ。僕もそうで、入団当初は空中ブランコの網目状の台に上がることも怖くてできませんでした。でも少しずつ慣れていき、今はもう平気です。でもジェットコースターなどの絶叫マシンは未だに乗れません……。いつもと同じ景色じゃないからダメなんですね(笑)。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

自分のやりたい仕事があるのなら、その仕事についてしっかり調べて、何が必要か早めに準備していくことが大事なのではないかと思います。早すぎて困ることはありませんからね。やりたいことが途中で変わっても、その取り組みは無駄にはなりません。今はインターネットでさまざまな情報を拾えるので、フルに活用して調べるといいと思いますよ。ただ勉強を頑張るだけでなく、何のために勉強をするのかという目標もあるといいと思います。
僕は中学2年生のときにサーカス団に入りたいと思って木下サーカスの事務所に電話したのですが、入社試験を受けたときに「君、ちょくちょく電話を掛けてきてたよね」と言われました。その印象があったことも採用につながったのかもしれません。行動をすることも大切だと思います。



入りたい会社に「どうしたら入れますか?」と電話で聞くというのは大胆な行動ですが、確かにとても印象に残りますね! 「分からないから聞く」という素直さが笹田さんのこれまでの成功の秘訣のようです。恥ずかしがらずどんどん質問していくことで、未来は拓けていくのではないでしょうか。


【profile】木下サーカス 笹田羊平
http://www.kinoshita-circus.co.jp

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「サーカス団員」
はこんな仕事です

空中ブランコ、動物やオートバイなどの曲芸、道化など多彩な演目のショーを興行するサーカス団。団員には各演目のアーティストのほか、舞台美術や照明、企画、営業などさまざまな仕事を担当する人がいる。大規模なサーカス団では海外公演も多く、新卒を含めた定期募集を行っているケースもある。曲芸などを披露するアーティストは不定期の入団審査がメイン。世界各地で行う入団審査の競争率が数十倍というサーカス団も。体操や舞踊などの特技があると有利だが、基礎から学べるスクールもある。

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