【シゴトを知ろう】放送作家 編

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【シゴトを知ろう】放送作家 編

2017.07.11

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】放送作家 編

さまざまな娯楽を提供するテレビ番組の世界で活躍しているのは、タレントや俳優だけではありません。時間や制作費など決められた枠組みの中で、アイデアというペンを手に番組の構成や原稿、いわば設計図を描いているのが放送作家の方たちです。
人気音楽バラエティ番組を手がけたり、有名アーティストのライブの構成やイベント制作にも関わっている津曲裕之(つまがりひろゆき)さんに、放送作家の仕事をするようになったきっかけや仕事のやりがい、「生みの苦しみ」とおっしゃるつらさなどについてお話しを伺いました。

この記事をまとめると

  • 誰かの人生の1ページに刻み込まれた時、アイデアを生み出す苦しみが喜びに変わる
  • 高校時代は映画制作、大学時代はミス・コンテストの企画運営、好きなことと向き合ってきたからこそ今がある
  • 仕事に行き詰まってニューヨークへ!? 挫折を感じたときの対処方法とは?

関わった番組が、視聴者の人生に影響を与えることも

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

放送作家の仕事は、テレビ、ラジオ、イベント(ライブなど)と大きく3つの分野に分かれていて、どの分野でも、全体について話し合う会議やアーティストとの意見交換、現場のスタッフとの打ち合わせを行い、原稿を書くという流れが基本です。

関わっている仕事量や締め切りによってスケジュールは変わってきます。出演者をはじめ、関係各所、取材先とフレキシブルにスケジュールを調整し、対応していくことが求められます。

<ある一日のスケジュール>
10:00 取材準備(資料作成、メールチェック)、打ち合わせ、会議
12:00 昼食
13:00 打ち合わせ、会議、または原稿書き
20:00 関係者との夕食、打ち合わせ、会議、原稿書き、編集、録りためていた番組のチェックなど
00:00 帰宅 (打ち合わせや会議、収録状況により帰宅時刻は常に変動する)


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
制作の現場に関わっている立場としては、「見ました!」「面白かったです!」というコメントは素直にうれしいですし、次回への創作意欲も高まります。

ある現場で、以前担当していた音楽バラエティ番組『LOVE LOVE あいしてる』(*1)と『堂本兄弟』(*2)を子どもの頃に見ていた方に出会ったのですが、番組がきっかけで音楽を始めたそうなんです。
そのように自分が関わった番組が誰かの人生に影響を与えていることを知ると、さらなる喜びとやりがいを感じます。

また、企画が決定してから原稿を書いて番組を構成していくにあたって、タレントさんやアーティストだけではなく、料理人の方や将棋の棋士といったその道のプロの方などいろいろな方々とお会いする機会が多く、さまざまな人生模様を垣間見るたびに自分自身にも気づきや成長があります。
   
              
*1 LOVE LOVE あいしてる:1996~2001年までフジテレビ系列で放送された音楽バラエティ番組。

*2 堂本兄弟:『LOVE LOVE あいしてる』の後継番組として、2001~2004年までフジテレビ系列で放送されていた音楽バラエティ番組。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
駆け出しの新人の頃と締め切りが迫っているときは、仕事量と徹夜との戦いです。眠くてもナレーション原稿(*3)を作らなくてはならない、思考回路が働かなくてもアイデアを考え出さなくてはならないという生みの苦しみが続くので、慣れるまでは心身共につらいですね。

特にフリーランスの場合は、企画書や原稿などをたくさん書いて場数を踏むことによって経験を積み重ねることが必須なので、とにかく時間との戦い、忍耐と努力です。本当にこれにつきます。


*3 ナレーション原稿:ナレーターが読む原稿のこと。収録した番組を編集した後、映像を補足したり盛り上げたりするための解説としてナレーションが入れられる。

資格があるわけではない。名乗れば、今日から放送作家になれる!?

