【シゴトを知ろう】着付けの先生 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】着付けの先生 ~番外編~

2017.08.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】着付けの先生 ~番外編~

小学生の頃から美容師を目指していたものの、和装の魅力に引かれ着付けの仕事をするようになったそうますずよさん。着付けだけではなく和装に合うヘアメイクもされているので、特別な日の装いをトータルでコーディネートしてもらうことができます。
日常的に着物を着る機会が少ない現代だからこそ発生するハプニングなどについてお話しを伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 結婚式という一大イベントを陰で支えるプロフェッショナル。念入りな準備が欠かせない
  • かつては、ヘアメイクから着付けまで頼める美容室が一般的だった!?
  • 技術はもちろん、知識を深めることで着物の持つ可能性を広げることができる

お客さまの人生における大イベントでは失敗は許されない

――業界特有の専門用語などはありますか?

着物になじみのない方からすると、この業界は専門用語だらけでしょうね。私は日常的に使っているので、何が専門用語か分からなくなっています(笑)。
「半襟(*1)」「おはしょり(*2)」なんていう言葉も高校生の皆さんはご存じないかもしれません。着物を着る機会があったら積極的に覚えてくださいね。


*1 半襟:着物用の下着の一種である長じゅばんの襟元にかぶせるように縫い付けるもの。付け替えることで汚れを防いだり、着物の襟元からのぞかせて着こなしのポイントにしたりする。

*2 おはしょり:着物を着るとき、長い着丈を着物を着る人の着丈に合うように調節するために腰の上で折り返した布地のこと。おはしょりの上から帯を締める。


――これまで仕事をされてきた中で、ミスやトラブルはありましたか?

ミスをしかけた、トラブルになりかけたことはありますが、実は失敗はありません。結婚式という人生の一大イベントを台無しにすることはできないので、絶対に失敗しないように準備は念入りにします。忘れ物をしないように、荷物は何度も確かめますよ。

でも、ホテル勤務のころ、お母さまから譲り受けた古い留袖(*3)をお召しになるお客さまのときには、しっかり確認しないと大変なこともありました。
お祝いの席で留袖を着る際、今は「比翼(ひよく)仕立て」といって、衿や袖口、裾などにあらかじめ重ね着をしたように白い生地がついている留袖が主流なんですが、かつては、下襲(したがさね)という白い着物を留袖の下に着ていました。
ご家庭で保管していた古い留袖をお客さまが持ち込まれたとき、下襲はあるけど長じゅばん(*4)がないとか、下襲を持ってきていないというハプニングが発生することが時々ありました。急いでホテルの衣裳室に長じゅばんを借りに行ったり、比翼の代わりに衿元に白い布を挟んでしのいだこともありましたね。

大切に着物を所有していても、普段着るものではありませんし知らないのが普通ですから、和装の知識をもっと積極的に伝えていかなければならないと思っています。

*3 留袖:上半身は無地で下半身には布地の縫い目で途切れない柄が入っている着物のこと。結婚式や披露宴などおめでたい席で着用される。地色が黒い黒留袖は既婚女性の第一礼装で、紋が5つ入っているのが一般的。地色が黒以外の色留袖は未婚・既婚どちらの女性も着ることができ、入っている紋の数で格式が変わる。

*4 長じゅばん:着物用の下着の一種。

着物文化を途絶えさせないよう、和装イベントなども積極的に企画

技術を身に付ければ、いくつになっても働けるのが着付けの仕事の魅力

技術を身に付ければ、いくつになっても働けるのが着付けの仕事の魅力

――業界で働くにあたって、意識されていることはありますか?

いかに「また着物を着たい」と思ってもらえるかをいつも意識しています。最近では、普段着の着物でお出かけしましょうと呼び掛けるイベントを企画しているんですよ。

実は、礼装である留袖などと違い、普段着の着物には種類がたくさんあるので、最近になってまた勉強を始めました。あらためて着物の世界は奥が深いと感じていますし、「日本人ってすごいなぁ!」と思うことばかりですよ。着物という日本の伝統文化を守っていく使命に燃えていますね。

私はヘアメイクから着付けまで全てをサロンで行っていますが、これって、なにも新しいことではないんです。むしろほんの20年くらい前まではそのような街の美容室が至る所にあって、ハレの日を迎えたときは、いつも通っている美容室で髪の毛のセットと着付けを同時にお願いするのが一般的でした。

ところが2000年代に入って、カットなどをする店とセットをする店が分かれてしまったように思います。かつての美容室の形を取り戻しながら働き続けたいですね。

この仕事って、終わりがないんですよ。80歳になっても現役で仕事をされている方もいらっしゃいます。帯を締めるときなど体力がいるように見えるかもしれませんが、ベテランになるとちょっとしたコツでしっかりと締めることができるんです。できれば私も死ぬまでこの仕事を続けていきたいと思っています。

基本の知識と技術をしっかり習得することで、アレンジができる

――仕事をされる上で、着付けの技術以外に大切にされていることはありますか?

地域の婚礼について調べていた方が、ベテランの着付けの先生に、「このお支度(装い)はいつからどんな意味で行っていたのですか?」と聞いた時に、「理由までは分からない。昔からそうすると教わったから」と言われた話しを聞いて、確かに着付けなどの背景まで教えてもらう機会は少ないと感じました。

伝統として続いてきた物事には何かしらの理由があり、基本となる知識があってこそ、世に認められるアレンジができるのだと思うんです。それ以来、お客さまに質問されても困ることのないよう、歴史について学んだり、茶道や礼法の先生のお話しを伺ったり、まだまだ勉強を続けています。


1人でも多くの人に着物の魅力を知ってもらいたいと、着物を着て出かけるイベントなども開催されているそうまさん。「着物を着ていると窮屈」というイメージを持つ人も多いかもしれませんが、「きちんとした技術を持つ人に着付けをしてもらうと、全然苦しくないんですよ」とおっしゃっていました。
和装や着付けの仕事に興味のある人は、まずは気軽に和装を体験できるイベントに参加してみてはいかがでしょうか。

 
【profile】ヘアメイクSo-magic(ソーマジック) 代表 そうますずよ

ヘアメイクSo-magic http://so-magic.info/

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「着付けの先生」
はこんな仕事です

成人式や卒業式、冠婚葬祭の際に、依頼者に和装を着付ける仕事。働く場所は写真館や美容院、結婚式場などが一般的。仕事に当たっては目的、要望、着物種類、出発時間などを事前確認しておくことが肝要。着物や帯以外に依頼者が持参できるものをチェックし、足りない和装小物や小道具などを用意する。限られた時間内に確実にやり終えなくてはならないが、着付けが完成したときの依頼者の笑顔を見るのは大きなやりがい。民間資格や講座が数多くあるが、「着付け技能士」という国家資格もあって、着付けを学べる機会は多い。

「着付けの先生」について詳しく見る