【シゴトを知ろう】椅子職人 編

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【シゴトを知ろう】椅子職人 編

2017.08.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】椅子職人 編

椅子は実用性の高いインテリアとして、人がくつろぐ空間には不可欠。ダイニングチェアやソファなど皆さんの家にもある椅子を、作ったり生地を張り替えたりする人を「椅子職人」といいます。

今回は、工象町田で椅子張り専門の職人として働く、柴田葉月さんに仕事の内容ややりがいについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 新しい椅子を制作するだけではなく、修復も行っている
  • 職人になるためには2年間ほどの見習い期間を経る必要がある
  • 見習い期間を経て職人になるには、しっかりと目標を持つことが重要

椅子の新規制作とメンテナンスが主な仕事

張り替えをした椅子の一例。カーテン生地が使用されている。

張り替えをした椅子の一例。カーテン生地が使用されている。

Q1. 仕事の内容と一日のスケジュールを教えてください。
 
主な業務は2つあります。まず一つは、新規の椅子やソファの制作です。特に、家庭用の特注ソファと、飲食店に設置する備え付けの椅子の依頼が多いですね。飲食店をオープンする際、建築士によって建築の設計図が完成したら、私たち椅子職人が備え付けの椅子を作り始めます。私は張りを専門としていますので、木の加工まで行っている師匠と協力して制作をしていますね。椅子が完成したら室内に設置するのですが、その後のメンテナンスの都合も考えて壁に固定しないようにしています。

もう一つの業務というのが、そのメンテナンスです。椅子内部のウレタンやバネの修復はもちろん、「張り替え」といって使用感のある椅子の生地を新しくする作業を行います。張り替えは、始めに生地を剥がし、修復する家具に合わせて型を取る「型取り」を行います。その後、型のラインに沿って布を切る「裁断」、切った布を縫い合わせる「縫製」、そして詰め物を交換した椅子に生地を張り込む「張り」を経て、張り替えは完了です。中でも、最初の型取りは仕上がりを左右する大切な工程で、多くの工房では親方が行います。しかし私の場合は、いずれ独立すると決めていたので、見習いのときから師匠に型取りを教えてもらっていました。

今は独立して、お客様の自宅へ足を運んで見積もったり、各書類の作成をしたりといった業務も一人で行っています。

<ある一日のスケジュール>
09:00 出勤。お客様のお宅へ見積もりにお伺いする
12:00 昼休み
13:00 張替え作業
18:00 帰宅
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
私は、ものを大切に、長く使おうとする意識が好きなんです。そのため生地が傷んで破れている椅子でも、埃や汚れがない状態だと「丁寧に扱われてきたんだな」とうれしくなります。そういった椅子は、持ち主であるお客様の話からも大事にされてきたことが伝わるんです。

また、今は個人で請け負っているので、全ての工程を把握した上でスケジュールを自分で組み立てられる点に、責任とやりがいを感じますね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
見習い期間が一番つらかったですね。椅子職人には見習いの期間があり、何を区切りに一人前と認められるのかは工房によりますが、「椅子張り技能検定」で2級を取得できたら一人前だという風潮があります。椅子張り技能検定2級の受験資格は「実務経験2年以上の者」なので、少なくとも2年間は見習い期間ともいえますね。

私は3年がかりで取得しましたが、それまでが非常に苦しかったんです。思い通りに作業ができず、一つひとつの工程に時間がかかる日々。私に限らず、見習い期間に心が折れる人も少なくありません。しかし、私は負けず嫌いな性格と「ここで諦めたら、どこに行っても働けない」というプレッシャーからつらさを乗り越えました。
 
 

大学でもの作りの工程を知り、自分の得意分野に気付いた

Q4. どのようなきっかけ・経緯で椅子職人の仕事に就きましたか?
 
