【シゴトを知ろう】環境教育指導者 編

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【シゴトを知ろう】環境教育指導者 編

2017.08.01

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】環境教育指導者 編

地域の人々に向けて、野外で料理したり花や木の実で工芸品を作ったりといった、自然との触れ合いを提案する仕事を「環境教育指導者」といいます。ハイキングを趣味にする大人向けの個人ガイドから林間学校での体験教室まで、老若男女問わず自然を観察しに訪れる人々の先生です。

環境教育指導者の仕事内容ややりがいについて、NPO法人やまぼうし自然学校の加々美貴代さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 子どもから大人まで、幅広い年代の人へ自然の話を伝えている
  • 人との交流が苦手だったが、自分の話に関心を持ってもらい自信が付いた
  • さまざまな知識が役に立つ仕事なので何にでも挑戦すると良い

参加者に適したプログラムを作り、自然の魅力を伝える

Q1. 仕事の内容と一日のスケジュールを教えてください
 
私の主な仕事は2つあります。一つは、森林の利用と活用を推進すること。地域の方に向けて、イベントを通して自然の恵みをより有効に使う手段を広めたり、個人向けに森林ガイドを行ったりしています。過去のイベントでは、大人向けにジビエ(野生鳥獣の食用肉)の料理教室も開催しました。しかし、自然の恵みはジビエなどの食材だけではなく、木材や木の実なども含まれます。参加者に合わせて、何を伝えるべきかを考えながら企画を提案するようにしています。

もう一つの仕事は、林間学校中の体験学習や、子ども向けの自然体験教室での指導です。自然体験教室は、ゲーム感覚で自然を観察することが目的で、あらゆる角度から自然と触れ合えるプログラムを考えています。例えば、小学生向けの教室では、焚き火を使った野外料理やドラム缶風呂で生活する1泊2日のテント泊。幼児向けの教室だと、植物や水生生物を観察しにハイキングに行きます。このように、子どもといっても年齢によって体力や視点が異なるので、都度、最適なプログラムを考えることが大切です。

この他にも、指導者の育成や企業・団体からの依頼に応じた自然体験プログラムの提案、森林の整備と幅広い業務があります。

<一日のスケジュール> 〜イベントを開催する日〜
08:50 始業。事務所清掃
09:00 スタッフミーティング。開催場所の下見をしつつプログラムの準備
12:00 昼食
13:00 プログラム企画開始。SNSやブログの更新
18:00 スタッフミーティングをした後、終業
 
 
Q2. 仕事のやりがい・楽しみは何ですか?
 
皆さんに「楽しい!」と感じてもらえることを第一に考えていますので、実際に喜んでもらえるとやりがいを感じます。最近だと、障がいのある人を対象に日帰りキャンプを企画しました。拾った松かさに色を塗り、枝に貼り付けて鯉のぼりを作るなど、自然の中でのんびり過ごせる内容を心がけました。出来上がった鯉のぼりを見て笑う参加者の様子から、皆さんが楽しめるプログラムが提案できたと実感しました。

また、私自身の楽しみでいうと、空や森の美しさに気付けることでしょうか。最近だと、雲が虹色に見える「彩雲」を見つけましたが、これは空を見上げる習慣がなければ気付けない景色だと思います。空に限らず、私たちは常に自然を観察しているので感動的な風景とたくさん出合えるんです。
 
 
Q3. 仕事で大変なことはありますか?
 
6月から8月までの林間学校シーズンは、非常に忙しいです。1日に4~5校の生徒さんと接するのですが、それと同時に通常のイベントも開催し、場合によっては他団体からの依頼も受けます。私が所属する自然学校はスタッフが6名しかいないので、本来は林間学校だけでも大変なんです。しかし、私が講師を務める養成講座の卒業生や、自然学校に協力してくれる方々がいるからこそ、ハードなスケジュールでも続けられます。
 
 

大学時代に幅広い知識を得て、発想の引き出しが増えた

Q4. どのようなきっかけ・経緯で環境教育指導者の仕事に就きましたか?
 
私は、子どものころから自然の中で遊ぶことが大好きで、春にはつくしを集めたり、冬には雪だるまを作ったりしていました。自然に触れながら働きたいと考えたのは、大学生のころです。当時は農学部の林学科に通っていて、森林資源の活用や生物学を学んでいました。その中で、ブナの研究のため森に1年間通い、四季によって変化する森の面白さに気付いたんです。

大学卒業後は、「やってみたい」と思った仕事に次々挑戦しました。山小屋や牧場といった自然に直結する場所で働く中で、ネイチャーゲーム(自然の知識がなくても豊かな自然を楽しむ活動)や、自然体験活動に関係する資格を取得できる講座を受けました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学では、動物の生態や土木の知識、農村が抱える問題など幅広く学びました。今でもプログラムを考えるときに、大学で学んだ知識がアイデアの源として生きています。「自然に関することならば!」と、とにかく夢中で学んだ経験が、今、参加者に対して自然環境のあらゆる側面を伝えるための底力になっていると実感しています。

また、人にものを伝える仕事に就いているのに意外だと思われるかもしれませんが、高校時代は、人と接することがとても苦手でした。ですが、この仕事に就いてから、大学で得た知識や技術を参加者が楽しそうに聞いてくれることがうれしくて、今では「私の知識は役に立つんだ!」と、人と話すことに自信を持てるようになりました。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
先ほどお話したように、人との交流が苦手で、こだわりを持って一つのことを追求する性格だったので、公務員か研究者を目指していました。現在の仕事とは一見関係なく見えますが、体験活動のプログラムを考えるときや、参加者にとって分かりやすいように説明を工夫するときには、もともと持っている知識をさらに深める必要があるので、ある意味研究の日々ともいえますね(笑)。
 
 

環境教育指導者は自分の持っている知識なら何でも生かせる仕事

Q7. どういう人が環境教育指導者の仕事に向いていると思いますか?
 
人や自然が好きな人はもちろんですが、何事にも関心を持てる人が向いていると思います。自然体験学習は、自然観察だけではなく料理や工芸といった、幅広いジャンルの活動をします。「こんなことがしたいな」という好奇心から知識を深めることで、プログラム作りに生かせる場面はたくさんあると思いますよ。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
学生の間は、とにかくいろんなものに目を向け、失敗を恐れずに挑戦してみてください。経験を積むことは、自分の引き出しを増やし、強みを伸ばすきっかけになると思います。また、人付き合いが苦手だった私のように、不向きだと思っていることもやってみたら、ふと克服できる場合もありますよ。積極的でいることを、ぜひ心がけてみてください。
 
 
さまざまな人と接する環境教育指導者の仕事は、自然に関する知識だけではなく、コミュニケーション能力や発想力も重要。加々美さんのように自分の強みに気付けると、人との交流にも役立ちそうですね。

人との交流が苦手な方は、関心を持っていることへの知識をより深めてみてはいかがでしょうか? その知識がきっかけで、人と話すことに自信が付くかもしれませんよ。
 
 
【profile】NPO法人やまぼうし自然学校 加々美貴代

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「環境教育指導者」
はこんな仕事です

人々が自然環境に関心を持ち、これを大切にする意識を高めるための教育・指導を行う仕事。主に小学校や中学校の児童生徒に対して、講義のほか山歩きや川遊びなどの自然と触れ合うプログラムなどを企画して提供する。子どもに限らず、地域住人を対象に行われる環境教育プログラムやアウトドアイベントに参加して指導するなど、自然について考える機会を社会に提供することが求められる。必須となる資格はないが、専門知識と技術を高めるための研究は必要で、自然学校や環境関連団体に所属して活躍するケースが多い。

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