【シゴトを知ろう】放送作家 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】放送作家 ~番外編~

2017.07.11

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】放送作家 ~番外編~

高校時代は映画制作、大学時代はミス・コンテストの企画・運営に夢中だった津曲裕之(つまがりひろゆき)さん。テレビ番組のAD(アシスタントディレクター)を経て放送作家になり、人気音楽バラエティ番組を手がけたり、有名アーティストのライブやイベントに関わったりするなど、幅広く活躍されています。
アイデアを生み出す方法や同業の仲間との交流など、なかなか知ることができない放送作家の日常についてお話を伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • アイデアやネタを支えているのは、分かりやすい表現と正しい日本語
  • 「注意力散漫」と言われた子ども時代。でも、そうやって育まれた観察力が仕事に生きている
  • おいしいものとお酒が好きな放送作家たち。楽しみ方を知っているから人を楽しませることができる

原点は「学園祭」! 好きなことを仕事にできている幸せ

長年愛用している辞典は正しい日本語を書くために欠かせない(『基礎日本語辞典』森田良行/著)

長年愛用している辞典は正しい日本語を書くために欠かせない(『基礎日本語辞典』森田良行/著)

――放送作家として心得ておいた方が良いことや長年放送作家の仕事に関わってきて思うことはありますか?

とにかくさまざまな職種の方にお会いする機会が多い仕事です。それ故に、お付き合いしやすい方だけではなく気難しい方に出会うこともあるので、やり取りをスムーズにするために準備に準備を重ねることが大切です。

また、ここ数年はアーティストのライブの構成に関わることが増えてきているのですが、編集作業をしていて、ライブは自分の原点である「学園祭」と似ているとつくづく感じます。大変なことはありますが、こうやって仕事ができることを幸せだなと思います。


――文章を書く上で意識されていることはありますか?

大好きな小説家・庄司薫さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』(*1)の中に、「いつも塩で味付けした優しい言葉を使いなさい」という聖書の言葉が出てきて、とても心に残りました。
その言葉を知って以来、常に分かりやすく表現することを心がけ、極力正しい日本語で正しい文章を書くようにしています。快くない表現や言葉は使わないようにしていますね。


*1 『赤頭巾ちゃん気をつけて』:庄司薫(1969)中央公論社。第61回芥川賞受賞

点と点がつながって線になる。自分の殻に閉じこもっていては線は作れない

興味のあることが自然と仕事に役立っている

興味のあることが自然と仕事に役立っている

――視聴者を引きつける企画はどうやって生み出されているのでしょうか?

アイデアやネタ出しが思うように進まず、会議当日「どうしよう、何も思いついていない」と行き詰まってしまう状況は、経験値とは関係なく多々あります。
私の場合、締め切りが迫るとアイデアが出てくる習性があるのですが、それでもだめな時は頭を切り替えるために寝てしまいます。

情報収集に関しては、特に普段何か心がけているわけではありません。でも、幼い頃から両親に「注意力散漫」と言われるくらい常に周りのものを観察しているので、もしかしたら自然と頭の片隅にいろいろな記憶が残っていて、仕事をする上で役に立っているのかもしれません。

また、アイデアは人と世間話をしている時に生まれることが多いです。放送作家は内省的な物書きではなく、「こうしたら楽しいよね」と外部と交流しながらネタを思いついていくものなので、誰かと一緒に外食する機会は必然的に多くなりますね。

学生時代はレコードアルバム1枚だって高価な買い物でしたので、コツコツとお小遣いをためては、新譜が出ると友人たちと当番制で購入し、試聴会をしていました。
その中のライナーノーツ(*2)を読んで作詞・作曲家の名前を知り、次にラジオを通じて誰かがその人のことについて語っているのを聞いては「ああ、あの人か!」となり、1枚のアルバムをきっかけにそのように点と点が線でつながっていく事が面白かったですね。
この考え方は今でもネタ出しする上で変わらず続いています。まさに「三つ子の魂百まで」です(笑)。


*2 ライナーノーツ:音楽のCDやレコードに付属している冊子のこと。収録音楽や演奏アーティスト、制作エピソードなどについて解説、紹介した文章が書かれている。

プライベートでも楽しい時間を共有できる大切な仲間たち

――同業の方たちとどのような交流をされているのか教えてください。

放送作家の8割はおいしいものとお酒が好きで、打ち合わせの後、そのまま食事に行くこともあります。
最近の新しい試みとして、同世代の放送作家仲間4人で相模湖(神奈川県)の近くにキャンプに行きました。それぞれが役割分担し、テントを組み立て料理を作り、ギター片手にいろいろな話をしながら朝方まで盛り上がり、温泉にも入って思う存分楽しんできました。
仕事を離れたプライベートの時間でも、同じ番組で一緒に仕事をしてきた人たちとそのように過ごせることは、大変ありがたいことだなと思いますね。


テレビやラジオなどの番組制作に関わる職業の中でも、どのようなことをしているのかが見えにくい放送作家の仕事ですが、言葉を繰り出すエキスパートとして原稿を書くには、コミュニケーション力と物を見る目を鍛えること、どんな人とでも臆することなく対話できる人間力を磨くことが大事であることが分かりました。

周囲で起こる出来事をよく観察してそこからアイデアを生み出したり、そのアイデアを視聴者に分かりやすく伝えるために文章を書くときは日本語に細心の注意を払ったりと、放送作家の方が日々心掛けていることは、高校生の皆さんでも真似できることです。
テレビやラジオなどメディアの世界で働くことを目指している人は、日常の中からアイデアを拾い出し、それをどのような形で人に伝えたらいいのかを考える練習をしてみてはいかがでしょうか。
 
 
【profile】放送作家 津曲裕之(つまがり ひろゆき)

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「放送作家」
はこんな仕事です

テレビ番組やラジオ番組の企画を考え、台本を書くのが仕事。構成作家とも呼ばれ、番組の大きな流れを組み立てる仕事も含まれる。仕事の流れとしては、プロデューサーやディレクターと一緒に参加する企画会議で企画案を出し、自分のアイデアが通れば、そのままその台本を担当することになる。複数の放送作家で一つの番組を制作するのが一般的であるため、常に競争環境にさらされる厳しい世界でもある。しかし、売れっ子になればフリーの道も開ける。まずは放送作家の事務所や、番組制作会社に所属してスタートしよう。

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