幼いころから職人に憧れていました。もの作りへの興味からデザイン科がある高校に進み、平面と立体のデザイン、色彩学、図面の描き方など幅広く学びましたね。その後、プロダクトデザイン(生産品全般のデザイン)コースのある大学に通いながら、教授が作った図面を基に模型を作るアルバイトもしていました。その中で、私はデザインのアイデアを練るよりも、実際に手を動かす仕事が得意だと気付いたんです。その気付きと幼いころからの憧れが背中を押し、大学卒業後は職人の技術を学べる会社を探して師匠の会社に受け入れてもらいました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
大学ではプロダクトデザインについて学びました。企画立案から制作、プレゼンテーションまで一貫して経験しましたが、今につながっていると実感するのはやはり模型の制作ですね。プロダクトデザインは「口紅から機関車まで」というフレーズがあるほど、さまざまなものを制作します。しかし、何を作るにしても、まずは図面を基に模型を作って仕上がりをイメージするんです。アルバイトだけではなく、グループワークや課題として模型を制作する機会にも恵まれ、自分の手を使ってものを作るという得意分野を発見できました。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
当時は陶芸に夢中でした。そのため将来は、陶芸を好きなときに好きなだけしたいと思っていましたね。好きだからこそ、仕事ではなく趣味として自分のために続けていたかったんです。しかし、陶芸以外のもの作りも好きだったので、伝統工芸の職人になりたいと考えていました。手を動かし繊細な技術が求められる仕事としては、今の仕事との共通点がありますね。
 
 

目標に向かって努力し続ける人が職人になれる

Q7. どういう人が椅子職人の仕事に向いていると思いますか?
 
私は「手を動かす職人になりたい」という思いからこの職に就きました。なので、向き不向きを考える以前に、自分がこの仕事に向いているという感覚もありません。ただ、職人として働くには見習いとして師匠に教わる期間があります。見習い期間を乗り越えて働き続けるのは、決して簡単なことではありません。「家具が死ぬほど好き」「椅子職人として名を馳せたい」など、はっきりとした理由を持って、目標に向けて努力できる人がいいのではないでしょうか。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします、
 
私は今まで、興味を抱いたらまず挑戦してきました。陶芸も、その一つです。さまざまな経験を重ねて自分の得意や好きなことに気付いたので、皆さんにもたくさんのものに興味を持って挑戦してほしいです。

また、高校から大学にかけては勉強する期間である一方、自由な時間もたくさんあります。学生の間にたくさん遊んで知見を広めるのも、有意義な時間の使い方だと思いますよ。
 
 
柴田さんのお話から、見習いとして技術を身に付ける過程で心が折れそうになるほどの辛さがあるからこそ、揺らがない思いが必要だと分かりました。受験にも、同じことがいえそうですね。

柴田さんが大学で学んだプロダクトデザインのように、もの作りはさまざまな工程があります。興味がある人は、身の回りにあるものが作られる工程を調べてみてはいかがでしょうか?
 
 
【profile】工象町田 柴田葉月

この記事のテーマ
建築・土木・インテリア」を解説

建築や土木に関する技術を中心に学ぶ分野と、インテリアコーディネイトなどデザインを中心に学ぶ分野の2つに大きく分かれます。資格取得のために学ぶことは、建築やインテリアの設計やプランニングに必要な専門知識、CADの使い方などが中心です。どちらの分野も依頼主の要望を具体化できる幅広い知識とコミュニケーション能力も求められます。

「建築・土木・インテリア」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「椅子職人」
はこんな仕事です

実用品のほかインテリアとしてもさまざまな場所で必要とされる椅子。椅子職人は主に、素材の選別や加工、デザインなどの段階から製作する職人と、使用感が出た椅子の生地などを張り替えて一新させる椅子張り専門の職人とに分けられる。椅子職人には国家資格である「木工技能士資格」や「椅子張り技能士資格」があり、専門によってどちらかを取得することで顧客の信頼度もさらに高められる。椅子専門の製作会社や家具製作会社に入って見習いから修業し、一人前を目指すのが一般的。

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