【シゴトを知ろう】パークレンジャー 編

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【シゴトを知ろう】パークレンジャー 編

2017.07.13

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】パークレンジャー 編

日本全国にある国立公園の管理や公園内の自然保護をしている人たちをパークレンジャー(自然保護官)といいます。この仕事に就くには、国家公務員試験を経て、環境省の自然系技官として採用されることが必要です。

今回は北海道の上士幌自然保護官事務所に所属する原澤翔太さんにパークレンジャーの仕事の内容ややりがい、これまで勉強してきたことについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 地域の人の頑張りに負けていられない気持ちが仕事への原動力になる
  • 大学時代に山と人の共存関係が崩れつつあることに危機感を感じた
  • 自然だけではなく人とのコミュニケーションを取ることが仕事には重要

日本最大の山岳公園でする仕事は山好きにとって天職

登山道を巡視する様子。

登山道を巡視する様子。

Q1. 仕事内容と一日のスケジュールを教えてください
 
パークレンジャーは、全国に34カ所にある国立公園の管理や、希少動物の保護などを行っています。私が担当している大雪山国立公園は、色とりどりの高山植物が広がる日本最大の山岳公園です。

仕事内容は多岐に渡りますが、大まかに事務業務と野外業務に分けられます。事務業務には、公園内での規制行為に対する申請の審査、施設の管理、自然環境調査などに関する書類作成があります。一方で、野外作業には、登山道の巡視、利用者への指導、笹刈りやロープ張りといった公園の維持管理があります。また、外来生物の防除も、公園本来の生態系を守るための重要な仕事です。

<一日のスケジュール> 〜事務業務の日〜
08:30 登庁。メールチェック
10:00 公園内の工事について打ち合わせ
12:00 昼休み
13:30 登山道の維持管理について町役場と打ち合わせ
15:00 申請書類の審査
17:00 自然環境調査に関する書類作成
19:00 退庁

<一日のスケジュール> 〜野外業務の日〜
04:00 登庁
06:00 登山口に到着。清掃やロープ張りなどをしながら巡視
12:00 山頂に到達
16:00 下山
18:00 退庁
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
国立公園という、日本屈指の美しい自然の中で働けること自体が楽しいです。僕のような自然が好きな人にとっては、まさに天職ですね。

また、登山道の荒廃や外来種対策など、パークレンジャーだけでは対処することが難しい問題には、行政・民間問わず多くの人々が協力してくれており、気持ちの面でも支えになっています。皆さん、自然を守るために惜しみないサポートをしてくれるので、その度に「自分も皆さんに負けないくらい頑張ろう!」と、やる気が湧いてきますね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
事務所の常勤職員は私一人なので、「体が2つあればいいのにな」と思うことはありますね。北海道は夏が短いので、野外作業やイベントを短期間に集中して行うのですが、その時期は、自分一人でさまざまなことに対応しなくてはいけません。少し大変ですが、一方で、一人だとのびのびと仕事ができるので気軽に思うこともありますよ(笑)。
 
 

大学の部活動がきっかけで今の仕事を目指す

Q4. どのようなきっかけ・経緯でパークレンジャーを目指しましたか?
 
高校から大学院を卒業するまでの9年間、登山部に所属していたことがきっかけです。山を登るたびに山を好きになり、山に関わる仕事にずっと憧れを持っていました。中でも、「山を守る仕事」を意識したのは、大学時代に屋久島や北アルプスに行った頃です。一つの山に対して人が集まりすぎていることに気が付き、「近い将来、美しい山岳の景観が失われてしまうのではないか」と危機感を抱くようになりました。そこで、山の環境保全を図り、保護と利用のバランスを調整できる仕事をしたいと思うようになったのです。

高校時代には、まさか自分がパークレンジャーになれるとは思っていませんでした。今では、大雪山国立公園という日本を代表する山岳公園で働けることに、これ以上ないほどの幸福を感じています。
 
 
Q5. 大学で学んだことが今につながっていると感じることを教えてください。
 
大学ではニホンジカによる食害対策や、鳥類の多様性に配慮した森林景観の作り方など、森林生態系の保全に関することを学びました。そこでの知識や経験は、人と自然や野生生物が共存するための工夫を考える上で役立っています。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
先ほどもお話しましたが、高校時代から登山をしていました。そのときはまだ、「山に関わる仕事がしたい」と、ぼんやり考えているくらいでしたが(笑)。なので、当時は、国立公園のこともパークレンジャーのことも、全く知りませんでした。

しかし今、大雪山国立公園が有する山々を眺めると、「山に関わる仕事がしたい」という気持ちをぶれることなく持ち続けた結果として、自分はここにいるのだなと実感します。
 
 

自然だけではなく、その周囲の人々にも関心を持つ

森林関係の機関とともに山道整備をする。

森林関係の機関とともに山道整備をする。

Q7. どういう人がその仕事に向いていると思いますか?
 
パークレンジャーは、自然保護官ともいい、まさに自然を保護する仕事です。しかし大自然を前にすると、僕らだけでできることはほとんどありません。だからこそ、地域の人たちと一緒に、どのようにして自然保護に取り組んでいくか、その体制をどう作り上げるかが重要だと思います。

そのため、ただ自然が好きなだけではなく、それを取り巻く人とのコミュニケーションを楽しめる人が向いていると思います。この仕事では、行政の方々、地元山岳会の方々など、たくさんの人とやり取りします。その中で、自分の信念を持ちながら臨機応変な対応ができる人だと、なお良いですね。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
高校から大学にかけては、人生で一番時間と体力がある時期なので、チャンスを逃さずにいろんな場所に足を運んでみてください。特に全国各地の国立公園に行き、それを取り巻く人々と話してみるのも良いと思います。

また、自然保護に関わる仕事は、私たちパークレンジャーだけではありません。パークレンジャーは全国を転々とするのですが、一つの地域に落ち着いて自然保護にあたる人々もいます。今から広い視野を持って、「自分はどういう形で自然や国立公園に関わりたいか?」と、考えてくれたらうれしいです。 
 
 
学生時代の登山経験から山が持つ課題に気付いた、と語ってくれた原澤さん。好きだからこそ、それらが抱えている問題に、自らの手で取り組みたいと思ったのですね。

皆さんも、自分が好きなものについて、いつもとは少し違った視点で見つめ直してみてはいかがでしょう。今まで気付けなかった側面を発見し、そこから進路につながる新しい考えが浮かぶかもしれませんよ。
 
 
【profile】環境省 上士幌自然保護官事務所 原澤翔太

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「パークレンジャー」
はこんな仕事です

全国の国立公園を保護するためにパトロール・調査などを行う仕事。環境省が全国に設置する自然環境事務所・自然保護官事務所などに勤務する国家公務員で、「自然保護官」とも呼ばれる。登山者が安全に山を楽しむための登山情報を発信したり、調査のために生息する動物に標識を付けたりするのもパークレンジャーの仕事だ。国立公園の管理業務のほかに、動植物の保護、里山の保全、開発行為の許認可審査、ビジターセンターやトイレの整備、美化清掃・環境再生・環境教育の推進など幅広い業務を行う。

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