【シゴトを知ろう】製菓衛生師 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】製菓衛生師 ~番外編~

2017.07.10

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】製菓衛生師 ~番外編~

広島県東広島市で3代続く老舗菓子店のオーナーパティシエとして、お菓子を通して多くの人を笑顔にしている田尻香里さん。見た目や味で人を感動させることができる夢のある仕事ですが、体力が必要だったり修行期間があったりと、強い思いがなければ続けられない仕事でもあります。日常気をつけていることや製菓業界に向いている性格などについてお話を伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 動物にはさわらない! 店に菌を持ち込まないよう、徹底した衛生管理を心がけている
  • かつては、女性は販売しか担当できないというケーキショップもあった!? 
  • 店を持つだけではなく、企業で製造管理をしたり学校で教えたり。製菓衛生師の働き方はさまざま

食品を扱う仕事は、体調・衛生面の管理がなによりも大切

――業界内にはどんな性格の方が多いですか? 向いている性格はあるのでしょうか? また、ご自身はどんなタイプなのか教えてください。

「いつかは独立して店を持ちたい」「コンテストで表彰されたい」など、夢を持っている人が続いていると思います。実は、お菓子作りは途中で諦めて退職してしまう人が多いんです。体力仕事でつらい、下積み期間がある、人が休みの時に仕事をするのが当たり前、そういった環境になじめない人もいるようです。

向いているのは、自分の夢に貪欲な人や人と比べることなくマイペースに仕事ができる人ですね。私はマイペースに仕事をするタイプです。活躍する女性も増えてきてはいますが、まだまだ男性が優位な業界なので、特に女性はマイペースに仕事ができて、生活も楽しめるタイプの人がいいと思います。


――業界内で働くにあたり、体調管理や休日の過ごし方など、特に意識したり制限していることはありますか?

体調管理には特に気をつけていて、風邪をひかないように手洗いやうがいは徹底しています。ケーキショップが忙しいのは11月から5月の間なのですが、この時期は風邪をはじめさまざまな感染症にかかりやすいんです。自分にしかできない仕事があるのに、「熱が出ました」と休むことはできません。かといって責任感から店に出てきても、食品を扱っているので感染症の疑いがある状態でお菓子を作ることはできません。自己管理が全てですね。体調管理は一年中大切ですが、冬は特に気を使っています。

他には、動物には絶対にさわりません。もともと苦手なこともありますが、動物の持っている菌がつくのが心配だからです。ペットショップに立ち寄ることもありませんし、少しかわいそうですが、子どもが動物にさわったら手を洗うまで近付きません。家でペットを飼うこともないですね。大げさなように聞こえるかもしれませんが、菌は絶対に店に持ち込みたくないのです。この点は特に気をつけています。


――仕事をしながら続けている勉強はありますか?

保健所などで定期的に開催される講習に参加しています。例えば、食品表示ラベルの表示方法が変更されるなど制度自体が変わることもありますし、日々新しい知識や商品が出てくるので、学ぶことに終わりはないですね。

専門的な知識の習得だけではなく、いろんなものを見てセンスを磨くことも大切です。「ここはなんか違う」と感じるその「なにか」が人それぞれのセンスの違いじゃないかと思います。これはケーキ作りだけではなく、ケーキのデコレーションや店の内装、サービス全般に関わってきます。センスを磨くことは常に必要ですね。

体力面やライフステージにおいて厳しいときもある。でも、もっとたくさんの女性に活躍してほしい!

ナッペ(ケーキの生地にクリームを塗ること)している田尻さん。きれいに仕上げるには技術と経験が必要

ナッペ(ケーキの生地にクリームを塗ること)している田尻さん。きれいに仕上げるには技術と経験が必要

―――業界内の横のつながりはありますか?

菓子組合などの集まりがあります。そういうところに所属すると講習会や勉強会に参加することができるので、最新の情報を知ることができるんです。組合の中の若手が集まって、斬新な試みをすることもありますよ。そのような活動を見ていると刺激をもらえるし、勉強にもなります。

一番心強いのは昔の仕事仲間ですね。学校を卒業後、ほとんどの人がどこかで修業をしています。その時に一緒だった仲間とは、今でも仕事の悩みを相談し合ったり情報を教え合ったりしていて、心強い存在です。


――仕事を始めてから一番驚かれたことは何ですか? 事前のイメージとのギャップはどんな部分にありましたか?

家が祖父の代から菓子店だったので、仕事内容についてのギャップはそれほどありませんでした。でも、ケーキ作りは職人の世界で、私が仕事を始めた頃はまだまだ男性が優位な業界だったので、お菓子作りは男性、女性が担当できるのは販売のみという決まりがある店もあったんですよ。

実際、日々の作業で小麦粉30kgを運ぶなど体力仕事も多いので、女性が働くには厳しい面が多々あります。また、私は結婚していて小学生の子どもがいるのですが、子どもの休みと自分の休みが合わないのを残念に感じることも多いです。女性が続けやすい環境づくりは大切だと思います。

製菓衛生師の資格を持っているからこそ挑戦できる仕事がある

パイピング(クリームなどを搾って文字や絵を描くこと)など細かい作業を丁寧に行う

パイピング(クリームなどを搾って文字や絵を描くこと)など細かい作業を丁寧に行う

―――製菓衛生師の資格を持っている方は、ケーキショップで働く他にどのような仕事をされているのでしょうか?

お菓子を製造するだけなら製菓衛生師の資格は必要ありませんが、この資格を持っていると製菓のプロフェッショナルと認めてもらえるので、仕事の幅が広がると思います。
今の時代は働き方も多様になってきていて、実店舗だけではなく、インターネット上でお店を持つこともできます。大手菓子メーカーの製造部門で責任のある立場に就いたり、新しいお菓子の開発に関わることもありますね。お菓子のレシピを提供するといった仕事もあります。製菓学校の先生になったり、自分でお菓子作りの教室を開いたりするなど、さまざまな働き方で活躍されている方がいらっしゃいますよ。


雑誌やテレビ、インターネットではスイーツの話題が頻繁に特集され、SNSにはお気に入りのスイーツの紹介記事があふれています。このように、製菓業界は一見華やかに見えますが、その裏側には大変なこともいろいろとあるようです。
どんな仕事にも、表側のキラキラした面からは見えない苦労や努力があります。製菓業界で働くことを目指している人は、自分の作ったお菓子を食べてもらいたい、食べて喜んでもらいたいという気持ちを忘れず、自分なりの夢を持つことが大事だといえそうですね。


【profile】ケーキハウス シャンボール オーナーパティシエ 田尻香里

ケーキハウス シャンボール https://chamboard1962.wixsite.com/cake
Instagram https://www.instagram.com/kaori.tajiri/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「製菓衛生師」
はこんな仕事です

菓子づくりの知識と技能を習得したプロフェッショナル。和菓子・洋菓子・パンの製造技術をマスターしているだけでなく、食品衛生や食品添加物に関する知識があり、衛生的で安全な菓子製造を行うことができる。製菓衛生師を名乗るためには、厚生労働省が認める国家資格を取得しなければならない。菓子製造に携わるために必須ではないが、「一人前のお菓子屋さん」として認められるためには、ぜひとも取得しておきたいところ。資格取得に向けた勉強を通じて、製菓技術の土台となる知識を学ぶことができる。

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