【シゴトを知ろう】製菓衛生師 編

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【シゴトを知ろう】製菓衛生師 編

2017.07.10

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】製菓衛生師 編

記念日を祝う、人と人が出会う、自分の気持ちを伝えるなど、「大切な人と過ごす時間」を彩るさまざまなお菓子たち。そんなお菓子を作る仕事は、いつの時代も子どもがなりたい憧れの仕事です。
お菓子作りの知識と技術を習得したプロフェッショナルの証し「製菓衛生師」の資格を持ち、広島県東広島市で祖父の代から続く老舗菓子店のオーナーパティシエをされている田尻香里さんに、お仕事内容や家業を継ぐようになった経緯などについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 自分の作ったケーキがハレの日を演出! お客さまの記憶の1ページに残る仕事
  • お菓子から離れた生活をしたり、他の分野に目を向けたり。いろいろな経験をしたからこそ今がある
  • 自分だからこそできるお菓子作りをするために、自分の価値観や個性と向き合おう

「おいしい!」と喜ぶ姿を見ることが仕事の原動力

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

私の家は、祖父の代は和菓子屋をしていました。父の代で洋菓子店となり、現在は私が3代目オーナーとして洋菓子を作る仕事をしています。定番のケーキや焼き菓子、季節のケーキ、お客さまからオーダーを受けたケーキなどその日に販売するお菓子を作ったり、店頭在庫を確認しながら製造計画を立て仕込みをしたりすることが主な仕事です。

他には、お菓子に使っている材料を示した食品表示のラベルを作成したり、店舗や調理場の衛生管理をしています。伝票の処理やスタッフ教育など、店の経営者としての仕事もありますね。時には展示会や勉強会に参加し、新しい知識を取り入れる勉強をするのも大切な仕事です。

<一日のスケジュール>
08:30 出社
09:00 その日に製造予定のスポンジや焼き菓子など、
    オーブンを使うものを順番に焼き上げる
    焼き物をしている間に、当日販売用のケーキを仕上げて店頭に並べる
12:00 昼休憩
13:00 翌日以降に必要な菓子の仕込みをする
16:00 伝票整理など事務関係の仕事をする
17:00 休憩
17:30 後片付け
19:30 退社


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

自分の作ったケーキを、おいしいと喜んでいただける姿を見ることです。多くの方はお祝いやお土産としてケーキを購入されます。大切な日を祝うため、お客さまに私が作ったケーキを選んでもらえるのはとてもうれしいです。
「誕生日ケーキはここで」と毎年買いに来てくださる方もいます。お誕生日のお子さんの成長した姿を見られるのも、楽しみの一つです。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

体力が必要な仕事だということです。例えばカステラを焼く場合、カステラの型に生地を入れると総重量が25kgを超えることも。焼き上がったカステラを型ごとひっくり返す作業など、とても体力がいる仕事です。
寒い場所での立ち仕事なのもつらいですね。ケーキ作りは温度が大切です。冬の寒い時期でも調理場はほとんど暖房をつけません。冬から春にかけてはイベントも多く、寒さと忙しさで大変だと感じることも多々あります。

日常にお菓子作りが溶け込んでいる世界から離れて気付いたこと

お菓子作り20年以上のキャリアをもつ田尻さん

お菓子作り20年以上のキャリアをもつ田尻さん

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

祖父の代から家が菓子店だったので、ケーキを作る人になるのが当たり前だと思って育ちました。周りの人からもそう言われました。しかし、両親は違っていました。家を出てお菓子を作る以外のことも知った方がいい、と私に県外の大学への進学を勧めたんです。

両親の希望を考慮して県外の大学へ進学。そして、初めての1人暮らしを経験し、そこで初めてケーキを作る姿を見ることのない生活を送りました。でも、近所のケーキショップから流れてくる懐かしい匂いを嗅いで、「やっぱり自分もケーキを作る職人になりたい」と決意し、大学を中退して専門学校へ入り直しました。卒業後は修業を兼ねて他のケーキショップに就職し、その後実家に帰り家業のケーキショップを継ぎました。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?

