【シゴトを知ろう】椅子職人 〜番外編〜

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【シゴトを知ろう】椅子職人 〜番外編〜

2017.08.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】椅子職人 〜番外編〜

自分の手でものを生み出す職人に憧れ、3年間の見習い期間を経験した椅子張り職人の柴田葉月さん。厳しい見習い期間の後、さらに技術を磨きたいと思ったそう。

こちらの番外編は、独立に至るまでの背景や師匠との思い出深いエピソードについて伺いました。

この記事をまとめると

  • ヨーロッパでは椅子の修復依頼が多く、経験を積みやすい環境がある
  • 女性の椅子職人は少ないが、女性だからと頼ってくれるお客さんもいる
  • 初めて師匠から仕上がりを指摘されなかったときが一番の思い出

日本以外の常識を知り、考え方が柔らかくなった

オーストリアの会社に勤務していたころの写真。

オーストリアの会社に勤務していたころの写真。

――柴田さんはオーストリアでも働いていたようですが、日本との違いや、ご自身の変化はありましたか?
 
オーストリアを含むヨーロッパと日本では、椅子にまつわる文化が大きく異なります。日本の一般家庭で椅子が使用されるようになったのは明治時代のこと。それに対して、ヨーロッパは紀元前から生活の中に椅子がありました。またヨーロッパには、古い家具でも修復して使い続ける習慣があります。なのでオーストリアでは修復の依頼が多く、経験を重ねるにはとても良い環境だったんです。古い椅子の修復依頼も多かったので、現在では使われていない古典的な技術を学ぶ機会にもなりましたよ。

仕事に限らず、留学を経て自分の考え方にも変化がありました。「日本人は働きすぎ!」という声を耳にしますが、一方ヨーロッパの人はプライベートを何より大事にしています。休暇を思いっきり楽しむために一生懸命仕事に取り組むという、メリハリのある生活を送っていました。私自身も留学する前は、がむしゃらに仕事に打ち込むことが常識だと思っていましたが、それは世界の常識ではないと知ったんです。他国の常識に触れたことで自分の中に変な縛りがなくなり、柔軟に物事を捉えられるようになりました。
 
 

男性も女性も自分の力を発揮できる仕事

コイルスプリングに初挑戦したころ。全身の力をコイルにかける必要がある。

コイルスプリングに初挑戦したころ。全身の力をコイルにかける必要がある。

――椅子職人ならではの業界用語を教えてください。

「マグネットハンマー」という工具があります。磁力の入った鉄の先が細く2つに割れているハンマーで、自分の口の中に含んだ何本もの釘を一本ずつ取り出す際に使っています。マグネットハンマーではない金槌を使うと、金槌を持っていない方の手で釘を用意する必要があり手間がかかるんです。片手を常に空けておけるので椅子や生地を支えることができ、スムーズに作業が行えます。
 
 
――女性の椅子職人は少ないと聞きました。男性と女性の職人で、それぞれの強みを教えてください。

椅子職人はもともと女性の仕事ではなかったので、今でも女性の椅子職人は比較的少ないですね。けれど、男女どちらかでないとできない工程はありません。

強いて言えば、張替えには力を使う技法もあるので、男性が活躍できます。特に、コイルスプリングというバネを使う技術がありますが、私がオーストリアでその技術を学んだときは、強くて固いバネの扱いに苦労しましたね。

一方女性の強みは、女性ならではのセンスだと思います。お客様の中には「女性だから、安心して任せられる」と言って仕事を依頼してくれる方もいます。椅子職人を志したばかりのころ、私は男性の職人に張り合うような気持ちで仕事をしていましたが、今ではどちらにもいいところがあると分かったので、肩の力を抜いて働いています。
 
 

厳しかった師匠と仕事仲間になった今

――一番の思い出や達成感を感じたエピソードを教えてください。

毎日怒鳴られながら仕事をしていた見習い期間も、今思えばいい思い出です。椅子の仕上がりを見せるたびに師匠から厳しい指摘をもらい、毎回悔しい思いをしていました。

しかしある日、師匠に仕上がったソファを見せても何も言われなかったんです。少し驚いたのと同時に、「やっと認めてもらえた!」と達成感を得ましたね。その後、すぐにオーストリアに行き、日本に戻ると師匠から「独立してみたらどうだ」と後押しされて現在に至ります。

今では、張り替えの工程をほとんど一人で行っていますが、木の加工は師匠にお願いしています。師弟ではありますが、現在では協力して仕事ができる関係になれたのでうれしく思います。
 
 
柴田さんに一番うれしかった師匠の言葉を聞いたところ、「一つも浮かばないほど褒められた経験は少ない」と教えてくれました。それだけに、仕上がりに何も言われなかったときの喜びは大きかったと想像できますね。

椅子職人の仕事が気になる方は、自分が普段座っている椅子の作りをじっくり観察してみてください。どんな工具が使われたのか想像してみると楽しいですよ。
 
 
【profile】工象町田 柴田葉月

この記事のテーマ
建築・土木・インテリア」を解説

建築や土木に関する技術を中心に学ぶ分野と、インテリアコーディネイトなどデザインを中心に学ぶ分野の2つに大きく分かれます。資格取得のために学ぶことは、建築やインテリアの設計やプランニングに必要な専門知識、CADの使い方などが中心です。どちらの分野も依頼主の要望を具体化できる幅広い知識とコミュニケーション能力も求められます。

「建築・土木・インテリア」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「椅子職人」
はこんな仕事です

実用品のほかインテリアとしてもさまざまな場所で必要とされる椅子。椅子職人は主に、素材の選別や加工、デザインなどの段階から製作する職人と、使用感が出た椅子の生地などを張り替えて一新させる椅子張り専門の職人とに分けられる。椅子職人には国家資格である「木工技能士資格」や「椅子張り技能士資格」があり、専門によってどちらかを取得することで顧客の信頼度もさらに高められる。椅子専門の製作会社や家具製作会社に入って見習いから修業し、一人前を目指すのが一般的。

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