【シゴトを知ろう】介護予防運動指導員 編

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【シゴトを知ろう】介護予防運動指導員 編

2017.07.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】介護予防運動指導員 編

高校生の皆さんは、体育の授業や部活動で日常的に体を動かしていることでしょう。しかし、学校を卒業するとそういった機会はぐっと減ります。

介護予防運動指導員は、高齢者に運動を指導し、彼らが介護を受けずに暮らせるようサポートする仕事です。今回は、東京都のセントラルスポーツ株式会社介護予防事業部で働く菊田香奈さんに、仕事内容や学生時代の過ごし方を詳しく教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 高齢者の介護予防のために運動能力の維持向上をサポートしている
  • 教えるだけではなく、高齢者に意識的に運動してもらうことが大事
  • 誤解されがちな「介護予防」の正しい意味と重要性を知ってほしい

自主的な運動を促し、介護予防に導いていく

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください
 
私たち介護予防運動指導員は、高齢者が介護を必要としない生活を送れるよう、身体機能のトレーニングを指導しています。

当社が介護予防事業を受託している自治体の施設では、60歳以上の住民を対象に、マシンやポールを使ったりエアロビクスをしたりする運動教室を開いています。私は、実際に運動教室の指導を担当しながら、プログラムの作成や若手の介護予防運動指導員の育成も行っています。

また、運動教室の運営も大切な業務の一つです。各教室の担当スタッフにプログラムや運営に関わる事柄を伝え、スムーズで効果的な教室を運営できるようフォローしています。

<ある一日のスケジュール>
08:30 出勤、事務作業
09:30 教室指導
12:00 休憩
13:30 教室指導
16:30 事務作業
17:30 退勤
 
 
Q2. 仕事のやりがいは何ですか?
 
私たちの仕事は自治体の事業に含まれるので、ただ「楽しかった」だけで終わらせるのではなく、介護予防につながる結果をしっかりと出していかなければならないと思っています。その中で、運動教室の参加者が少しずつ新しいことにチャレンジしたりボランティアとして社会に参加したりする様子を見ていると、「ちゃんと努力が実っているな」とやりがいを感じますね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
私たちの使命は、高齢者を「自立」に導くこと。その方法に100%の正解はないので、自分なりに試行錯誤しながら工夫する大変さがあります。

例えば、介護予防運動指導員になったばかりのころ、私は「参加者の運動機能を向上させたい」と目の前のゴールに縛られて、参加者に情報を伝えすぎたり、必要以上に細かくフォームを直したりしていたんです。すると、参加者の多くが「とりあえず教室に来れば教えてもらえる」と受け身になり、自宅での自主的な運動につながらなくなってしまいました。それに気づいてからは参加者に教えすぎないよう、言葉や見せ方を工夫して「導く」ことを意識しました。担当スタッフが必要以上に介入しないことで、参加者同士で教え合う前向きな姿勢に変わるんです。
 
 

フェンシングで培った探究心が今の仕事につながっている

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
大学ではスポーツ科学を学び、当時からスポーツを指導する仕事に就こうと考えていました。将来的には独立しようと思っていたので、「これから先、需要が増える分野はなんだろう?」と考えた結果、介護予防が浮かんだんです。高齢化が進む中、元気で明るい高齢者を増やしたい……そんな思いから介護予防に取り組む重要性を多くの人に伝えようと、今働いている会社で介護予防運動指導員の研修を受け、資格を取得しました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
私は体育大学でスポーツ科学を専攻していました。中でも、解剖学、生理学(生体の機能を研究する学問)、力学を応用して身体の動きを分析する「スポーツバイオメカニクス」や、スポーツが身体に及ぼす影響を学ぶスポーツ生理学の知識は、今も参加者に分かりやすく指導するときの土台になっています。

また、実技の授業で学んだことも、参加者に動作の手順を伝えたり一連の流れを見せたりするときの参考にしています。正しい動きができているときの「感覚」を言葉で説明してあげると、参加者もピンとくるみたいです。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校時代、私はフェンシングに没頭していました。毎日必死で練習していて、目の前の試合で成績を出すことしか考えていなかったんです。なので、当時はまだ具体的な夢も持っていませんでした。

しかし、フェンシングに向けていた情熱や探究心は、今の介護予防運動指導員の仕事にも生きています。常に新しい知識を取り入れることや、分からないことは納得するまで調べて行動する姿勢につながっていると思います。
 
 

「介護」と「介護予防」の違いを知ることが大切

Q7. どういう人が介護予防運動指導員に向いていると思いますか?
 
臨機応変に対応できる人が、この仕事に向いていると思います。参加者の中には、認知機能が低下している方、外科的、内科的疾患を抱えている方も多いんです。加えて、若い人よりも体力の個人差が大きいので、その人に合った運動方法を常に見極め、判断する必要があります。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
今の日本は、人口の約3割が65歳以上の高齢者である超高齢化社会。介護予防運動指導員の必要性は、これからさらに高まっていくと思います。

しかし、介護予防と聞くと「介護」の言葉の印象が強く、「私はまだ元気だから」と利用を嫌がる人もいます。介護予防の意味をきちんと知った上で、要介護にならないための「介護予防」の重要性を、若いうちから認識してもらえるとうれしいです。
 
 
菊田さんのお話しから、介護予防運動指導員は、高齢者に介護を受けずに暮らしてもらえるよう、それぞれに適した方法で指導しているのだと分かりました。

運動が好きで、これからの社会や人を支える仕事に就きたいと思っている人は、スポーツ科学などを学べる大学を調べてみてはいかがでしょうか?
 
 
【profile】セントラルスポーツ株式会社 介護予防事業部 菊田香奈
【取材協力】セントラルスポーツ株式会社 介護予防事業部

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「介護予防運動指導員」
はこんな仕事です

高齢者が他者の手を借りず、快活に日常活動を営めるように身体機能の面からトレーニングを指導するのが、介護予防運動指導員の役割だ。介護保険制度に基づく介護予防のための運動プログラムには、コンディショニング運動、筋力増強運動、バランスを維持する軽運動などがある。医療・福祉スタッフとも相談しながら、高齢者一人ひとりの健康状態に合った介護予防プログラムを細かく立案していく。介護予防の現場で働くスペシャリストとして、健やかなシニアライフを夢見る人の運動能力を向上させる働きが期待されている。

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