【シゴトを知ろう】重度訪問介護従業者 編

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【シゴトを知ろう】重度訪問介護従業者 編

2017.07.31

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】重度訪問介護従業者 編

高齢者や、障がいのある人をサポートする介護職。一言に介護といっても、利用者の状態や介護の内容によって、職業が細かく分かれています。その中の一つが、体に重い障がいのある人を介護する重度訪問介護従業者です。

今回は、東京都にあるまごころ介護で重度訪問介護従業者として働く小泉憲央さんに、主な仕事内容や学生時代に夢中だったことについて教えていただきました。

この記事をまとめると

  • 重度訪問介護従業者は、体に重い障がいがある人の家を訪問して介護する仕事
  • 一人ひとりの要望を普段のコミュニケーションの中から引き出している
  • 人と1対1で深く関わる仕事なので、若いうちからたくさんの人と接すると良い

利用者一人ひとりと深く付き合い、好みを理解することが大切

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください
 
重度訪問介護従業者は、体に重い障がいがある人の自宅を訪問し、生活を介助する仕事です。「重い障がい」とは、難しい言葉でいうと「障がい程度等級が2級以上の場合」または「障がい程度等級が3級以上で、複数の障がいがある場合」を指します。障がい程度等級には1〜6級があり、数字が小さいほど重度です。例えば1級には、目がほとんど見えない、自力で座れない、四肢を動かせないあるいは失っているなどの障がいがあります。重度訪問介護サービスは、歩行、移乗(ベッドと車いすの間を乗り移る動作)、排尿に関して「できる」以外に認定されている人を対象としています。

私たちは、そういった人々の生活に寄り添い、食事や入浴、排泄の介助を行っています。その他にも、調理や洗濯、掃除といった家事全般をサポートし、利用者が快適に生活できるよう努めています。言葉で聞くとホームヘルパーの仕事と少し似ていますが、利用者が高齢者か障がいがある人かという点が大きく違うんです。

<ある一日のスケジュール>
12:00 1軒目の利用者対応
13:00 事務所で事務作業
17:00 2軒目の利用者対応
18:30 3軒目の利用者対応
21:00 終業
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
一番の魅力は、利用者一人ひとりとじっくりと向き合えることですね。施設での介護には利用者への対応に少なからずルールがありますが、訪問介護では「この利用者さんは、どうしてほしいのか?」を比較的自由に考えながら働けると思います。私は、利用者を深く理解して工夫できる環境だからこそ、豊かな介護が叶うと考えているんです。なので、たくさん考えて実行した介助が受け入れられ、利用者に喜んでもらえたときには、私自身もうれしくなります。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
つらく感じるのは、自分の技術や経験が足りないせいで、利用者に心地よい介助ができなかったときです。例えば、風呂の温度や歯磨きのタイミング、髪の乾かし方など、利用者によって「ツボ」は異なります。もちろん障がいの内容も人それぞれです。介助の技術は練習で向上しますが、個人の好みにどれだけ合わせられるかは、当人とのコミュニケーションの中で知っていくしかありません。なので、積極的に話しかけたり質問したりして、できるだけ早く利用者を理解し、「ツボ」を押さえた介助ができるよう努力しています。
 
 

学生時代の演劇と空手の経験が、介護職への興味につながった

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
もともと私は舞台俳優を志して、舞台に出演したり舞踊の稽古をしたりしていました。そうやって自分の身体で表現し、たくさんの観客や共演者と関わるうちに、人の身体をサポートする介護職に興味が湧いたのがきっかけです。

その後、福祉を学べる学校で介護職員初任者研修を受け、資格を取得しました。数ある介護職の中から重度訪問介護従業者を選んだのは、利用者との1対1の関係が築けると思ったからです。というのも、演劇の世界ではたくさんの人と関わるぶん、一人と深く付き合うのは難しかったんです。より密に人と接したいという思いから、今働いているまごころ介護での研修を受け、重度訪問介護従業者としてのスタートを切りました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
私は、短期大学で演劇の技術を学びました。演劇系の大学は、演劇を学問的な観点から学ぶ学校と、舞台に立つ際の演劇技術を学ぶ学校の大きく2種類に分かれると思いますが、私の通っていた学校はどちらかというと後者です。もちろん、戯曲や文化といった座学の講義もありましたが、ボイストレーニングやダンスなどの実技や、音響照明をはじめとするスタッフワークも学びました。

今も、介護の仕事をしながら舞台に立っていますが、演劇で学んだ身体の構造や使い方は、利用者の身体的なケアに生かせていると感じます。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校生のころは、空手に夢中でした。通っていた高校に空手部はありませんでしたが、自分で同好会を作るほど没頭していましたね。「もっと練習したい!」と思い、高校生のうちから大学の空手部にも参加していました。特に、空手の合宿はとても厳しく大変でしたが、諦めずに最後まで食らい付く経験ができ、今では仲間とともに過ごした楽しい思い出の一つです。そのときに培った体力と集中力は、今の重度訪問介護の仕事にも役立っています。
 
 

たくさんの人と交流し、相手や場面に応じた接し方を学ぶといい

Q7. どういう人が重度訪問介護従業者に向いていると思いますか?
 
ずばり、明るくユーモアのある人ですね。重度訪問介護従業者の仕事では、身体の自由がきかない人の気持ちに寄り添う必要があります。しかし、利用者の辛さを受け止める前に、こちらの心が折れてしまいそうになる場面も少なくありません。なので、持ち前の明るさとユーモアで逆境を乗り越えた経験のある人が、この仕事に向いていると感じます。

しかし、一番大切なのは「人を助けようと思う気持ち」です。困っている人を自分の手で支えたいという強い気持ちが、この仕事には不可欠だと思います。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
高校生の皆さんには、たくさん人とのに関わりを持ってほしいと思います。クラスや学年を問わず多くの人と接してみたり、2〜3人の友達と深い仲を築いたり、自分に合うと思う方を突き詰めてください。どの経験も、人を支えるこの仕事に必ず生きてきます。

私自身は、本来、数少ない友人と仲を深めるタイプでした。たくさんの人と関わるようになったのは演劇を始めてからですが、両方の付き合い方を経験しているおかげで、相手や場面に合わせた対応ができるようになりました。
 
 
空手や演劇を通して人と多様な関係を築いた経験が、今の重度訪問介護従業者の仕事に生きているという小泉さん。皆さんも普段の学校生活や部活動の中で、意識して人と交流してみてくださいね。

重度訪問介護従業者の仕事に興味が湧いた方は、福祉学、介護学などについても調べてみましょう。進路選択の幅が広がるはずです。
 
 
【profile】まごころ介護 重度訪問介護従業者 小泉憲央

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「重度訪問介護従業者」
はこんな仕事です

重度の肢体不自由者に対し、障害者自立支援法に基づく重度訪問介護を行う職業。歩行、トイレ、入浴、着替え、飲食に加え、掃除や洗濯などの家事への細かな援助、介護的な支援の提供、さらに生活相談などのニーズに応える。一般の介護福祉士が対応する対象者よりも、一段と重度な障がい者に向けた専門的なサポートを実現できる数少ない担い手として、社会的認知が進むにつれ、需要が増している。研修には基礎課程と追加課程があり、この研修を受講するか「介護福祉士」の資格があれば、重度訪問介護従業者になれる。

「重度訪問介護従業者」について詳しく見る