番組の企画に関する情報やアーティストのリサーチ、原稿書きに日々忙しい

番組の企画に関する情報やアーティストのリサーチ、原稿書きに日々忙しい

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

横浜の大学へ進学後、ミスコンなど学園祭のイベントの手伝いを通じてマスコミ関連の方との出会いがあり、気がつけば某放送局の番組でAD(アシスタントディレクター)の仕事をしていました。
その後独立するもうまくいかず、24歳の時にその番組で放送作家をしていた先輩に「どうしたら放送作家になれますか?」と質問したところ、「今日から”放送作家です”と言えばいい」と言われ、深く考えず周りに伝えていくうちに仕事の声がかかるようになりました。
以降、紆余曲折はありましたが現在に至っています。

放送作家になる方法やプロセスは、時代の移り変わりと共に変容しているように思いますが、今は日本脚本家連盟が開講しているスクールへ通ったり、お笑い芸人さんに付いてネタを考えたりするのが一般的ですね。
私の時代は、「オールナイトニッポン」「セイ!ヤング」「パックインミュージック」という3大深夜放送ラジオ番組にはがきを送って読まれる「はがき職人」になるのが、放送作家になる王道でした。
私の場合は完全に亜流でのキャリアスタートでしたが、地方出身で業界内に知り合いがいないところからスタートする人も多いので、百人百様だと思います。


Q5. 大学では何を学びましたか?
 
文理学部で臨床心理学を学び、精神病院での研修なども経験しました。
ただ、大学時代からテレビなどの仕事を始めていた私が優等生であるわけがなく、卒業式当日に教授から「お前どうやって卒業したんだ?」とまで言われてしまった劣等生でしたね。

私の場合、とにかく夢中になったのは学園祭です。昔からクリエイティブなことで人を楽しませることをしたい気持ちが強かったので、ミスコンやライブなどに大きな力を注ぎました。学生だけではなく社会人の方とも接するようになり、人付き合いを学びました。


Q6. 高校生のときの行動が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生のときは仲間たちと8ミリカメラで映画を撮ることに熱中していて、監督、カメラマン、選曲、編集も自分で行っていました。
振り返ってみると、インターネットがない時代だったが故に、ラジオ番組を聞いてレコード店や図書館に自分で足を運んで収集した音楽や映像の情報・知識が、放送作家の仕事をする上でとても役に立っているように思います。

いい作品に触れること、そして時には立ち止まることも大切

編集作業中の津曲さん。「学生時代よりも今の方が机に向かっている時間が長い!」

編集作業中の津曲さん。「学生時代よりも今の方が机に向かっている時間が長い!」

Q7. どういう人が放送作家に向いていると思いますか?
 
運にも左右される世界なので、どんなことでもめげずに乗り越えていける楽天的な人が向いています。強靭(きょうじん)な精神力もあるといいですね。

もう仕事を続けていけないような挫折を味わっても、その仕事が好きならすぐに諦めず、休息時間と割り切っていったん距離を置いてみることも大切です。
私も仕事に行き詰まり、ニューヨークへ行ったことがあります。数年間を過ごした後帰国し、放送作家の仕事に復帰しました。時には思い切った切り替えも必要です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
まずは諦めないこと、そして、人とのつながりを大切にしましょう。誰かに誘われたらなるべく断らず、面倒くさがらず人に会うこと、また、あふれる情報の中から良質なものを手繰り寄せて、感動や刺激を体験してほしいと思います。

私の駆け出しの頃とは違って、今はインターネットで検索すれば何でも出てくる時代ではありますが、やはりプロの作品は格段にレベルが違います。そういった作品を、ぜひ一つでも多く見てほしいですね。
例えば、海外のドキュメンタリー番組やドラマは構成や展開の速さが面白いですし、情報量や調査の綿密さも大変勉強になることが多いです。
そういったことを通じて得た情報によって会話力が高まり、人とのコミュニケーションにおいて役に立つこともありますので、見ることを積極的に楽しんでほしいと思います。


放送作家は、テレビやラジオなどを通して、多くの人々に影響を与える仕事をしています。その一方で、仕事でたくさんの人に出会うことで放送作家自身もさまざまな影響を受け、それを仕事に生かしています。
放送作家の仕事に興味のある人は、自分の枠にとどまらず人付き合いを惜しまないことで視野を広げ、いろいろな体験から学ぶことが大切だといえそうですね。


【profile】放送作家 津曲裕之(つまがり ひろゆき)

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「放送作家」
はこんな仕事です

テレビ番組やラジオ番組の企画を考え、台本を書くのが仕事。構成作家とも呼ばれ、番組の大きな流れを組み立てる仕事も含まれる。仕事の流れとしては、プロデューサーやディレクターと一緒に参加する企画会議で企画案を出し、自分のアイデアが通れば、そのままその台本を担当することになる。複数の放送作家で一つの番組を制作するのが一般的であるため、常に競争環境にさらされる厳しい世界でもある。しかし、売れっ子になればフリーの道も開ける。まずは放送作家の事務所や、番組制作会社に所属してスタートしよう。

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