【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

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【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

2017.08.03

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

会場やテーブルを花で飾るフラワーデコレーターとして、東京都内の結婚式場やホテルなどで活躍されている倉原由加さん。イベントの目的や会場に合わせた装飾をするために行っていること、繊細な生花の取り扱いにおいて気を配っていることなどについてお話を伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 会場の様子だけではなく、新郎新婦や講演者の情報も装飾に生かされる
  • 仕事をする上で人間関係は重要。助けられたり助けたり、同業の仲間は宝物
  • センスだけではダメ! 装飾には確かな知識が不可欠

お客さまを満足させる装飾を支えているのは事前の下調べ

出席者からは見えないアレンジメントの裏側にまで花を飾る

出席者からは見えないアレンジメントの裏側にまで花を飾る

――どんなイベントで装飾をされているのでしょうか?

結婚式やお葬式、講演会、企業やお店の雰囲気づくりだけではなく、個人宅で行うホームパーティーの装飾をすることもあります。
仕事を引き受けたときは、会場の雰囲気やカーテン、じゅうたんの色などを考慮する他、どんな雰囲気の会にしたいのかについて打ち合わせをします。さらに、結婚式なら新郎新婦、講演会なら講演者がどのような方なのか、その方を知っている方に聞いたり写真を見せていただくなどして、事前に調査をします。そうすることで、会の目的によりふさわしい空間をつくりあげることができます。


――特に印象に残っているイベントはありますか?

アメリカから元カリフォルニア州知事が来日された時、講演会の花を作らせていただいたことですね。講演会の花はお話しされる方のテーブルの前面にあればいいので、ウェディングほど大きなサイズは作らず、講演者の胸くらいまでの高さにします。顔が見えないといけないので、立ってお話しされるのか、座ったままなのかをあらかじめ確かめ、高さは州知事の身長に合わせました。

講演会のテーブルの花は、講演会にいらっしゃったお客さまに対してきれいに見えるようにアレンジし、講演者が見る裏側はグリーン(葉物)だけのことが多いのですが、私は裏側にその方の好きな花を入れるようにしています。講演を終えた州知事から、「落ち着いて話ができた」と言われたときはうれしかったですね。

資格は不要。人とのつながりを大切にすることが次の仕事へとつながる

テーブルセッティングもデコレーターが担当する

テーブルセッティングもデコレーターが担当する

――デコレーターの仕事をするためにどんな資格を取得したのですか?

私は、国家資格の1級フラワー装飾技能士とその職業訓練指導員、日本フラワーデザイナー協会の1級フラワーデザイナーとその本部講師や試験審査員の資格、お花以外ではカラーコーディネーターの資格なども取得しています。

花やインテリア関連の資格は無いよりもあった方がいいですが、フラワーデコレーターの仕事をする上で、特に資格は必要ありません。周囲から声をかけていただいて仕事が来るかどうかは、自分次第ですね。


――デコレーター同士で横のつながりはありますか?

花の仕事をしている者同士で余ってしまった花を譲り合ったり、忙しいときに仕事を回したりというつながりはあります。
私が出産で仕事ができない間は同業者に仕事を代わってもらい、仲間の大切さを実感しました。仕事を引き受けられないときにただ断るのではなく、別の人を紹介することでお互いの利益になりますし、依頼者にも迷惑をかけずに済みます。

最高の状態の生花を楽しんでもらうための工夫とは!?

――デコレーターの仕事をする上で、体調管理や服装など制限したり気を付けていることはありますか?

社会人として、体調を崩さないよう注意するのはもちろんですが、その他に、当日は服装にも気を配っています。フラワーデコレーターは黒子なので、黒い服で行くことが多いですね。どんな色の花も引き立つように、また、新婦や講演者などメインの方に光が当たるように、私はなるべく目立たないようにすることを心がけています。


――業界以外の方が知らない隠れた苦労や工夫を教えてください。

装飾に使う花には、生花とアーティフィシャル(造花)があるのですが、生花の扱いには気を使います。保存する場合は、咲きすぎないよう部屋の中でもあまり光が当たらない場所に置いていますし、イベントの本番中にちょうどいい咲き具合をキープするために、さまざまな工夫をしています。バラやユリなどは、自宅のお風呂の湯気を使ってちょうどいい咲き具合になったところをフラワー用のボンドで留めたりとか、調整は難しいですが楽しいですね。

また、装飾をする時センスで飾っていると思われがちですが、きちんとした裏付けがあります。例えば、会場がジョージアン様式(*1)の建築なのにフラワーアレンジメントがモダニズム(*2)だったら、見る人が見れば違和感があります。
気にしなくてもいいという考え方もあるでしょうが、あえて崩したいのでなければ、そこはちゃんとしたいと私は思っています。デザインや花一輪ずつの扱い、比率の取り方、奥行き感をどう出すかなどは、国や時代、様式によって違ってくるので、そういう歴史的な勉強をきちんとしておくことも、工夫といえば工夫かもしれませんね。

*1 ジョージアン様式:イギリスで18世紀に人気だった古典的建築様式。
*2 モダニズム:19世紀末から20世紀初頭に世界中で流行した近代主義。


フラワーデコレーターの仕事だけではなく、主催している「アトリエ Flower Flower」や「Flower Flower producers」で、生花やアートフラワー、押し花をなどを教える講師も養成しているなど、たくさんの花に囲まれて毎日を過ごしている倉原さん。フラワーデコレーターの仕事では、会場全体の調和を考えてプロフェッショナルな装飾に徹していますが、それだけではバランスが取れないと、自由にイマジネーションを広げる作品作りも行っているそうです。

デコレーターには、花だけではなくインテリアやお店のショーウインドーの装飾をしている人たちもいます。興味を持った人は、身の回りにある装飾を観察したり調べたりしてみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見がありますよ。


【profile】アトリエFlower Flower オーナー 倉原由加

アトリエFlower Flower http://atelier-flower-flower.com/
ブログ「おうちサロン アトリエFlower Flower」 https://ameblo.jp/flowerflowerblog/

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「デコレーター」
はこんな仕事です

インテリアデコレーター、フラワーデコレーターなど、「装飾」を仕事にする人を総じてデコレーターと呼ぶ。インテリアデコレーターは、内装材や家具、調度品などを選び、さまざまな空間の装飾や演出を行う。フラワーデコレーターは花を素材に、イベント会場の装飾、結婚式のテーブルコーディネート、花嫁のブーケなどを幅広く手掛ける。さらに、店舗のショーウインドーを演出するウインドーデコレーターなどの仕事がある。いずれも美的センスとデザイン構成力を要する。飾り付け次第で見違える感動が生まれることも多い。

「デコレーター」について詳しく見る