製菓の専門学校だったので、お菓子の作り方を学ぶことがほとんどでしたね。洋菓子が8割、和菓子が1割、パンが1割ぐらいの割合で学んだと思います。他には、衛生学や栄養学などの授業もありました。
当時は大手の菓子会社に勤めたり、ケーキショップに勤める人がほとんどだったためか、「お菓子を作る」ことを専門に学びましたが、自分で経営もしている今となっては、「お菓子を販売する」という経営的な面も学んでおけば良かったと思っています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

子どもの頃から当たり前のようにケーキを作る人になると思っていたので、夢がかなってはいるのですが……。実は、働き出してしばらくたってから、「本当にこの進路で良かったのか? 他の仕事をしても良かったのではないか」と迷った時期がありました。その時期はケーキショップの仕事をしながら、他の分野の勉強会に参加したり他の店でアルバイトをしたりもしましたよ。
いろいろ経験をして、やっぱり自分にはケーキ作りしかないと思えるようになったのは、ずいぶん後のことになります。

伝統と創造のバランスの中で自分の個性を発揮する

お店の食品衛生責任者でもある田尻さん。食材の管理は気の抜けない仕事

お店の食品衛生責任者でもある田尻さん。食材の管理は気の抜けない仕事

Q7. どういう人が製菓衛生師に向いていると思いますか?

お菓子作りは、正しく計量したり手順を守って作るのが基本中の基本です。お菓子作りの長い歴史の中で伝えられてきたことは、それぞれに意味があります。基本をしっかりと守ったお菓子作りができることが大切です。

そして、それと同じぐらい大切なのが、チャレンジ精神があることです。こんなケーキや焼き菓子があったらいいなと想像するクリエイティブな一面も必要です。伝統や決まりを守るだけではなく時には型を破って違うことをする、そのような中で新しい発見があったりします。
基本を守ることを大切にする気持ちとチャレンジを続ける精神力を併せ持つ人が向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

今の時代はおいしいケーキを作るのは当たり前で、ただおいしいだけではお客さまに選ばれる存在にはなれません。お客さまに求められるかどうかは、技術の向上だけを目指すのでなく、自分の個性や得意とすることをどれだけお菓子作りに反映できるか、どれだけお客さまに伝えていけるかにかかっているのではないかと思います。

そのためには、自分の価値観を知ることが必要です。たくさんの人に出会っていろいろな話を聞いて、さまざまな考え方があることを知ってください。そして、ただ聞くだけではなく、「自分だったらどう考えるか、どうするか」と考える癖をつけるといいですよ。これを繰り返すことで自分が大切にしている価値観が分かってくるので、自分の個性に気がつけるようになりますよ。


製菓衛生師の資格はなくともお菓子作りの仕事をすることはできますが、数あるケーキショップの中から選ばれる存在になるには、製菓衛生士師としての豊富な知識と経験をベースに、自分のオリジナリティを表現することが大切だと田尻さんはおっしゃっていました。
高校生の皆さんの中には、趣味でお菓子作りを楽しんでいる人もいるかと思います。もし、将来それを仕事にしたいと考えているのであれば、使用する材料の役割や手順の意味といったお菓子作りの基本をしっかりと身に付けるために、製菓衛生師の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 
【profile】ケーキハウス シャンボール オーナーパティシエ 田尻香里

ケーキハウス シャンボール https://chamboard1962.wixsite.com/cake
Instagram https://www.instagram.com/kaori.tajiri/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「製菓衛生師」
はこんな仕事です

菓子づくりの知識と技能を習得したプロフェッショナル。和菓子・洋菓子・パンの製造技術をマスターしているだけでなく、食品衛生や食品添加物に関する知識があり、衛生的で安全な菓子製造を行うことができる。製菓衛生師を名乗るためには、厚生労働省が認める国家資格を取得しなければならない。菓子製造に携わるために必須ではないが、「一人前のお菓子屋さん」として認められるためには、ぜひとも取得しておきたいところ。資格取得に向けた勉強を通じて、製菓技術の土台となる知識を学ぶことができる。

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