【シゴトを知ろう】音楽評論家 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】音楽評論家 ~番外編~

2017.07.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】音楽評論家 ~番外編~

有名アーティストにインタビューしたり、音楽雑誌にレコ評(*)が掲載されたり、音楽評論家・音楽ライターというお仕事は一見華やかに見えますよね。「好きな音楽を聴いてコメントを言うなんて楽しそう」「フリーランスだったら自由な時間がいっぱいありそう」という気楽な想像が跳ね返されるような小野島さんのリアルな“物書きライフ”、たっぷりとお伺いしました。

*レコ評:レコード評論 

この記事をまとめると

  • 会社勤めをするよりもフリーランスの方が自由に使える時間は少なくなる
  • 勉強をして高学歴になることも、音楽評論家や音楽ライターへの近道の一つ
  • 不特定多数の人を意識して文章を書く練習をしたら、必ずSNSなどで発表すべし

実際は自由な時間が取りづらいフリーランスという働き方

――フリーランスの仕事は会社勤めよりも自由で楽しそうに見えます。

そうでしょうねぇ……僕もフリーになったら好きな音楽をもっとたくさん聞けて、本ももっと読めると思っていました。僕がフリーになって一番想定外だったのは、聞かなければいけないものが多すぎて、聞きたいものにじっくり時間をかけられなくなったことです。インタビュー前には当然そのアーティストの音楽を聞きますし、レコ評を依頼されれば最低で3回、多ければ10回以上はくり返し聞きます。新譜が出たと聞けば知識として押えなければいけないし、読むべき資料も膨大です。会社員時代の、タイムカードを押した後は全て自分の時間という感覚とは全く違いますね。

一匹狼のフリーランスで食べていくという境遇には慣れましたが、この年になると退職金もなければ十分な年金もなくて、楽隠居などなくこのまま働き続けるんだなぁ……と感慨深いですよ(笑)。昔はライブがあると、その後にアーティストや同業者と集まってお酒を飲みながらこんな愚痴を言い合ったりしましたけどね。生活の保障がない、将来は不安定。そういう意味ではアーティストも僕らも同じです。

ただ自由という意味では、朝からお酒を飲んでも仕事さえきっちりすればいい訳ですから自由ですよ。締切を守るのも破るのも自由だし、出来上がった原稿をチェックする上司もいないので、どのレベルで納品するかも自由。ただいい加減な仕事をして、次の仕事が来るかどうかはまた別問題ですけどね。


――音楽専門学校やジャーナリスト講座の先生をされていて、驚いたことはありますか?

課題を出すと、PCではなくスマホで打って提出してくることですね。通常仕事で原稿を書く時は、例えば20W×30L(1行20字詰で30行)で600字など依頼主からの注文に合わせた形式に仕上げて納品するのが普通なので、課題もそれに近い形で出します。すると改行も一文字下げもない、ダダーっと文字の羅列のような原稿がスマホからダイレクトに送られてくるんですよ。PCは学校で習うもので、スマホがあればSNSや友だちとのやり取りには十分なのでしょうが、仮にもプロのもの書きを目指すならPCを使うようにと伝えています。

正攻法か叩き上げか、音楽評論家になる道はさまざま

――音楽評論家や音楽ライターになる近道ってありますか?

例えば受験勉強を頑張って有名大学に入り、一流の出版社やレコード会社に入って編集やライティングのスキルを学び、人脈をしっかり確保した後に独立する、これはかなり最短に近いルートじゃないですかね。先ほどは「高校時代は勉強なんてしないで音楽聞いて本を読め」と言いましたけど(笑)、高学歴になるのも効率的かもしれません。もちろんこれは冗談半分ではありますが、人の話やCDを聞いて文章化する仕事ではある程度の教養は絶対必要だし、それには勉強が必須。優秀な先輩がいる有名大学であれば業界に有力なつながりもあるでしょうしね。

また今は『rockin’ on』のような音楽雑誌でも音楽に関する文章を募集して、新たなライターの発掘もしています。こういうチャンスを逐一キャッチして、逃さずトライし続けるといいと思います。

ただ好奇心を持ち続けるとか、死ぬほど音楽を聞いた経験があるかとか、感じたことをより的確に表現するためにのた打ち回って文章を捻り出す、その苦しみに耐えられるのかとか、そういうライターとしての資質は努力だけではどうにもできない部分です。評論家やライターという職業の入口に立つ、というところまでなら受験や就職活動を頑張ったり、公募情報にアンテナを張ることで到達できるのではないでしょうか。


――音楽評論家や音楽ライターになるために、今準備できることってありますか?

音楽ライターになりたいという人には、日常的に感想や思ったことをフォーマットに従って文字数を決めて書くこと、そして必ずSNSに公開するように伝えています。まず文字数や形式という制約がある中で考えをまとめる練習をすることと、不特定多数の人が見るという意識で書くことが重要だからです。

SNSも友人や狭いコミュニティで利用するだけでなく、自分が書いたものを発表する場として活用すべきです。若いのに毛嫌いする人が多いので驚くのですが、自己満足ではない文章を書く訓練にSNSは最適だと思いますよ。少しずつでも蓄積しておけば、それを見た人から仕事が舞い込むことがあるかもしれませんし、執筆することを習慣化できます。



「これまでインタビューしたアーティストのなかで一番印象に残っているのは?」の質問に、迷いなく「デビッド・ボウイ」と答えた小野島さん。アーティストとしてはもちろん、やさしく大きな人柄だったと懐かしそうに話してくださいました。スピーカーを通してしか知らないアーティストたちに直接会って話を聞くことができる、そんな音楽好きにはたまらない音楽評論家という職業。たくさん音楽を聴いて耳を鍛えるもよし、正攻法で音楽出版社を目指すもよし、平坦ではないプロへの道ですが、目指した先にはやりがいのある仕事が待っています。


【profile】音楽評論家 小野島大

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「音楽評論家」
はこんな仕事です

音楽全般、あるいは特定ジャンルの知識や造詣に基づき、アーティスト活動や新しい楽曲、シーンについて評論を展開する仕事。研究・分析するテーマは、音楽雑誌記者や編集者と同じではあるが、評論家としての一段高い見識を示す必要がある。音楽系媒体などを発表の場にしている人が多いが、一般誌の音楽コーナー、CDや映像作品に付くライナーノーツの執筆など活動範囲は広域。楽曲やコンサートの批評、アーティストへのインタビュー対談、講演も行う。音楽編集者から評論家になる人、アーティストから転身する人もいる。

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